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勇者始めました!  作者: 花色出井水
プロローグ
1/2

謎の声



「おい、まおちゃぁん。金もってこいって言ったよなぁ?」

そう甘い声で言って僕のことを殴る。

3人で。

しかし、僕が暴力を受けているのに、同級生はおろか、先生まで止めてくれることはない。


我ながら僕もこの環境によくなれてきたと思う。


暴力が始まったのは、最近だ。

まず、親がお金持ちだということで、少しからかわれたり、靴を隠されたりする、という軽い嫌がらせから始まった。

僕の名前は、真緒だが、この女の子っぽい名前がいじめの原因にもなったのだと思う。


でもなんで、父さんと母さんは、僕にこんな女々しい名前をつけてくれたんだろうか。

もっとかっこいい名前あったじゃん。


いじめっ子の名前は、レオとゴウキとカイト。こいつらの名前は遥かにかっこいい。


さて、時系列を現在に戻そう。

今僕は、学校の屋上にいる。

なんでかって?


もう、生きるのに疲れたから。

いじめられてて、生きてる意味、ないじゃん?親もいじめられてるって言っても信じてくれないし。


今朝も、いじめっ子3人にお金を巻き上げられたばかりだ。

それに、僕のクラスの中で好きな女の子を、学年の掲示板で晒された。

今朝、その好きな女の子の顔を見たら、

無表情で、目を逸らされた。

あー、完璧に嫌われたわ。僕。


まぁ、で、死ぬことに決めたわけだが、やっぱり怖いのだろうか。足が震えている。




どれくらい時間が経っただろうか。

僕は飛び降りた。

享年、14歳。

僕が死んでも、あいつらは笑うだけなんだろうなー。

でも、テレビに出るかも。中学二年生が自殺!って。不本意だけど。


すると、突然僕の目の前が明るくなった。そう、光に包まれてる、、みたいな…


え、なにこれ。

なんか、飛び降りる瞬間で時が止まってる、って感じ。


すると、僕の耳に声が聞こえた。いや、声が語りかけてきた、と言ったほうがいいかもしれない。


(君はまだ死んではいけない。わたしの無念を晴らしてくれ。私になるのだ。)


は?何言ってんの?意味わかんないよ。

僕もう、この世界に未練なんてないんだって。


光がさっきよりもかなり強く僕の周りを包み込んだ。


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