第63話 ワクワク合宿編1
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「えーそれでは冒険者サークル2班合同での合宿に出発いたしますぞ。忘れ物等は無いですかな?」
「「「ありません」」」
「よろしい、では出発いたしますぞ」
今日は冒険者サークルの合宿初日、学園の門前に集まった私達サークルメンバーはシフロート先生の合図の元、合宿へと出発します。
先ず目指すは王都の門付近にある貸し馬車屋で、そこへと着くと予め預けておいた荷物等の確認をします。
「こっちは問題なしですわ先生」
「こちらも問題ない」
「解りました。では問題なさそうなので馬車へと乗ってください、出発しましょう」
人数の関係で2つの馬車へと別れて乗る為、班のリーダーである私とグウェル殿下が積み込んだ荷物の状態を報告し、問題がなかったので出発します。
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それぞれの馬車の御者もサークルメンバーが務めている訳ですが、私達の馬車はノワールが担当してくれているので、それ以外のメンバーは荷台の方でのんびりとしていました。
「ふぅぁぅ・・・馬車に乗るとどうも眠くなってしまいますわ・・・」
そんな中、私は欠伸を出しながらウトウトとしていました。・・・何故か昔から馬車に乗ると眠気が襲ってくるのですよね。
「なんなら寝とってもろってもええですよお姉様。何かあったら起こしますし」
「ん~・・・そういたしますわ。今回行く場所も道中もそこまで危険はなさそうですし」
事前に調べておいた情報ですと道中から目的地まで危険度は低く、そこまで警戒する必要もなかった為、私はその言葉に甘える事にして横になる事にしました。
そうして横になって半分以上意識を飛ばしていると、やがて目的地に到着したのか馬車が止まり、その振動で私の意識も覚醒しました。
「あら・・・もう着きましたの?」
「もう言うても結構時間経ちましたけどね?」
「そうですの?」
馬車から降りて空を見上げると、出発した時はまだまだ低かった太陽が真上辺りまで来ていたので、確かに時間は結構経っていた様でした。
意外と爆睡していた様ですね・・・と思っていた所にシフロート先生からの集合が掛かり、私達はそちらへと集合します。
「さて、目的地へ着いたところで宿泊準備をいたしますぞ。といってももうお昼なので、出来合いのモノで昼食を済ませてから動きましょう。その後マシェリーさんの班は竈の設営と馬の世話、殿下の班はテント設営と別れましょう」
「「「はい」」」
「それが終わったら一旦集合するようにしてください」
「「「はい」」」
時間があれば昼食も準備したい所でしょうが時刻は既にお昼過ぎ、今から竈を設営して料理となれば時間が掛かるので仕方ありません。
なので私達は文句を言う事も無く買って来ていたパンや干し肉で昼食を済ませ、その後言われた仕事をする事にしました。
数年前から冒険者として活動していたので言われた仕事も慣れたモノ、唯一不慣れなイリアスを補助しつつ作業しても、割とスムーズに作業は終わりました。
「先生、終わりましたわ」
「おぉ、早いですな。それではテントの設営も手伝ってあげてくれますかな?」
「解りましたわ」
テントの設営もテントを立てるだけではなく、下草を刈ったりこまごました作業がある為時間が掛かるモノ、私達は不慣れそうにテント設営を行っているグウェル殿下達の手伝いをします。
私達が合流する事により倍になったマンパワーであっという間に設営も終わったので、再度シフロート先生の元へと集合をします。
「はい、お疲れ様です皆さん。では本格的に合宿を始めていきたいと思いますぞ」
再度シフロート先生の元へと集まるとそんな事を言われますが、適当に遊んで終わりなのではなかったのでしょうか?てっきりただのキャンプみたいなものだと思っていたのですが・・・。
「といってもまぁ簡単な事ですぞ。・・・おほん、君たちは普段決まった人で活動をしている訳ですが、いつもそうできるとは限りません。なので今回の合宿ではランダムに組み合わせを作り、合宿中はその組み合わせで動いてもらおうと思っているわけです」
成程・・・?言わんとしている事は理解できます。
確かに冒険者となればいつ何時不測の事態が起こるかもわかりません。その時にいつものパーティーじゃないと動けないと言う訳にもいかないでしょう。
(って・・・だからテントが?)
テントを立てている時に数と大きさが割とバラバラで不思議に思ったのですが、まさかこの様な事だったとは・・・
今回の合宿はシフロート先生の仕切りでやっていた為、とんだサプライズイベントです。
(まぁ主人公とペアとかにならなければ問題はないですわね。・・・一応策は考えてきましたが)
主人公と四六時中一緒にいるとボロが出るかもしれないと思い一応対応策は考えてきましたが、そんなピンポイントで主人公とペアで動けとなりはしないでしょう。・・・あれ?
何となく・・・何となーくですが嫌な感じがしたのですが、シフロート先生が組み合わせを決める為のクジを出してきたのでそちらに考えをシフトさせます。
「これを引いて、同じ印の組み合わせで班を作りますぞ。人数は2・3・3・4人の組み合わせで4組出来る様になってますぞ。それでは誰からでもいいので引いて行ってください」
(2・3・3・4人ですの・・・まさか・・・ね?)
またもやイヤーな予感がよぎり変な事を考えていると、何時の間にか皆クジを引いたみたいでした。
「うち△でしたわお姉様。出来れば一緒になりたいですね?」
「いえお嬢様、出来れば□の私と一緒に・・・」
そんな事をサマンサやノワールが言ってくるのですが、出来れば私もそうしたいものです。
残り物には福があれ!!とクジを引き、見てみると、そこには○のマークが書いてあり、サマンサとノワールとは別の組な事が決定しました。
「さぁ、それでは自分の班の人と合流してください」
という、シフロート先生の合図で皆がマーク毎に集まります。
「あの・・・○ですか?」
「ええ、そうですわ」
「○は2人みたいですね、よろしくお願いします」
「ええ、よろしくお願いいたしますわ。ザガンさん・・・でよろしかったかしら?」
「はい」
同じ○のマークとして、イリスが居る班へ途中から入って来たザガンという方が私の元へとやってきました。どうやら主人公と2人のペアというのは避けられたみたいです。
「2日間よろしくお願いしますマシェリー様」
「ええザガンさん、頼りにしますわね」
男性と2人ペアというのもあれですが、まぁ主人公と一緒になるよりかは良かったかなと思っていると、私達の元へともう1人やってきました。
「あ、私も○です」
「あ、2人じゃなくて3人でしたか。・・・ん?あっ!すいません!自分○じゃなくて◇でしたっ!」
「・・・え?」
「すいません!自分偶にウッカリする事がありまして!」
「え・・・あの・・・」
「じゃあすいませんでしたマシェリー様!また機会があればよろしく頼みますねっ!」
そういうと、ザガンは◇のマークの方達の所へと走っていってしまいました。
なのでこの場に残っているのは私ともう1人、後から来た方となり・・・
「あ・・・あの、よろしくお願いしますね?」
「ええ・・・よろしくお願いしますわイリスさん・・・」
嫌~な予感、もといフラグはバッチリと当たり、私は主人公のイリスとペアになってしまいました。
マシェリーより:お読みいただきありがとうございますわ。
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☆がもらえると フラグを建てまくりますわ。
マシェリーの一口メモ
【テント設営ですが、現代のテントみたく良いモノではないので立てるの事態も結構時間が掛かるモノなのですわ。因みに冒険へ行くと毎回テントを建てるという訳でもありませんのよ?】
マシェリーより宣伝
【今更ながら作者の作品紹介ですの。こちら緩く読めるファンタジー作品となっておりますわ。
最弱から最強を目指して~駆け上がるワンチャン物語~ https://ncode.syosetu.com/n9498hh/
よろしかったら読んでくれると嬉しいですわ。】