表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
vtuberさんただいま炎上中  作者: なべたべたい
第6章 過去の思い出
77/86

77話 闇鍋 その1

俺達ユメノミライがデビューしてから約半年が経ったある日、俺の元に3件全く同時にこんな連絡が入った。


『助けて!ホムラ君!パソコン壊れたから直そうとしたら、バラバラになっちゃった!』

『サーパソコンからいきなり変な煙が出て動かなくなりました。』

『ホムラさん実はパソコンが……』


まさかの3人同時にパソコンが壊れて配信が出来なくなったらしい。


……いやんな偶然あるか!


という訳で本日は急遽4人集まってのオフコラボをする事が決定した。


3人はうちにも何度か来た事があるので、集めるのと同時に今から闇鍋をやるから、各々適当に食材を買ってくる様にと伝えておいた。


元々はおふざけ動画シリーズでやろうと思っていたが、最近ではスタジオを超えて普通に外でも活動になった為、今更闇鍋如きだとうちのリスナーは喜ばないと思った為、ボツになりかけていた企画だったので、今回のオフコラボで供養できることに喜びながらも、俺は鍋の用意といつものコスプレに着替えた。



「オラ!お前ら今日は3人同時にパソコンがお亡くなりになったらしいので、急遽ではあるが闇鍋オフコラボだ!適当に自己紹介お願いしまーす」

「今回パソコンがバラバラになった星野キラメです!」

「パソコンから煙が出た。軍神ミリーだ。」

「飲み物を溢して壊しました。母出マミです。」

「今日はこのポンコツ3人組と闇鍋をやっていきます。はい、拍手」


コメント

:草

:www

:ホムラはパソコン壊さないの?

:煙!?

:奇跡だなw

:何故そこで闇鍋?


「はい、色々気になるところがあった様ですが、無視しますね。それで今回最後のゲストが、ここ最近やけに出番の多いマネージャーの園野さんです。」

「あ、お久しぶりです園野です。今回もカメラマン兼鍋に具材を入れる担当でやってきました」


コメント

:園野さんきちゃー!!!

:園野さーん!筋肉見せて!

:園野!園野!園野!

:また動画楽しみにしてます!


園野さんが出ると同時にコメント欄は園野さんで埋まった。


何故こんなにも俺のチャンネルで園野さんが人気なのかと言うと、ここ最近の俺のおふざけ動画シリーズでは先程もよく外に活動しに行っていると言ったが、その際変なお面を付けたコスプレをしている俺と、タンクトップ姿のガタイの良い大男の2人でよく動画に映る為、次第に園野さんは人気になって行った結果、今の様な人気を手に入れる事に成功していた。


「それでは具材を鍋に入れていきますので、皆さんは別の方を見ていてくださいね」

「「「「はーい」」」」


そうして始まった闇鍋なのだが、先程から園野さんの方から、うわっやえ〜などの具材を見てなのか知らないが、明らかに引いている声が聴こえて来て、俺は嫌な予感がする。


因み今回俺が選んだのは、激辛の鍋の素と牛肉に白菜そして最後がプリンだ。


本当は刺身とか入れようかとも思ったが、実際に自分も食べなきゃいけないと言う事と、俺が今回の主催なんだし、せめて食べれる物を入れないとと思ったので、今回は抑えめにした。


そして俺の予想だが、多分マミさんは俺と同じ考えでまともな物を入れて、キラメがふざけた物を入れるのだとは思うのだが、ミリーアイツが全くわからん。


ミリーは真面目奴だから普通なら、食べられる具材を入れるとは思うのだが、逆に真面目が故にふざけた物を入れなければならないと思い、変な物を入れてくるかもしれない為、今回の闇鍋での1番警戒しないといけないのが、ミリーの入れた物だと俺は推理している。


「具材全部入れましたけどこの後はどうすれば良いですか?」

「あ、ならそれを適当に更に盛り付けてから、鍋の蓋は閉じておいてください」

「了解しました」


そうして俺達は園野さんに取り分けられた鍋を食べ始めた。


「「「「いただきます」」」」

「うわーこれ怖え」

「そう?私は楽しみ何だけど?」


そう言ってキラメが何かを口に入れ、咀嚼していると先程まではやる気に満ちていた表情が、どんどんと悪く本当に大丈夫か?と心配になる程青白くなっていった。


「気持ち悪い」

「そ、そんなにか?」


俺はキラメの表情を見て更に食べる気が失せたが、それでも食材を無駄にしてはいけないと言う強迫観念から、食べなくてはいけないと思い込み、俺は意を決してその謎の物体を口へと放り込んだ。


瞬間口の中には甘〜い味が広がった。

あれ?そんなに不味くないぞ?


……………………いやちょっと待て、何で甘いんだ?

確か俺びっくりするぐらい辛い激辛の鍋の素入れたよな?

なのにこの甘さ、流石におかしくないか?


そう思った瞬間口の中は甘さと辛さと、どこから来たのか苦さまで混じった気色の悪い味へと変貌した。


「ウップ」


一瞬吐きそうになったのを、両手で口を押さえる事で堰き止め、俺はその劇物を無理やり胃の中へと押し込んだ。


「マッズなんだこれ!おえ〜気持ち悪りぃ。みんな一体何を入れたんだ?」


そう俺が聞こうと横を向くとそこには……


俺同様に顔を青くして口を押さえている、マミさんとミリー2人の姿があった。


因みにキラメはあの後トイレにゲロゲロしに行きました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ