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暇つぶし?

頑張って戦闘シーン書きました。バランス調整がむずいですね。

ちなみにシュウユ君はおかしいです。

5/9に修正しました。

「ここが……シェルファか」


森を抜け、開けた大地に現れた第二の町――シェルファは、予想以上に“都市”だった。


空に向かって立ち上る白煙は鍛冶場の煙突か、それとも料理店のものか。石畳の道が碁盤の目状に走り、その合間に木造の建物が立ち並んでいる。広場には大きな噴水があり、水音と子供の笑い声が混じり合って響いていた。旗が風に翻り、露店のテントが鮮やかな布地を揺らしている。街角では楽器を演奏するNPCもいた。


「……想像以上だな」


シュウユは、思わず小さくつぶやいた。仮想世界といえども、ここには“空気”があった。人々が生きているという“気配”があった。


「AIの演算密度が高すぎる……いや、これはもう“生活してる”ってレベルだろ。ネオレルム……やりやがったな」


頭の片隅に、初期チュートリアルで対応してくれたAI「ヘルメス」のことがよぎる。あれも明らかに“プログラム”の範疇を超えた感情のやり取りをしていた。今、この町で動いているNPCたちも、同じかそれ以上に洗練されている。


「こりゃ散策の価値、あるな。あいつ――邪計愛好家との約束の時間までは、ちょっと遊ばせてもらうか」


目を細め、シュウユは石畳を歩き出す。ブーツの音がコツコツと響くたびに、通りの喧騒が耳に心地よいリズムを刻む。


──


露店通り。市場の中心にあたる通りは、異国風の香辛料と焼き菓子の甘い香りが混ざり合い、シュウユの鼻をくすぐった。


「よお、蛮族の兄ちゃん!」


突然、背後から威勢の良い声が飛んできた。振り返ると、腰の曲がった中年の商人風NPCが、満面の笑みで手を振っていた。


「蛮族って……いや、否定するのもめんどくさいか。何売ってんだ?」


「うちはポーション専門!回復もMPも、状態異常対策もそろえてるよ!」


「じゃあ、MP回復のやつ10本と……ホーリーを2本くれ」


「まいどあり!MP回復が1,000K、ホーリーは1本2,000Kで、合計14,000Kだな!」


「ふむ、他の露店も見たけど、あんたが一番信用できそうだったからな」


「ほぉ〜、見どころあるねぇ!蛮族の兄ちゃん!」


「蛮族じゃねぇって……まぁいいや。ところで、この町に鍛冶屋ってある?」


「あるとも。普通のが一軒、癖の強ぇのが一軒ってところだな。で、兄ちゃんはどっち派だ?」


「癖のある方、だな」


「だと思ったよ、顔が言ってるもん。“普通じゃ満足できねぇ”ってな」


「……いや、まあ、否定はしない」


「町の外れ、ちょっと路地の奥まったとこにある。頑固だけど、認めりゃ最高のもん作ってくれるぜ」


「ありがとな、おっちゃん。助かった」


「おう、達者でな!……蛮族の兄ちゃん!」


──


町の外れ。人の気配がやや薄れ、石畳もところどころ苔に覆われている。その奥、煤けた木の看板が一枚だけぶら下がった建物がぽつんと存在していた。


建物からは、カーン、カーンと規則的な金槌の音が響いてくる。その音は、ただ物を打っているのではなく、“魂”を刻んでいるかのように重く、静かに響いていた。


「……ここか。なるほど、癖があるってのはこういう意味か」


扉を開けた途端、焼けた鉄と油の匂いが鼻をつく。奥では巨漢の男が、大槌を振るい、炉の火を背にして立っていた。


「たのもー!」


ドン!と扉を叩くと、男が顔を上げた。


「なんだてめぇ、作業の邪魔すんなって……ほぅ?」


目が合った瞬間、男の眉がぴくりと動いた。


「なかなか芯のある目してやがるな。何しに来た?」


「武器を作ってもらいたくてな」


「ほぅ……いいぜ」


「え、こんなあっさり?」


「だが条件がある」


「やっぱりか。なんだ?」


「町の北に鉱山がある。そこに最近モンスターが湧いててな……そいつらを掃除してきてくれ。そいつらの素材を使って、あんたに合わせた武器を作る」


「素材も自分で持ってこいってか。面白ぇ、やってやるよ」


『試練クエスト 〜鉱山の魔獣を殲滅せよ〜』


推奨LV:25以上 推奨人数:4人以上



シュウユは軽く指を鳴らし、クエストウィンドウを閉じた。


「人数?推奨?知らん。やれば分かる。」



最近自分ポケポケ始めました。でもシュウユ君と同じように運悪いんでチャレンジゲット一回も欲しいのげっとしてないんですよね...

どうか高評価とリアクションをお恵みください上位者の皆様。

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