第19話 ある日の授業 〜その次の日(下)〜
前回4500字前後と言っていたのに今回の話は2300字です。ごめんなさい。
前回今回と設定回続きでしたが次回からちょっとまた話の進みが変わります。
ん?あと一話授業回挟んで、「とある神様の一日」と「速水のある日」を挟むから、、。
あと一ヶ月後くらいかな?、、あらら。
「、、、あくまで都市伝説のたぐいではありますが、神格試験で7人しか合格者がいないというのは、原初の五柱に邪神と女神を加えた合計人数が七人になるというところからきているという説がありますね。さっき有耶無耶にされていた神の強さ別の比率は正確には、超級神は神全体の総数から見て0、00000000001%ほどしかおらず、上級神が2〜3%、中級神が30〜45%、下級神が50〜60%ほどだと言われていますねえ。まあ、原初の五柱などという大層な名前で呼ばれてはいますが、実際のところその中でもかなりの差はありますけどね。私なんて身体能力は上級神くらいですけど。ああ、もちろん核のみのときはもっと早「ちょっとよろしいでしょうか。そろそろ本題の魂学の話に入っていただきたいのですが。」、、あ、すいません。」
途中で先生が口を挟んで軌道の修正を図る。かれこれ20分ほど神の強さ別の比率についてはなしていたのである。見た目だけでなく中身もグラスだった。
「えー。はい。じゃあ本題に入りますか。さて、皆さんは魂についてどのようなイメージを持っていますか。」
パラパラと声が上がる。
「まあスピリチュアル、眉唾なもの、そういったイメージを持っている天使が大半です。しかし、魂とは全く幻想的なものではありません。完璧に、寸分の狂いもなく、神秘的かつ、物質的、そして本質的なものです。
魂というのは天使と人間の魂、神、そして神になりうる魂、といういくつかの種類に分かれています。この本来構造からしてかけ離れているはずの魂の垣根を取り去る力、これが女神や邪神の最も根底にある力です。この世界にある三大原則の”絶対は存在しない”というものを明確に示す標なのです。
人間と天使の魂の構造は全くと行っていいほど変わりません。人間や天使の魂、外界に存在する獣や魚、魔物などのすべての魂には核というものが存在します。これは神の魂にも同様にあります。そして核の周りをまとっているエネルギー、これは宇宙によって変わることもありますが、大抵は神の魔力を持っています。
そしてその魔力がこぼれないように周りを薄い神の魔素が構成する膜が包み込んでいます。この膜のことを専門用語で魂箔といいますが覚える必要はないです。人間や天使は薄い膜が魂を包んでいるだけなので肉体に依存しないと魂が膜を破って拡散し、壊れてしまいます。それを防ぐために肉体に魂を溶かすようにして存在しているのです。
一方で神の魂です。神の魂は魂が本体なので人間や天使の魂ほどやわな構造はしていません。核があり、そこを神の魔素が包み込んでいて、そこを原初の魔素、もしくは女神の魔素と呼ばれる魔素でできた魂箔が包み込んでいます。ここまでは魔素の種類以外人間や天使の魂と違う点はあまりありませんが、この周りに神の魂特有の魂壁というものが囲っています。つまり天使や人間は魂の角が自分の魔素でできており、その周りを一段階上のマソが膜となって覆っている、神族も同様に中心は自分の魔素でできていて、その周りを一段階上の魔素が覆っているということですね。これは上位魔素または一般に最上位魔素と呼ばれる種類の魔素で構成されています。原初の五柱や女神、邪神そして一部の最上位神が使用することのできる魔素ですね。ちなみにその最上位神や女神などの魂にも理論上は魂壁があるとされてはいますが、実際に観測されたことことはないのですよ、、。
何故かそのレベルの魂は女神や原初の五柱の干渉も弾いてしまうんです。まあそれでもめげずに物理的に観測することはできないのかとアプローチを変更していますが、、。全くと行って的外れではないと思いますけどね、というのもすでに神の魔素を観測する計測器の試作品が完成済みなのですよ!!この装置の構造は光を当てて当てられた魔素の動かす空気の量と方向を、光子の反射から予測演算し、さらに音波でも二重に計測を行うとい繊細かつ高度な確定性を誇る画期的なシステムを採用「“師匠“、話しがズレてるんですよね。」、、あ、すいません。」
そしてそのままアリスト・ガルスが話し始めようとして、、。
「「ちょっとまったーー。」」
グラスと二人で突っ込んだ。
「あのさ君たち。」
「今突っ込むところありませんでしたかね。」
「ない。」
「ナカッタ。」
「特には。」
「べ、別に。」
「ふわぁ。眠いし帰ってもいい?」
「「「「「勝手に帰れクソ野郎!!」」」」」
ぼかーん。ライトがみんなのツッコミと同時にふっとばされる
「あーれー。」
キラーン。
、、、あいつはみんなの心に永遠に光り輝く星になったのさ。(注:みんなの心に永遠に汚点を残す生ゴミの間違いじゃないですかね。(何故かキレ気味))
「いや、ちょっ。私達の衝撃発言は完全スルーなんですかね。」
焦ったグラスが話しかけてきたのだが。
「いや、お前とアリストさん滅茶そっくりだぞ。見た目も中身も言動も。」
何故か二人共崩れ落ちた。
「こいつと一緒扱いだと、、。」
「なんで私ってこの立派なのは肩書だけの野郎と一緒扱いなんですよね、、。」
「あ゛?」
「あ゛ぁ?」
何故か取っ組み合いが始まる。
「オニーチャントセンセイ、イッツモコウ。ハァ。」
グラスの妹がため息をついた。
なんてこともあったのだが、、。
そのあともアリストはしばらく講義をしていた。が、途中でいきなり「あ、そういうことか」と言って帰り支度を始めてしまった。なんかアイデアがわいたらしい。
帰り支度がすむなり、「またアイデアに煮詰まったら来ますね」と言って空間に裂け目を作って自分の研究所に帰っていったのだった。
つーかあいつアイデアひねりに来てるんかい。




