表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/255

第143話 4章プロローグ・・・的なモノ

 マシェリーより:ハッと気づいたら、章の区切りとして良い感じでは?と思ったので、区切らせて頂きましたわ。

 学園にある講堂で、学園長の長々とした話が続いていました。


「えぇ~・・・皆さん、最終学期は・・・」


 私はその話を真面目に聞くつもりだったのですが、なんだかんだ最後まで忙しかった冬期休暇の疲れにより時々意識が飛んでしまっていました。


(・・・っは!いけないいけない・・・・・・っは!)


 そんな状態が気になったのか、横に座っていたシーラがちょいちょいと肩をつついてきました。


「ね・・・寝てませんわよ?ちょっと目を瞑って話に聞き入ってるだけですのよ?」


「・・・あー・・・はいー・・・では、瞑想のお共に目が覚める飴でもどうぞ・・・」


 ついつい嘘を付いてしまいましたがバレバレの様で、彼女は私の眠気覚ましにと飴を進めてくれました。


「オ・・・オホホ。有り難く頂きますわね」


 取りあえず曖昧に笑いこっそりと飴を受け取ると、周囲に見つからない様にそれを口の中へと入れます。

 するとスッとした爽快感が口、鼻へと広がり、頭がシャキっとした感じになりました。


(ん・・・これなら起きていられそう)


 目が冴えたところで学園長の話に耳を傾けると、その話題は『冬期休暇中の事故・事件』についてでした。

 その話を聞き、私は自分に起きた事件の顛末を思い出します。


 アークレッド家に関連した事業の捜査・・・あれは結局休みが終わる5日程前まで続き、そこから調査報告書の作成、報告する前の事前会議と慌ただしく動いていました。普通でしたらまだ子供である私達はノータッチになる所ですが、今回は私がもろに手を出していたので動かざるを得なかったのです。・・・流石に国への報告は父親が行ってくれましたがね。

 そして『ヤレヤレ、やっと終わった』と思ったら、何時の間にか冬期休暇の休みも終了間際となっていたので私達は慌てて学園へとなったので、結局私達がオーウェルス家に居る間には『アークレッド家取り潰し』の最終通告は聞けませんでした。

 しかしあれだけ証拠をそろえて『この家やばいよ?』と公爵家の当主が国へ挙げるのです、たとえ本当は無罪だとしても強制的に取り潰しは確定でしょう。


(取り潰しが確定したらお父様に手紙を送ってもらうように言ってあるし、後は待つしかありませんわね。あ、お話終わりですのね)


 私の顛末話の回想終了と同時に学園長の話も終わった様です。


 その後閉会の言葉等を聞き終え、生徒達は教室へと移動になりました。


 ・

 ・

 ・


 そして教室でのHRも終わり部屋へと戻って来た私達でしたが、今日はサークル活動もないのでどうしようという話になりました。


「のんびりしたらええんとちゃう?」


「なんだかんだ年が明けてからずっと動いていましたからね」


「そうなのだけれど・・・なんだか妙に頭がクリア状態なので何かをしたい気分なんですの」


「ふふ・・・それはきっとあの飴の効果がまだ効いているだけですね・・・」


「・・・あの飴、食べて大丈夫なものでしたの?」


「ふふ・・・大丈夫です・・・やばいモノではないですよ・・・でも体の疲れを取るモノでもないので、のんびりするのはありだと思います・・・」


「そうですのね。んー・・・でもやっぱり何かをしたい所ですわね」


「ならお嬢様、サークル活動用の物資を買いに行くのは如何でしょう?買い物なら多少歩く程度ですしいいかと思われますが」


「いいかもしれないわね・・・いえ、いいですわ!そうしましょう!」


 なんだかんだと話すうちにサークル活動用の物資を買いに行くことになった私達は、外出の届を出し学園の外へと向かいます。


 そしてその途中の事です。私達が雑貨屋を見ていると・・・


「おや?久しぶりじゃないか」


 後ろから声を掛けられました。誰だろうと思い振り向くと、そこには冒険者のレイラが居ました。


「あら?レイラじゃありませんの」


 彼女には定期的に依頼を出しているモノの、確かに会うこと自体は久しぶりかも知れません。なので久しぶりといった後、時間はあるかと尋ねます。

 すると彼女は大丈夫だと言ってくれたので、私達は近くの喫茶店へと入る事にしました。


「いらっしゃいませ」


「私はそうですわね・・・このお茶のケーキセットを」


「あたしはオリジナルコーヒーのパフェセット」


「ウチは・・・・」


 席に座ると取りあえず注文を済ませ、それが来るまでたわいのない会話を喋ります。

 そして直ぐに商品が来たので、それを飲み食いしつつ近況報告なんかを話したりします。


「変わらず記憶球の採取を受けてくれていますけれど、苦にはなっていませんの?」


「特にはなってないねぇ。というより、定期的な収入って感じになってるから逆に助かってるってかんじだよ。知ってるとは思うけど、冒険者って安定しないからさ」


「でもレイラ位の冒険者なら少し余裕を見て依頼を受けても安全で安定した感じじゃありませんの?」


「私だけならね。ほら、他にも何人かに回してくれてるだろ?」


「あぁ~・・・」


 そんな事を話していると、不意にレイラが『あ、そういえば』と思い出したかのようにこんな事を言ってきました。


「マシェリー達ってやっぱり贔屓にしている武器屋とか鍛冶屋ってあるのかい?」


「え?」


「あー、武器防具の関係はウチとかマルシアがやっとるんやけど、特段贔屓ってのはあらへんな。まぁ、それなりの腕のモンには頼んどるけど」


 私達の装備は一部ダンジョン産だったり、その他はサマンサが何処かから仕入れて来たりマルシアが鉱石を持って来て何処かに依頼して作ったりだの色々です。

 最終的にはラストダンジョン、裏ダンジョン辺りの最強装備を揃えるつもりなのですが、今はそうはいかないのでそうしているのですが、一体何かあるのでしょうか?


「そうかい・・・なら1つ、頼み事をしてもいいかい?」


「頼み事ですの?」


「ああ」


 正直この時の私は気が緩みまくっていました。

 なんせ大きなヤマが終わったばっかりでしたし、最終学期となる1~3月はちょこっとしたイベントがあるだけで、ロマンスプレイヤーからしたら1~3月は『強化月間』的な期間だったからです。



 なのでこのレイラの頼みが後々あんなことになるとは・・・この時の私は予想もしていませんでした。



 マシェリーより:お読みいただきありがたく存じますわ。

 「面白い」「続きが読みたい」「思いつき章区切り!?」等思ったら、☆で評価やブックマーク、イイネを押して応援してくだされば幸いですの。

 ☆やイイネをぽちっと押すと 今回の章区切りが戒めになりますわ。


 マシェリーの一口メモ

 【何気なくスクロールしたら『あれ?そう言えば3章のままだった』と気づいて、『あ、丁度イイかも』と思って思い付きで章を区切ったとかなんとかいう噂ですわ。】


 マシェリーより宣伝

【他に作者が連載している作品ですわ。こちら緩く読めるファンタジー作品となっておりますの。

最弱から最強を目指して~駆け上がるワンチャン物語~ https://ncode.syosetu.com/n9498hh/

よろしかったら読んでくれると嬉しいですわ。】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 作者さん、更新はお疲れ様です! そうかぁ、チャンス&ピンチメーカーかぁ。マシェリーさんがそういう運命なら仕方ない、予め覚悟しますw 確かに、お父様は日常にも悪事を平然と行う人ですよね?国へ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ