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第66話 ドキアバ合宿編4

 スッキリしました。


 いえ、決してちょっとアレなアレをアレしたからという訳でなく、体を清めたからですよ?・・・まぁ体を清める過程でちょっとした触れ合いは有りましたが。


「あば・・・あばばばばば・・・」


 そのせいでイリスがちょっとバグってもしまいましたが。


「ふぅ・・・スッキリですわねイリス。あ・・・そう言えば夕食の事を伝えてませんでしたわね。あ、でもノワールもいるから大丈夫ですわね」


「あばばば・・・」


「という事はそろそろ出来ていそうですわね。見に行きません事?」


「あばー・・・」


 言語能力が多少バグり気味のイリスが頷いたので、私達はテントを出て竈の方へと向かいます。

 すると向こうからイリアスが歩いて来て、丁度呼びに行くところだったと伝えてきました。


「ありがとうですわイリアス、では行くとしましょうか」


「あ、私はペイルさんの班にも伝えに行かなくてはいけないので、先に言っててください」


「解りましたわ」


 まだペイル班も自分達のテントにいるとの事なので、イリアスはペイル達を呼びにそちらへと歩いて行きました。

 なので私達は先に竈の方へと向かいます。


「ん・・・いい匂いと音がしますわね・・・」


「あば」


 竈の方へと近づくにつれ『ジュゥ~』という音と、何とも胃を刺激してくるいい香りが漂い、私達は無意識にゴクリと喉を鳴らしていました。


「あ、お姉様待ってたで?ほら、良い感じやで?」


「ええ、本当ですわね」


 さらに近づいて行くと、サマンサが取り皿の上に焼けた肉の串や野菜の串を盛りつつ、私に見せてきました。

 今日作っている夕食はBBQのようで、これは『キャンプといえばコレだよね?』と思い用意した食事の1つです。


「焼けた端から食べてもろてます、という事でハイどーぞ!」


「ええ、頂きますわね」


「あばー」


 今回はBBQをやるのに人数が少し多いので、ドンドン焼いてドンドン食べていってもらっているみたいで、既に数名は食べ始めていました。

 私達も焼けたモノを受け取ったので、適当な場所に腰かけて食べ始めます。


「うんうん・・・やっぱり野外で食べるお肉は美味しいですわぁ・・・」


「あば・・・あばば!」


「解ってますわ。ちゃんと野菜も食べますわよ?」


「あば!」


 そうやって雑談しつつ食べていると、まだ来ていなかったペイル達とイリアスも来て騒がしくなり、これぞBBQという雰囲気が一層強まってきました。


 その後ワイワイとしながらBBQを楽しんでいるとイリスの言語能力も段々と元に戻り、雑談をしていると『パンパン』という音が聞こえました。


「皆さん、今のうちに明日以降の予定を話しておきますぞ」


 どうやらシフロート先生が私達の注目を集める為に手を叩いた様で、全員が注目すると明日以降の予定を話し始めました。

 ざっくり話しますと・・・明日は自分達で目標を決めて活動、夕方に成果報告。明後日は朝食後に撤収準備をして帰宅という事でした。


「なのでこの後寝るまでに軽く話し合いをして、明日の目標を決めてください。その他には特にありませんのでご自由に、しかしキャンプ地を離れるのは駄目ですぞ?」


「「「はい」」」


「この夕食後はマルシア班とグウェル班に片づけをしてもらい、その他は解散とします。私もテントで色々作業をしていますので、何かあったらテントまで来てください」


「「「はい」」」


「以上ですので、引き続き夕食を楽しみましょう」


 シフロート先生の話が終わると夕食の続きをし、満足した所で私はノワール達へと挨拶をしてイリスとテントに帰る事にしました。

 テントへと戻って来ると、早速明日の話し合いをする事にします。


「明日ですが、何か案はありまして?」


「うーん・・・1日使っていいなら・・・・・」


「ふむ・・・・・・のがよろしいのではなくって?もしくは・・・・」


 私達は意見を交わし合い、結果『魔石を5つに薬草3束、食べられそうな食材を1袋分集める』に決定しました。

 正直もっといけなくもないのですが、イリスに合わせた結果こんな感じになったのです。


「すいません・・・私の実力が低いばかりに・・・」


 イリスもそれが解っているのか申し訳なさそうにしていましたが、あくまで今回の合宿はレクリエーション的なモノだと思うので、そこまでガチにならなくてもいいのです。

 なのでそう伝えたのですが・・・


「はい・・・」


 根が真面目なのでしょう、イリスはシュンとした返事をしてきました。


「そんなに真面目に考えなくてもいいのですわ。別に将来冒険者になるわけでもないのでしょう?」


「あー・・・いえ、一応一案としては考えていたりします・・・」


「え・・・?そうですの?」


「はい」


 軽く励ますつもりで言った言葉に、イリスは衝撃的な答えを返してきました。

 てっきり私は何れかの魔王の伴侶になり生きていくのだと・・・って・・・


(あー・・・本編の事を知る筈のない主人公がそんな事思うはずがないですわよね。あくまで今は『偉い人に推薦を受けて学園に特別待遇で入った平民』ですものね。自分が『特別な運命を持つ人物』だとは思いもしませんわよね)


 学園を卒業するころには嫌でも解るでしょうが、今はただの平民の少女であるイリスなのです。戦える力があるなら冒険者や兵士、騎士等も将来の夢には入ってくるのでしょう。


「そう・・・なら目標は先程のモノで設定して、出来るだけ頑張ってみます?やる気があるならお付き合いしますわよ?」


「え・・・?いいんですか?」


「ええ、よろしくってよ」


 そんなイリスに私は手を貸す事にしました。

 将来は敵になるかも知れないので、敵に塩を送る事になるかも知れませんが・・・まぁいいでしょう。魔王となるのですからそれくらい寛大にならなくてはね。


「そうと決まれば、今日はもう休みますわよ。明日に備えますわ」


「はい!」


 イリスに手を貸す事に決めた私は、明日に備えて寝る準備を始めました。


「んー・・・」


「んぇ?」


 ですが、ただで手伝うと言うのも何かあれですね。


 ・・・という事で


「イリス」


「はい?」


「明日に備えて・・・マッサージして差し上げますわ」


「え?」


「大丈夫大丈夫、私に身をゆだねなさいな。気持ちよくして差し上げますわ」


「え?あ・・・え?」


「さぁ・・・寝転んで~?服もちょっとはだけましょうか?」


「あ・・・あば・・・」


「さぁさぁ・・・私に全てまかせるのですわ・・・」


「あばばばば・・・」



 私はイリスの体を寝袋の上へと誘導し・・・体を揉み解し始めました。



 マシェリーより:お読みいただきありがとうございますわ。

 「面白い」「続きが読みたい」「マッサージ(意味深)」等思ったら、☆で評価やブックマーク、イイネを押して応援してくだされば幸いですわ。

 この物語は現在コンテストに参加しておりますの。なのでイイネ☆ブックマークがもらえると ・・・ウフフ


 マシェリーの一口メモ

 【疲れた体にはマッサージですわよね?】


 マシェリーより宣伝

【他に作者が連載している作品ですわ。こちら緩く読めるファンタジー作品となっておりますの。

最弱から最強を目指して~駆け上がるワンチャン物語~ https://ncode.syosetu.com/n9498hh/

よろしかったら読んでくれると嬉しいですわ。】

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― 新着の感想 ―
[一言] そうか、わかったぞ!イリスは転生者で中身は春日だったんだ!
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