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―アジア―


・大日本帝國

現実とは違う歴史を歩んだ日本。二度の大戦で勝利を掴み五大国の一つに数えられる。軍事力、経済力ともに世界トップクラスであり国際社会に強い影響力を持つ。ソ連の後を継いだロシア社会主義連邦率いる第五インターナショナルにアメリカや欧米の同盟国とともに冷戦を継続している。

そんな背景から現実を遥かに超える軍事力を保持している。また、経済に関してはバブルを軟着陸させその後も緩やかに成長を続け今現在も伸び続けていることもあり世界第二位のGDPを誇る経済大国としても君臨している。

第二次世界大戦においては英国(イギリス)との同盟関係が維持されたこと、アメリカからの予防戦争だったこと、日本が満州に手を出していなかったこと、海戦における航空戦力の重要性の理解や兵站システムの改善などから史実よりも順調に戦局を進め米国太平洋艦隊を一時機能不全に陥れた。しかし、国力の差はいかんともしがたく徐々に日本は戦力を擦り減らした。その結果、米国の飛び石作戦の影響もあり硫黄島の戦いが勃発。日本軍1万に対してアメリカ軍は6万で挑んだが高度に要塞化され濃密な砲撃の雨を降らせた日本軍が最終的には勝利。防衛隊の三分の一程度が死傷する激戦となったがアメリカ軍も数万の死傷者を出し撤退。

ここでイギリスが仲介し米国と日本は講話の席につくことになり1942年に正式に講和条約が結ばれた。講和条約の内容はアメリカ領太平洋諸島の一部の割譲と対日貿易の解禁とされた。

現在、アメリカと日本は強い同盟関係であり反共、対中露や対レムリア連邦という点で結託している。日本、アメリカ、オーストラリア、中華民国を中心に設立されたAPDTOの加盟国として中露と対峙している。

領土は内地はもちろん、台湾、樺太全域、千島列島、南洋諸島を領有。朝鮮半島は一つの朝鮮として独立。異能特区と言われる区域もありそこは異能機関との共同統治となっている。

レムリア戦争後は南方四島の一つであるシャスタ島改め秋津洲や日向島を含む5つの島を割譲。


政治に関しては1920年代、時の天皇が未だ国家として不十分もいいところの日本の抜本的改革を指示。政府は英国をモデルケースとして改革を実行。自由で開かれた帝国を目指し軍部、藩閥、財閥の影響を政治から取り除くことから始まり法律面では検閲や平時の情報統制を順次廃止。

急進的な改革のため軍部のクーデター疑惑は絶えなかったがそれでも有能な政治家達による懸命な努力の結果、1930年代後半には健全な民主主義国家と言っても差し支えない状況であった。

陸海空軍は大東亜戦争の教訓として指揮系統を明確化するために軍務省として統合された。


周辺国が物騒な国ばっかなため、軍備は世界有数のものを有している。陸軍56万、海軍28万、空軍11万、海兵隊6万の計101万。ここに予備役約40万が加わり戦時には150万に迫る兵力を動員することができるとされている。徴兵制は無いが有事には実行される。兵器開発も盛んであり性能は世界最高水準。価格がネックであったものの対外輸出用に価格と性能を落とした廉価版が作られたりなどで海外でも様々な国の軍がお世話になっている。ただ、近年は同盟国との協調のために共同開発することも多くなっている。

また、世界で唯一、戦艦を運用している国であり大和型イージス戦艦を建造したり予算の問題から実行されなかったが八八艦隊計画が再び持ち出されたりしている。実際のところ、帝国海軍には大艦巨砲主義と航空主兵論が混在しておりデカくて硬い船を現代でも作り続けている。


米英や中華、朝鮮とは同盟関係ではあるが中華は台湾、朝鮮は対馬や竹島などに領土的野心があり表立って行動することこそないもののそこまで良好とは言い難い。

北中国やロシアは日本に対し挑発行為を繰り返し日本軍を困らせていた。ロシアに関しては1970年代にシベリア軍管区が暴走し日本を攻撃。独立前だった朝鮮や樺太を攻撃した。緒戦は優勢だったが日本軍の苛烈な反撃によりズルズルと撤退することに。最終的にサハリン全土の陥落とウラジオストク直前まで攻め込まれるという結果になり中央の対応が始まったことにより首謀者は更迭もしくは粛清され樺太全土を割譲することになった。

こんな経緯からロシアは日本に若干の苦手意識のようなものがあったりする。


本編では近代的な情報戦に対応するために魔術化電子戦部隊や異能部隊の充実のために様々な異能者をスカウトしている。異能・魔術戦力の充実のために作られた施設の一つが異能特区内の異能学園たちだったりする。


・中華民国

この世界で朝鮮の代わりに爆散した国家の南側。史実で言う国民党政権側。国共内戦で日本やアメリカが主体の国連軍が介入したことによって中国共産党を若干押し返し休戦。南京や上海などの中華の中心地の一つを分断する形で内戦は停戦となった。かなりの間、蒋介石と国民党左派による一党独裁を敷いていたが内戦の停戦とともに落ち着きを取り戻し始めたため複数政党が認められるように。

それと同時に工業化も本格的に始まりそれまで欧州の中小国の方が工業化は進んでいるとさえ評された国内産業は大きな飛躍を遂げる。丁度、経済が上向き始めていた日本や大戦の傷が癒え切った西欧諸国の資本が流入し沿岸部を中心に重工業地帯を形成、農作物と同じく中国産業の主力を担っている。


中共の動きが活発化していることを鑑みて国内では軍の大改造を行う予定となっている。海軍を主に近代化を目指すらしい。異能・魔術の研究に関してはそこまで熱心ではなかったが改革に合わせこれらにも力を入れることに。

他にも西側陣営の最前線ということもありアメリカ、日本双方がそれなりの数、軍を駐留させている。しかし、他の問題で手一杯になり始めたアメリカが駐屯軍の規模縮小を宣言している。

軍はアジア有数であり西側諸国で最大の陸軍を持つ国でもある。常備兵力は陸軍だけで100万を超える。日本が同盟国としていることもあるため海軍の規模は大きくない。空軍も旧式機が多く数こそあるが問題も多い。

陸軍は改革によって一部削減予定だが空海軍は戦力を増強予定である。既に軽空母やイージス搭載艦の建造予算が組まれている。空軍も機体を順次、更新する予定である。


兵器は多くを日米や西欧諸国からの輸入に頼っていたが近年では技術の進歩によって自国での兵器開発も盛んになっている。


・大韓共和国

朝鮮半島及びその周辺の島々を領有する国家。現実と異なり分裂はしていない。

長らく日本領であったが1970年代、樺太戦争の直後に独立。独立直後は北中国の影響もあり軍事政権や社会主義政権などが誕生し、それらの要因が重なって国内は内戦一歩手前まで行ったことも。

経済も低迷しアジアで最も危険で貧しい地域とさえ言われていた。

しかし、直後に発生したレムリア戦役での戦時特需によって経済は回復。その後も機械産業、特に電子機器を中心に成長を遂げGDPはアジア2位にまでなることに。

政治に関しては社会主義政権の影響もあって一時期、北中国寄りの政策を取っていたが近年は民主政権が安定して続いていることから北中国の影響は薄くなっている。

日本、中華と共に共産主義に対する防波堤の役割を担っているため国内でのテロや犯罪行為は先進国にしては多い。中国ほどではないが異能犯罪も多く問題になっている。そのため、国家憲兵や警察機関の拡大が検討されている。


レムリア戦争以前までは東側に対する備えとして多くのアメリカ軍が駐屯していたがアメリカが中華の駐屯軍の引き上げの際に一緒に朝鮮の軍も撤退させることを決定している。

韓国軍は陸軍約40万を主体としており、最近では海軍を増強している北中国に対抗しイージス艦や強襲揚陸艦などを就役させている。陸軍、空軍はアメリカ軍の撤退を鑑み増強を決定。異能部隊や対異能者部隊を中心に増強することになっている。

兵器は多くをアメリカからの輸入に頼っていたが技術の進歩によって自国産の兵器も増えてきている。


・インド共和国

中国が爆散したこの世界において唯一、10億を超える人口を保持する国。西側にも東側にも属さない第三世界の代表国。しかし、立地的にソ連や北中国との繋がりは深くそれと同じくらいには西側諸国との繋がりも深い。

大きな人口を生かした安価な生産力が注目され近年、目覚ましい成長を遂げている国家であり英領インドの頃とは比べ物にならないほどに経済は発展している。

ただ、世界最大の人口と広大な国土が災いし社会保障やインフラ、公衆衛生などでかなりの問題が発生している。他にもカーストと言われる制度による差別やイスラム教徒とヒンドゥー教徒の対立など国内は盤石とは言いづらい。

また、バングラディシュやパキスタンとは国境を巡り幾度も紛争を繰り返している。

治安も大国としてはお世辞にもいいとは言えず国内外ともに問題の多い国家だ。最近では多くなりすぎた国民を移民として国外に多く放出しており諸外国との軋轢の原因となっている。


軍備は膨大な人口とその立地から陸軍が主体であり数だけで言うならばソ連に次ぐ規模の陸軍を保持している。海軍はアジアにおいて日本に次いで空母の運用経験が多い国でありかなりの規模のものだ。

兵器も外国産のものから自国産のものに軸足を移そうとしているが技術面の問題や予算の観点からあまり進んでいない。


この世界の日本でもネットや映画界隈でのインド人気は高い。

あと、日本のインド料理屋はこの世界でも八割方ネパール人が経営している。


・パキスタン・イスラム共和国

インドのお隣。カシミール地方を巡ってインドとは長く領土紛争を続けており、現在でも散発的な衝突は続いている。何度か大規模な紛争に発展したこともあるが大抵の場合、最初は押しているが最終的にはインドに押し返されてその度に国連が介入している。

軍部が力を持っており、他にもイスラム過激派のテロなどで国内は荒廃している。

人口は3億を超えるが、10億を軽く超える人口を持ったインドには敵わず現在では比較的穏健派な政府が経済成長を優先している。

インド、パキスタン両国は核保有国のため大規模な紛争が起きるたびに国連は核が発射されないか胃をキリキリさせている。


・ベトナム帝国

日本の支援によって成立した東南アジアの国。

史実と違い、フランス、イギリス含む連合各国とは戦っておらずその代わりに超大国となった日本が独立を支援。フランスは独立を抑え込むために多額の予算と軍隊を投入したが最終的には撤退。後にアメリカの支援を受けたベトナム共和国、日本の支援を受けたベトナム帝国、中ソの支援を受けたベトナム民主共和国が三つ巴となって武力闘争を開始した。

再び日本と衝突することを恐れたアメリカ軍の消極的な行動と日本の積極介入、ベトナム民主共和国への支援が史実と違って間に中華民国があったっため北中国が支援しづらかったこと等によって結果的にベトナム帝国が統一を果たした。

アメリカが負けた数少ない戦争の一つでありここからアメリカは非対称戦争を強く意識し始めることになる。


建国の経緯からも親日的な国家でありインド等と同じで第三世界の住人だが西側とのつながりが比較的に強い。


巷では大国キラーと言われ今までアメリカ、中国などの攻撃を跳ね返してきた。しかし、フランス(中小国)には勝てなかった。


・中華人民共和国

中国の片割れ。

華北周辺を中心に中華北部を領有する。ソ連をバックに内戦を戦い抜いた共産党が一党独裁を敷いておりもう片方の中華民国(白日)とは中華統一のために激しく対立している。ソ連やその後継であるロシアとはもともとあまり仲が良くない。

同じイデオロギーであるため支援をしていたが北中国が国家として強大化するにつれて主に領土を巡って対立することに。対米として協力することはあるがそこまで蜜月というわけではない。過去には国境を巡って大規模な紛争に発展したこともあった。

歴史的な部分から日本とは常に対立関係にあり海上で帝国海軍、海上警備隊、空で帝国空軍と日々睨み合っている。国交こそ結んでいるが東シナ海や黄海を中心に海上進出を進めている北中国に危機感を抱いている。


かつては中華民国と同じく経済的に貧しい国であったが市場経済を導入し経済のみを資本主義化することによって驚異的な経済成長を見せ軍需、機械工業を中心に発展している。国内には精密機器に必要不可欠なレアメタルが豊富にありその開発も盛んである。


近代化とともに高コスト化していく軍隊であるがそれでいても正規軍の他に民兵を抱えている。陸軍170万を中心に海軍17万、空軍20万が常備兵力としてあり予備役や民兵を含めると総兵力は400万を超えるとされている。イージス艦に相当する巡洋艦、駆逐艦を主力に多数の小型艦艇やコルベットを保有しており他にも空母5隻を就役させている。アジア地域では日本に次ぐ海軍力を持っているがその日本軍が質量ともに中国軍を上回っているため現状は挑発行動のみで収まっている。


全方向に喧嘩を売りまくっている北中国だが基本的にやらかしているのは指導部ではなく軍部である。国家主席でさえ抑えきれないほどに肥大化した軍部は中央を無視し周辺国にちょっかいを掛け続けている。

レムリアとの関係は良いが同じ南洋同盟の国であるアトラスとは対立している。

異能や魔術は苦手分野であったが中華民国の動きに合わせて力を入れ始めている。

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