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マスコット、もといペットがほしいby橘

では、どうぞ

俺は今、自分の家に帰っている。橘の面接をするためだ。

リビングでは、瀬名が面接をしている。俺は瀬名にのけらされた。ひどい...

すると、リビングのドアが開いて、満面の笑顔の瀬名がでてきた。

「兄さん、橘さんがね、住み込みでもいいって言ってました!」

ふーん...ってええ!?あんな条件のやつをまじでやるのか!?最初は冗談かと思ってたのに。

「しかもですよ、給料もいらないって。ご飯や生活の世話をしてくれたらそれでいいって。」

それはこっちにとっての破格の条件だな。橘がいらないって言ってるから、こっちも無理にあげることもないしな。

「それで、橘はいつこっちに住むんだ。」

「今日からです。」

はああ!?いくらなんでも早すぎるだろ!?

「だから兄さん、夕飯の準備をしてください。もうすこししたら橘さんもこっちに来ますから。」

しかたねえな。歓迎の意味もこめていつもよりちょっと豪華に作ろうか。


それから30分後、橘が旅館にやってきた。俺達は3人で夕食を食べて、それぞれ風呂に入って寝た。布団に入りながら、そういや橘今日は瀬名とよくしゃべっていたなとそんなことを考えているうちに寝てしまった。


翌日、今日は休みの日だ。起きてキッチンにいき、朝ごはんを作る。

橘が部屋から出てきた。一応挨拶はする。

「橘、おはよう。」

「.......おはよう。」

返してくれたみたいだ。よかった、結城みたいにならなくて。

最後に瀬名がでてきた。

「兄さん、橘さん、おはようございます。」

「ああ、おはよう。」

「.....おはよう。」

みんなそろったところで俺の作った朝食を食べる。

「ところで兄さん、橘さん、尋ねたいことがあるんですけど。」

「なんだ。」

俺が聞き返す。

「どうしたら旅館に人が来るようになると思いますか?」

それがわかれば苦労しないだろう。

「知るか。」

「まあ、兄さんはそう答えると思ってました。橘さん、何かありますか。」

そう思うなら、最初から俺に聞くな。

「....マスコットとか?」

「「マスコット?」」

俺と瀬名の両名が聞き返す。

「....マスコットみたいなものがあれば、少しは有名になると思う。」

「そ、それです橘さん!マスコットがあればいいんですよ!」

瀬名がすごい興奮している。まあ、そうなるだろうな。なんせ、こんなまともな意見はぜんぜんでてこなかったんだから。

「兄さん、マスコットを探してきてください!」

なんで俺なんだ?自分でいけばいいじゃないか。そう俺が言うと

「私は忙しいんです。旅館の整備もしなくちゃいけないし。だから兄さん、橘さんといっしょにいってきてください。」

さらっと橘も巻き込まれたな。しかたない、いくか。

「マスコットってどんなのがいいんだ?ペットでも飼うのか?」

「それがいいですね、お金はありますから、ペットショップで選んできてください。」

ペットショップは電車に乗る必要があるな。ならこれを食べたらいくか。

「橘、これを食べたらペットショップにいくぞ。」

そういうと、橘はコクンとうなずいた。


電車の中で、橘が急に言ってきた。

「あなたは、私が最初に言ったことを憶えている?」

「ああ、たしか、自分は宇宙人だとかなんとか。」

あれは忘れられないだろう。

「あれは、本当のこと。」

.....頭はだいじょうぶなのか、こいつ。

「証拠を見せる。」

そう言って、橘は、頭に手を当てて、何かをつぶやき始めた。

「...何か変わったか?」

「時間を止めた。」

一応確認のため周りを見てみる。おかしい、誰一人動いていない。それどころか、外の景色も動いていない。

「ま、まさか...」

ほんとうに動いていない。ってことは、本当に、橘は宇宙人だっていうのか。

橘を見ると、誇らしげにこっちをみていた。

「信じてくれた?」

信じるしかないだろ、こんなものをみせられたら。

「お前が宇宙人だとして、どうして俺にそれを打ち明けたんだ。」

「クラスでも言った。でも信じてくれなかった。それで、みんなに説明するのが面倒になった。でも、これからいっしょに住む人には言うほうがいいと思った。」

「それだけか...橘、これからは人前であんまり宇宙人とか言わないようにしような。」

橘がどうして、と問いかけてくる。俺は、信じてもらえないから、と説明した。

本当は、橘がどこかの研究機関や国に追われないようにするためだが。


ペットショップについた。さっそく中に入り、中の動物を見てみることにする。

へえ、結構いろんな動物がいるんだな。

ふと、横の橘を見てみると、楽しそうな表情で動物とふれあっていた。

こいつ、ペットがほしかっただけなんじゃないだろうか....

そう思わせるほど橘は嬉しそうな表情をしていた。













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