木山千歳〈きやま ちとせ〉と典屋楓土〈のりや ふうど〉
3人になった一行は残りの4人を探しにジャングルの中を歩き続けた
夕刻が訪れようとしている中、鳥のさえずる音が聞こえる
金五郎「なぁんでこんなとこにいんだろなぁ俺ら、洞窟で「ちと」と「ぷぅた」といたのは覚えてるんだがなぁ」
浩太「どーくっつ!!!俺が木集めてるときに楽しそうなとこいきやがってー!」
金五郎「悪かったーここで集めればいいさドゥワッハッハ」
陽季「洞窟...」
金五郎「陽季どうした?」
陽季「いや...俺はどうしてたかなって思って覚えてないんだ」
浩太「昼飯の魚でも釣ってたんじゃねーあゆあゆー」
ぎゅるるるる
凄まじい音に陽季と浩太が身構える
陽季「またかよ...」
浩太「すぐ走って逃げよう」
ぎゅるるるる
真後ろから聞こえてくる音に恐る恐る振り返る
金五郎だった
金五郎「わりーわりー腹が減っちまったドゥワッハッハ」
陽季、浩太「「驚かせんな!!」」
ポカッと叩かれる金五郎
豪快な笑いとともに焼き芋の香りが漂ってきた
金五郎「お!いいにおいがする!行くぞ!」
陽季「おおおい」
巨体に似つかわしくない軽快な走りで匂いのする方へ金五郎が走る
走る
走る!
追いかける陽季と浩太
煙が上がってるのが見える
ドンッ!
陽季と浩太が金五郎にぶつかる
金五郎「ちと!ぷぅた!」
そこには木山千歳〈きやま ちとせ〉と典屋楓土〈のりや ふうど〉が草まみれでいた
楓土「きんごー!」
楓土がガバッと抱きつく
金五郎「おいおいやっと会えたなー!何焼いてんだ?」
浩太「元気そうだー!」
陽季「それもそうだけど!先になんで草まみれなんだよ!何があった!」
千歳は高校でトップの成績を収める秀才
知識は7人の中でも随一でよく豆知識を披露する
楓土は背が小さい可愛げのある顔をしている人懐こい男の子だ
特に金五郎にベタベタくっついている
全身が草で覆われた2人に思わずツッコむ陽季
すかさず千歳がメガネをクイッと上げながら語る
千歳「天然の迷彩服だよ、そして火を炊くことによって猛獣を寄せ付けない、もちろん火が大丈夫なのもいるだろうがね」
浩太「かしけー!」
楓土「ほんとちとがいろいろ教えてくれてねー!この果物も食べれるらしいよー!」
金五郎「おぉぉおお!さっそく食べようじゃねーか!」
千歳「まだだ!しっかり焼く!その間に他の食材を探すんだ!5人ならもっと必要だ!」
陽季、浩太、金五郎、楓土「おー!!!!!!」
一同は腹を満たすため食べ物を探す
陽季「そろそろそれ脱がないか...?」