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ぼっちのダンジョン配信を開始します  作者: ただの屍
第一章 『配信ヴァージン』
1/5

0話 始まりの物語


 幼い頃、画面の中の英雄に憧れた。


 暗い部屋の隅をちかちかと照らした光。煩いほど胸の奥を叩いた脈動。抑えの効かなかった体中の震え。

 画面の中、稲妻の様に走った美しい刃の閃きと、轟いた龍の断末魔。

 全長二十メートル程もある白い巨体が大地に沈み、数秒の沈黙の後、二人の冒険者が満身創痍ながらも拳を掲げた。


「かっこいい……。かっこいい。かっこいい!」


 少年は感嘆の声を上げた。

 数え切れない弾幕で溢れ返った画面の向こう側へ、キラキラと煌めく彼等に喝采のコメントを送った。

 それが、ずっと攻略不可能とされていた迷宮——『起源ノ迷宮(ラストダンジョン)』の三十六階層攻略の瞬間だったと少年が知ったのは、ずっと先の話だ。

 幾年の時が経とうと、決して色褪せる事のない記憶。

 暗い部屋の中、少年が立ち上がるにたる強い光に焦がされた起源にして原点。


 これは、二人の冒険者、否、二人の配信者に憧れた一人の少年の物語。


 否——。


 ——英雄の誕生を垣間見る物語。


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