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痛くはないけど、頭が真っ白でかおは真っ赤でかおを上げられません……!

 

 抱きつくのが恥ずかしくて、背中にこつんと額をつけた。

 黒いTシャツにくっきり浮かんだ肩甲骨。ちょんとつつくと硬い。

 そこからごつごつした肩につながって、背伸びしてがっしりした首にたどり着いた私の手を貴方の大きな手が捕まえた。

「こんなたくさん人が居るとこで、ずいぶんなイタズラだな?」

 おしおきだ、と言う様に私の手を持ち上げて人差し指をかまれた。

 滑り込んで来た電車に乗り込んでもからめた指先から熱が引かない。

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