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第123話 冬のイベントを話し合う

「さて、無事にイベントは終わりましたけれど、次のイベントも迫っておりますので気を抜いてはいけませんわよ貴女達」


 私は王宮にてイベントがあった日の翌日、何時もの様に私の部屋に集まったメンバーへと叱咤を飛ばしていました。


「サマンサやシーラに比べて私がやる事は少ないですが、抜かりはありません」


「うふふ・・・私も順調です・・・」


「ウチは手は抜いてないけど、手配とかが多いでぼちぼちやな」


 注意の為に叱咤したものの夫々抜かりはないみたいで中々の返事が返ってきました。これならば無事に成功するでしょうと胸を撫で下ろしていると、出来る秘書でもあるノワールから忠告が入ります。


「お嬢様方、確かにあの件に関しての準備も大変ですが、冬期休暇中には他にもこまごまとしたことが沢山ございますのでそちらもお忘れなく」


「大丈夫、覚えておりますわよ。なので、これからそれらの事を話しましょうか。取りあえずは一番最初にある合宿の事からですわね」


 次にこなすイベントは大きな規模なので、時間が取れる&時期的に気が緩んでいると思われる、この2つの条件を満たした冬期休暇中にこなす事にしました。

 ですが冬期休暇中には再びサークルで合宿が有ったり、実家へ帰って新年の挨拶があったりとやる事が結構あるので、これらを問題なくこなすには事前に計画をしっかり立てる事が重要なのです。


(ゲームで主人公はホイホイこなしますが、実際やるとなったら大変すぎですわ!どうやって時間を捻出していたのかしら・・・。ぐぬぬ・・・私にもそういう主人公補正的なのほしかったですわ・・・)


 どこぞの社長みたいなハードスケジュールに対し恨みを連ねてしまいますが、愚痴っていても話が進まないので現実的な話を始める事にします。


「シフロート先生発案の冬期合宿の行先は冬の山中!・・・といきたい所だったらしいですけど、流石に未だ私達には早いとの事で山の麓でキャンプらしいですけど・・・冬用の物資はどうだったかしら?」


「はい、お嬢様。基本的に私達は雪が降る冬には冒険者活動をあまりしていませんでしたので、新しく1から調達した方が良いかと思われます」


「ほな、一通り探しときますわ。姐さん、基本的には今ある装備の冬対応しとるやつ買えばええんですよね?」


「私が調べた限り、他には・・・・・・」


「そうなん?ほな・・・・・・」


「はい、他には冬ならではの薬類も・・・・・・」


「ふふ・・・了解です・・・他にも・・・・・・」


 私が話を振ると、商い関係のサマンサ、薬品関係のシーラと、それぞれの分野に関した者達が総括のノワールと話し始めてしまいました。

 私とマルシアはあまり役に立つ強みがここではなかったので・・・


(´・ω・`)


 こんな顔をしながら大人しくして話を聞いていました。

 やがて物資関連の話が終わったので私は顔を戻し、合宿の内容を話します。


「それでは物資などはその様にお願いいたしますわね。続いて合宿の内容をお話いたしますわね」


 今回の合宿はシフロート先生が事前にしおりを作っておいてくれたそうで、今日の朝にこれを貰いました。

 それによると、今回は前回の様にシャッフルでパートナー決めをして役割を決めるとかは一切なく、完全に今のグループでキャンプをするそうです。


「つまり、同じ場所で別れてキャンプをするだけって事?」


「ええ、このしおりによると、何か問題が起こった時だけ他のグループに助けてもらう、だそうですわ。それ以外は特にやる事もなく、唯々雪中のキャンプをするだけらしいですわね」


「冬のキャンプはそれだけ厳しいという事でございます。私も元は農村の出なので解りますが、あらゆるものが眠りについた冬は生きるだけで厳しいモノなのです」


 私達は生まれてこの方お嬢様暮らしを続けてきたので解りませんが、元田舎の農村暮らしのノワール曰く冬は生きるだけでも厳しいとの事。

 シフロート先生も生粋の貴族ではありますが恐らく長年の経験からそれを知っているので、唯のキャンプを提案したのかもしれません。


「成程。ノワールが言うならばそうなのでしょうね。と、合宿の事はこのくらいですわね。また何かあったら話し合いましょう」


「「「はーい」」」


「合宿が終われば新年のあいさつに実家へと戻らなければなりませんわね。ココはそれぞれの予定があるでしょうから特に何も言いませんわ。ですが7日には私の家へ集まってくださる?8日には動き出さねばなりませんからね」


 冬期休暇は12月の25日ごろから1月の15日ごろまであり、貴族である私達はあいさつ回りやら何やらで割と長く時間をとられるのです。

 7日に私の家へ来てくれというのも、忙しい家だと割と厳しいと言う家もあるのですが・・・


「了解や。何やったら5日くらいからスタンバイ出来ますで?」


「私もですね。寧ろ5日からお世話になりたいのですが・・・」


「うふふ・・・私も・・・微妙に家には居づらいので・・・」


 彼女達は私の言った日より前乗りしてくる気満々でした。

 ここで普通の人だと『いや、こちらにも都合が・・・』となるところですがそこは私、大きな器を見せてウェルカムです。・・・というか、2,3年前からこの3人は結構私の家に入り浸っているので、専用の部屋とかもあったりするので問題なかったりするだけなんですがね。


「解りましたわ。ですが、動くのは多分変わらず8日ごろになるので、それまでは待機となりますけれどよろしかったかしら?」


 そう言うと『問題なし』と答えたのでこの話はこれでいいでしょう。実家の事が終わればいよいよアークレッド家関連の事に入るのですが、これは既に色々話していた事ですし割愛、となれば話は終了となりますね。


「話としてはこれくらいですわね。他に何か話したいことある方いらっしゃる?」


 これで話は終わりかなと皆へ水を向けてみると、皆も特に話は無いそうで首を振っていました。

 ならばあとの時間は雑談でもするか、若しくは合宿に向けて準備でも始めてもらうかと思っていると、ノワールが『ハイ』と手を上げました。


「何かしらノワール?」


「少し前にもいったと思いますが、期末考査に向けての勉強を再度してみては如何かと。お嬢様はパーフェクトかもしれませんが、他のお三方はそれぞれ苦手な分野があると見受けられましたので」


『『『ギクッ!』』』


 確かに少し前に言われた時に勉強をした時、3人娘にはそれぞれ不得意な分野が1つはありました。

 別に私としては『それ位・・・』とは思うのですが・・・


「お嬢様、後々お三方はお嬢様の最側近となられるお方、パーフェクトになっていることに越したことはございません。なのでここは勉強をするのがよろしいかと」


 ノワールはこんな事を言ってきました。

 その他にも『勉学は学生の本分です』や『最初に躓くと後々が・・・』と正論パンチをかましてきたので、今はまだ切羽詰まっていないという事で勉強をする事になりました。



 こうして私達は勉強・準備・勉強・準備と交互に放課後の時間を使う事となり、瞬く間に日は過ぎていき・・・


 あっという間に冬期休暇となりました。



 マシェリーより:お読みいただきありがたく存じますわ。

 「面白い」「続きが読みたい」「お年玉はあるんですか?」等思ったら、☆で評価やブックマーク、イイネを押して応援してくだされば幸いですの。

 イイネ☆ブックマークがもらえると アナタのタマをおとしてサしあげますわ。


 マシェリーの一口メモ

 【貴族の新年はイメージ的に『大きい旧家の親戚がモリモリ集る行事』みたいのをイメージしてもらえればよろしいですわ。】


 マシェリーより宣伝

【他に作者が連載している作品ですわ。こちら緩く読めるファンタジー作品となっておりますの。

最弱から最強を目指して~駆け上がるワンチャン物語~ https://ncode.syosetu.com/n9498hh/

よろしかったら読んでくれると嬉しいですわ。】

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