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ⅩⅣ:< 惑 い の 森 > に 出 撃 じ ゃ あ !

「命が惜しけりゃ復習してください、先生」


「よ~し! 任せろっ!」


・質問に全然答えてくれない!


・トウカ発見!


・シズクがピンチ!


・ねぇねぇねぇ(以下略)!


・動揺が隠せない!


・いざ行かん<惑いの森>へ!


「以上だ!」


「ありがとうございま「ちょっと待て。 後で職員室に来なさい」

 <惑いの森>に着きました。


 森に着く前に、トウカがこんな事を言ってました。


「まさか、また迷った挙句にシズクが倒れているのを見つけて、近寄ったらギガントベアー30体に囲まれてるって事は無いわよね……?」


 そして、惑いの森に着きました。


 1分程歩きました。


 ……迷いました。(←どう考えてもフラグ回収です。 ありがとうございました)


「ちくしょー! フラグ立てんなよ! どうしてくれんだよトウカ!」


「ふらぐ? なにそれ?」


 僕は思います。 シズクが倒れてませんように、と。



 ****



 30分ぐらい彷徨っていると、開けた場所に出ました。



『 シズクが倒れている!


  助けますか?   はい   いいえ 』



 神は僕を見離しました。


「ちょっ……! シズク、大丈夫!?」


「……うぅっ……トウカ……ちゃん……?」


 トウカが傷だらけのシズクに駆け寄ります。 頭から血を流していますが、生きてるみたいです。 ……さすがはエルフ。 生命力が半端ないですね。


「待ってて! 今、薬草を「……逃げ……て……っ(ガクリ)」……シズク!? ちょっと、返事してよシズク!」


 多分気絶してるだけかと。 それよりも――


「トウカ。 周り見てみろ」


「え……っ!?」


 ――ギガントベアー軍団に囲まれていることの方が、大切かと思います。


「わぁっ! くまさんですっ!」


「いっしょにあそぼー……よっ!」


 恐怖で目を見開いている僕達とは違い、目をキラキラと輝かせた2人が、キャルトの『よっ!』といったところで手を繋いで一気に大ジャンプ。足先が2メートルを越えた辺りで2人揃って空いてる方の手を挙げると、眩い閃光が迸りました。 ……めんどいから元の言い方に戻そっと。


 ……まぁ、そんな事は置いといて。


 光が納まると遥か上空に、黒地に赤い線の入った巨大な斧を振り上げるキャルトと、黒地に青い輪っかが嵌った巨大な槌を構えるキャロルがいた。 どちらも満面の笑みで、心底楽しそうです。


 ……いや待て待て待て! 何だよあの武器!? どこから出したの!? しかも、何であんなに高くジャンプできるの!? 夢なの!? ファンタジーなの!? ……あ、ファンタジーの世界だった。


「いっくよー♪ 【爆炎斬ヴォルケーノスラッシュ】!」


「【吹雪槌(アイシクルブレイク)】ですっ♪」


 ごっこ遊びをしているような笑顔から繰り出されるマジでヤバい攻撃は、運悪く落下地点にいたギガントベアーに命中。 おまけの爆炎と吹雪も合わさって、ギガントベアー軍団の大半を文字通り(、、、、)消し飛ばしました。


「「…………」」


「やったですねっ、キャルトっ!」


「そうだねキャロル!」


 口をあんぐりと開けて絶句している僕とトウカを無視して、キャルト&キャロルはニコニコしながらハイタッチ。 そのまま2人で追いかけっこを始めた。


 ……え? 2人の武器は何処に行ったかって? 2人共、片手で振り回して(、、、、、、、、)いますが何か?


「ピィ~」


「……はっ! ……ネミー、どうし――」


 正気に戻してくれたネミー(キミ、さっきから寝てたよね? よね?)の方を振り返り、唐突に思う事が。


「何で、重なってるの?」


「ピュイ?」


「ピャピ?」


「ピィ~?」


 『何か変?』とでも言いたそうな目で見てくる、(下から順に)ショボン、キリー、ネミー。 いや、どらごんでくえすとなお話に出てくる、ス○○ムタ○ーにしか見えないんだけど……


 ……元々、ちょこっと遊べるのが売りのアレの雑魚キャラにそっくり(断じてパクった訳ではありません。 むしろ、知ったのは連載を始めた後でした。 by作者)なんだから、著作権だとかどっかそこら辺で色々と危ういんだけど!


 ……そんな事は知ってか知らずか、3匹は『早く指示して!』とでも言いたげな視線を向けてくる。 はいはいわかりましたよ。 丁度ウインドウも開いたところだしな。



『 ショボン Lv50


  状態:土台…近接攻撃が出来なくなる


  魔法

 ・【絶対零度(エターナルブリザード)

 ・【恵みの雨(ヒールレイン)


  特技

 ・【氷結撃(アイススマッシュ)】(使用不可)

 ・【体当たり】(使用不可)

 ・【癒す】 』


『 キリー Lv50


  状態:土台


  魔法

 ・【灼熱地獄(デスインフェルノ)


  特技

 ・【火炎弾(ファイアボール)

 ・【紅蓮撃(フレアスマッシュ)】(使用不可)

 ・【体当たり】(使用不可)

 ・【ドヤ顔】 』


『 ネミー Lv50


  状態:一番上…近接攻撃の威力・攻撃範囲が1.5倍になる


  魔法

 ・【竜巻鎌鼬(ハリケーンスラッシュ)】:無数の鎌鼬(かまいたち)を竜巻状にして放つ。 服だけを切り刻む事もできたりする。…消費MP50

 ・【暴風障壁(バリアウインド)】:相手に対して凄まじい向かい風を起こす。 ぶっ飛べコノヤロー。…消費MP18


  特技

 ・【迅風一閃(じんぷういっせん)】:【体当たり】の超スピードアップ版。 使用後は全身の筋肉がズタボロになる。…消費MP10

 ・【体当たり】

 ・【寝る】:体力が回復する事なんて一切ない。 ただ無防備になるだけ。…消費MP1 』



 ネミーの技、初公開♪ ……ってどうでもいいか。


 ……どうやら、これ(重なった状態)は戦闘モードらしい。 ってか全員Lv50なのかよ……


「……えぇい! こうなったら自棄だ! ショボン、キリー、ネミー! それぞれの技一覧の一番上のヤツで、ギガントベアー共を薙ぎ払え!」


「ピュゥウウウウウイイイイイ!(チュドォオオオオオ!)」


「ピャァアアアアアピィイイイイイ!(ゴォオオオオオ!)」


「ピ~~~~~!(ズバババババ!)」



『 ショボンは【絶対零度(エターナルブリザード)】を放った!


  キリーは【灼熱地獄(デスインフェルノ)】を放った!


  ネミーは【竜巻鎌鼬(ハリケーンスラッシュ)】を放った! 』



 それぞれ、眉毛(?)から青白いビームを、目から紅蓮の炎を、口から(よもぎ)色の真空波を放つ。 ……うん。 出す場所が色々と間違ってない?


 ……そんな事を考えている内に、鎌鼬で切り刻まれて灼熱で燃やされた揚句-237.15℃で氷漬けにされた可哀相なギガントベアーさん達が粒子となって消えていく。 動物愛護団体の皆様、魔物とはいえ、熊にこんな仕打ちをしてしまい、申し訳ございませんでしたっ!


「グル……(ズババ! ボウッ! カッチーン! ……パシュゥ……)」


 ……さて。 そんな謝罪をしている間に、ギガントベアー軍団の最後の1匹が消滅。 シズクも助けたし、帰るかね。


 ……まぁ、迷ってるんだけど。

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