表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/17

ⅩⅡ:再会?

「せんせ~、前回って何をしましたっけ~?」


「復習か? まかせなっ!」


・ギルドなのに煌びやか!


・羽ペンが縦に真っ二つ!


・紙が粒子化!


・未だに主人公の名前は明かされない!


「復習終わりっ!」

「……護衛に魔物退治、薬草の採取、人探し、害虫駆除、無くし物探しまで……本当に何でもアリだな……」


 衝撃の事件(詳しくは前話をチェック!)から、たった3600秒(1時間)で立ち直った僕は、せっかくなので依頼を受けようと張り切っていた。


「う~ん……ど・れ・に・し・よ・う・か・な・か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り・に・は・あ・え・て・し・な・い、っと。 ……ん?」


 無数にある依頼から1つを選び出したその時、丁度新しい依頼が張り出されようとしています。


『よいしょ、よいしょっ(ペタッ)』


『ねぇ、これでいーの?』


『大丈夫ですよ。 さっ、後は見つかるのを待ちましょうね』


『『はーい!』』


 小学校1年生くらいの女の子2人(金髪で桜色のワンピースの子と、銀髪で空色のワンピースの子。2人ともツインテールだ)が、受付のお姉さんに元気な返事をして向こうの方に駆けていく。


「……何の依頼だろ?」


 『あんな小さい子の依頼だ。 簡単なものに違いない』と踏んだ僕は、お供の3匹を連れて、新しく張り出された依頼をチェックする。


 それには、お世辞にも綺麗とは言えない字でこう書いてあった。



『 なまえはわからないけどね、まっくろなおようふくをきていてね、あおいろのすらいむさんをね、つれているおにいちゃんおさがしています。


  みつけたらね、わたしたちのおむこさんにしてあげる☆



  依頼者:キャルト、キャロル


  報酬:10,000,000(ファンタジ) 』



 半分より上が著しく読み辛いが、辛うじて人探しの依頼という事だけは読み取れた。


 『こんなの読めねぇよ!』って人の為に読み易く直すと、



『名前はわからないけど、真っ黒なお洋服を着ていて、青色のスライムさんを連れているお兄ちゃんを探しています』



 って書いてある。


「へぇ。 黒い服(学ラン)を着ていて、青いスライム(ショボン)を連れた人か。 そして報酬が、一・十・百・千・万……1000万!?」


 わぁびっくり。 そんなお金があれば、作者が100年も生きられるじゃないか。


 ……って、ん? 何だろう、この強烈な違和感は。


「あぁっ! 何故か僕の1つ前の台詞に振り仮名が打ってある!? 何これどういう事!?」


 い、いや、おちつくぇ……コホン。 落ち着け僕! 学ランを着ているのは僕だけじゃないはず(こっちに来て見たことないけど)! 青いスライムだって、ショボンと決まった訳ではない(青いスライムを連れた人見たことないけど)!


「……そ、そうさ。 これは僕以外の別人で「あー! くろいふくのおにいちゃんだー!(ガシッ)」「ほんとですっ! さがしたんですよ、おにーさんっ!(ガシッ)」ある確率は限りなく0に近づいたなっ!」


 キャッキャ言いながら僕の腕に抱きつく2人の少女を尻目に、必死に悔し涙を堪える僕。 傍から見たら感動の再会だが、当事者の僕には何の心当たりもない。


「ギルドの中は走っちゃダメぇえええっ!!(ドドドドド)」


 ……と、そこへ、さっきこの子達といた受付のお姉さんが到着。 ……貴方の方が走ってますよね?


「うけつけのおねーちゃん! くろいふくのおにーちゃんがみつかったの!」


 少女の1人が、満面の笑みで答える。


「ぜぇ、はぁ……あら、そうだったの? ……貴方が、この子達の言う『おにいちゃん』なのですか?」


 それに対して、訝しげにこちらを見てくる受付の(略)。 どうやら僕の事を、『幼女趣味の危険人物(ロリコン)』だと思っているみたいだ。 ……良い子の皆は、そういう趣味は二次元だけに留めておくんだぞ! お兄さんとの約束だからな!


「いや、僕は「あーっ! あおいろのすらいむさんもいますっ!」


「ほんとだー! あおいすらいむさん、おひさしぶりだね!」


「ピュイッピュ♪」


 僕の声を遮って、少女達はショボンを突っついたりして遊んでいる。 くそっ! 遮られた所為で訂正できなかったじゃないか!


 ……ん? 今、金髪の子が『お久しぶり』って言ってたよね。 って事はもしや……


「……ちょっと聞きたい事があるんだけどいいか?」


「「うん? いーよ♪」」


「もしかして、僕を召喚したのは君達なのか?」


「「そうだよ(ですよ)?」」


 え~、うっそ~、マジで~?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ