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超短編

なにもわからない。

作者: ミーケん

【Twitter企画2作目】

 みんな僕を嫌うから。

 みんなが僕をいじめるから。

 そんな僕は捨て去って、さぁ、新しい自分に会いに行こう。



 一人で学校へ向かっていたクラスメイトの少女に声を掛けた。

 いつものきれいな笑顔で僕は言った。

「あ、おはよう!君も学校行くよね?一緒に行こうよ!」

 元気で、人気者で、かっこよくて、欠点がない。

 そんな自分が気に入っていた。

 その少女はすこし笑って言うのだ。

「わかった」

 と。

 そうして話をして教室に行けば。

「あ、お前なにやってんだよ!」

「あ、**ちゃんズルーい!」

 となる。

 平和で、穏やかで、そして問題がなくなっていく。

 そんな日常を過ごしていた。ずっと過ごしていた。

 僕の過去なんてものはもう、無かったものだとみんなが言ってくれているような気がしていた。



 ある日。僕の過去が、僕の秘密がクラスのひとりにバレた。

 すこし静かめの男子だ。

 彼には僕の中学にちょっとした友達がいたらしく、僕の名前を言うとその友達が言ったそうだ。半笑いで。

「あ、お前のとこにそいついるんだ。あー。久しぶりにあいてーよ!最近金欠だからさ。あれ?知らなかった?俺とあと数人であいつのこといじめてたんだぜ?」

 僕は過去にみんなに嫌われていた。

 それは単純に僕が静かですこしのろまだったから。

 ただそれだけで僕はクラスのみんなから無視をされて、僕の家がすこし裕福だと知ったクラスの一部は僕から毎日お金を奪い取っていった。

 僕は抵抗した。先生に相談もした。

 でもその先生は言った。

「お前がわるい。先生に相談する前に自分で解決しろ」

 先生だって世間体があるんだ。

 最後にそんなことを呟いたのを聞いた。

 結局先生も救ってくれずに僕は最後まで、卒業までずっといじめられた。

 そんな僕の秘密が、バレたらどうなるかもはやわからない、自分のこれまで積み上げてきたそれが全て消えてしまうほどの秘密が彼に知られてしまった。

 でも、彼は言った。

「大丈夫たよ。ボクはそれを誰にも言わないからさ。ただ、ボクがこのことを知っちゃったから困るよね?きっとこまってるよね。だから僕をいじめればいいよ!そうすれば僕の発言権はなくなるよ」

 そんなことはいけないことだ。許されてはいけないことだ。

 でも、、、

 僕はそれに頷いてしまった。

 彼は先に帰ると言って帰っていった。

 ある日の放課後。僕はいじめる側になってしまった。

 僕はもう、自我を保っていられる自信がない。



 後日。僕は彼をいじめるための弱味を探しだした。

 彼の家は言ってみれば貧乏な家らしかった。

 理由は離婚のため母親とふたり暮らしなためらしい。

 母親は毎日遅くまで働いている。

 彼はそんな母親を心配し、家事の大半をこなしている。

 そして、学校が終わるとコンビニのアルバイトをしている。

 なにがとうしてかはわからないが僕はそれをいじめるための弱味として握った。

 まず、クラスでみんなに

「こいつの家って貧乏なんだ。だからすこしでも困ってたら手伝ってあげてくれ」

 と言う。すると僕に反抗していたグループが彼に近づく。

 そして──。

 

 ───いじめが始まる。


 まずはそのグループによる無視から始まる。

 するとその無視の習慣はクラス全体に広がり、そのうち僕も無理できるようになる。

 次に始まるのは先生たちによる彼への指名。

 授業で彼を祭り上げクラス全員の前で間違えさせ、また新たな弱味を握る。

 そうやって徐々にいじめはエスカレートしていく。



 いじめが始まってから約半年。

 彼は僕を公園に呼び出した。大雨のふる日に。

 僕はそれを断った。

「ごめん。次の日にしよう。今日は雨だからさ」

 でも彼は言った。

「まってるからね」

 僕は行かなかった。



「公園に来なかったのはどうして───?」




 次の日。僕の死体が発見された。




なにもわからない。僕が一体なにをしたんだ。

ミーケんです!

はい。こんにちはー!

いえーい!

あれ?テンション違う?

小説のテンションに合わせろ?

わかった。わかった。

じゃあ、そういうのは無理だからもうあとがき終わらせるよ。

はーい!おわりー!

また会えるといいね!

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