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第164話 続・唐突に始まった〇〇回

「・・・」


「・・・」


 温泉街にて何故か出会ってしまった私とイリスですが、互いに不意打ち過ぎた為か、最初に声を掛け合った後は顔を見合わせたまま固まっていました。

 しかしいつまでもそうしている訳にもいかないと思い至り、私はイリスへと話しかけ・・・様としたところで、横から聞いた事はあるけれどあまり聞きたくなかった声が聞こえてきました。


「お、いたいた。逸れたかと思ったぜ・・・って何固まってんだ?」


「ご・・・ごめんなさい。ついよそ見をしていて・・・」


 その声の持ち主は需要の無いツンデレ男であるテッショウのものでした。後、確か・・・ケ・・・コ・・・カ・・・カ!カリンという方!

 この2人が一緒だなんていよいよ何をしているのかが気になり、私はイリスへと話しかけます。


「こちらの台詞だなんて仰るので答えて差し上げると、私達は息抜きの為に温泉に来ましたの。そちらは何故こんな場所に?」


「それはこっちも「ん?あぁ!おめぇらパメラんとこに居た奴じゃねぇか!って事は・・・おうパメラ!おめぇも息抜きの為に来たのか!?」・・・ってことです・・・」


「そう・・・」


 このテッショウという男、前も思いましたが話に割り込んだり声が大きかったりとガサツすぎます。多少顔はワイルド系で整っているとはいえ、この態度だと私には唯の野蛮人にしか見えてきません。・・・これが良いという方に関しては・・・まぁ異論は認めましょう。

 ともあれです、イリス達も私達と同じく息抜きに温泉に来たという事が解ったのですが、特に用もないのでこのまま別れるべきでしょう。


「おうパメラ、どうなんだ製作の調子は?俺はだな・・・・」


「はいはい・・・」


「テッショウ・・・ライバルになる様な人にそんなこと聞くのは・・・・」


 ・・・というか、あのツンデレガサツ男がパメラに絡んでいっているので早めに別れるべきでしょうね。

 という事で、私はイリスとの会話を切り上げ、一緒に居たグウェル殿下達へも挨拶をしてその場を去ろうとしたのですが、何故か彼ら彼女らは私達に付いてきました。


「・・・何でついてきますの?」


「え?だってあれ・・・」


 理由を問うたところ指を指されたのでそちらを見ると、なんとあの野蛮人がパメラをロックオン、影が薄い系幼馴染のカリンを巻き込んで話しながら付いて来ているではありませんか。


「一応アレでも私達の雇い主的な存在ですので、放置は出来ないんですよね」


「・・・」


 心の中で『あんな外れを引かされて・・・』と思ってしまいましたが、流石に口には出しませんでした。

 そして見る限り、パメラはカリンが要るので『仕方ない・・・』という感じで付き合う様子なので、それなら私がとやかく言う事でもないと思い取りあえず放置しておく事にしました。


「まぁ解りました。ですけれど、今から私達食事にしようかと思っていますのよ?それでも付いて来るんですの?」


「ん~・・・まぁ私達も何か食べようかと思っていたところですし・・・グウェル殿下、マシェリーさんと同じところで食事にしてもいいですか?」


「ん?ああ、構わない」


「ですって?」


「そう・・・まぁお好きにしてくださいな・・・」


 とまぁ、この様になし崩し的に一緒に行動することになってしまった訳ですが、基本的には私の処は私の処で、イリスの処はイリスの処でと、互いに干渉せず過ごす事にしました。

 あちらとしてもそれでよかったみたいで、サマンサが目を付けていたという『ワショーク』を出す飲食店に着いても向こうは向こうで席を取り、キャイキャイと楽しんでいる様でした。


「ま、喋らない取り巻きが増えたと思っておけばいいですわね」


「その通りや。余所は余所、ウチはウチでやりましょ」


「一部浸食して来てますが、あれは放置でいいんですかお姉様?」


「・・・まぁ・・・度が過ぎなければ許しましょう・・・」


 浸食して来ている者達ことテッショウ(&カリン)ですが、未だ控えめなので大目に見ておきましょう。

 それに一応レイラもあの幼馴染トリオの所に行っているので、テッショウが度を過ぎた動きをし出したら止めてくれるでしょう。・・・多分。


「了解や。ほんじゃま、『ワショーク』楽しみましょや。おすすめはテンプーラ・スキヤーキらしいで?」


「フジヤーマとゲイシャーはありませんの?」


「なんですのそれ?」


「いえ、気にしないでくださいまし」


 成るように成れの精神で気にしない事にして、私達は食事を楽しむことにしました。『ワショーク』という『いや、それ和食でしょ?』と言わんばかりの料理を楽しみ、デザートを食べていると、『食事が終わったらどうする?』という話になります。

 そこで、当初計画していた『街をぶらぶらと散歩した後、再度温泉』でいいのではと話すと賛成ムードが流れ、それをイリス達にも伝えると『了解』との返事が返ってきます。


「殿下・・・我々は・・・」


「む?ああ、そうだったな」


 しかしグウェル殿下と本物の取り巻き2名は何か用事があるらしく、後ほど温泉で合流するという事になりました。

 そういうことになったので、グウェル殿下達には行く予定の温泉だけ教えて置き、私達は街へ繰り出す事にしました。


 ・

 ・

 ・


 暫く街をぶらぶらした後、私達は予定していた温泉へと到着しました。・・・因みに街ブラでは特に何をする事もなく、本当にぶらぶらとしながら温泉まんじゅうを食べた位なので割愛です。


「それではまた後で・・・」


「後でな!」


 勿論温泉は混浴などではないので、受付を済ませると、残っていたイリスのサークルメンバー男子達&テッショウとはお別れです。


「やれやれ・・・やっと煩いのが行ったわね・・・」


「ごめんねパメラ。でもテッショウも悪気があるわけじゃないんだよ?」


「まぁそれは解ってるんだけどね・・・」


 そのテッショウと別れられた事でパメラは肩の荷が下りたようになっていたので、もう少し早く温泉に来ていたら良かったかもしれません。


 なので・・・


「パメラ」


「ん?どうしたのマシェリー?」


「お疲れの様なので、私が温泉で労って差し上げましょう。具体的には、肩や足などを揉んで差し上げますわ!」


 私は疲れたパメラを癒してあげようと、マッサージをする事を提案してみました。


「えぇっ!?いや、それは悪いからいいわよ!」


「そんな遠慮なさらずに!ね!?」


「えぇ・・・?いやでも・・・」


 まぁ勿論というか遠慮をして来たわけですが、そこへ双子がニョキッと顔を出してきて『グロウとグラァも疲れてるからマッサージして!』と言ってきたので、私はこれを好機だと思い『双子もそう言ってますし!さぁ!』と説得し、最後はパメラに抱き着きながら『これも人助けだと思って~!』と謎の懇願をして押し切りました。


「ありがとうパメラ!極楽を見て・・・いえ、見させてあげますからね!」


「まぁ・・・うん?よろしく?」



 という訳で・・・嬉しい温泉回パート2が始まる事となりました。



 マシェリーより:お読みいただきありがたく存じますわ。

 「面白い」「続きが読みたい」「続くんですか!?温泉回!」等思ったら、☆で評価やブックマーク、イイネを押して応援してくだされば幸いです事よ?

 ☆やイイネをぽちっと押すと 次の回が・・・。


 マシェリーの一口メモ

 【次は本気(?)出しますわ!】


 マシェリーより宣伝

【他に作者が連載している作品ですわ。こちら緩く読めるファンタジー作品となっておりますの。

最弱から最強を目指して~駆け上がるワンチャン物語~ https://ncode.syosetu.com/n9498hh/

よろしかったら読んでくれると嬉しいですわ。】

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