逆怨み
「……は?何?頭でも狂ったのかお前?」
緑野が半笑いで答える。
「……で、あんたはこいつとどんな関係があるんだっけ?」
「一応親友だぜ」
「親友、ねぇ……」
親友にしては、ピリピリしている気がする。
「……」
「黙ってないで答えろよ、いきなりこの私に宣戦布告
だなんて、馬鹿げてッ……!」
「下等者は黙れ。私に負けた者が口を聞くな」
湖季と名乗った少女は緑野の額に短剣を突き刺して言った。
「ちょ……あんた、大丈夫?生きてる?」
「生きてる」
「え?あんた人間なの?」
「人外だ。魔法使いだ」
緑野は壁に力なくぶら下がっていたが、生きていた。
「私が宣戦布告したのは神社よ、下等者」
「……そっちは一方的に喋るんだな」
「……何で私に宣戦布告したの?」
「そう命じられたからよ」
「命じられた?お前が?」
「……」
「……霊夢は上等なのか」
緑野は、私は怨まれているのか?と、内心思った。
「とにかく……戦うなら外ね」
「手加減はしない」
「あんたねぇ、スペルカードルールが」
「しない」
「……分かったわよ。
どうなっても知らないわよ?」
「手加減しないとか……本気かよ……」
二人の話を聞きながら、私は怨まれてんのかな、
でも怨むなら私が怨むんじゃないかな、と緑野は考えていた。
「じゃ、私はここで見てるぜ」
「何言ってんのよ。あんたも戦うのよ」
「……へ?」