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アルバイトを集めましょうby瀬名

ちょっとあけてしまいましたが、続きです。どうぞ。


入学式はふつうだった。新入生挨拶を瀬名がやっているところから記憶がない。寝落ちしたみたいだ。

教室に戻り、簡単なHRを済ませ、それで今日はお開きになった。

教室を出て行こうとすると、また橘見たさに他のクラスや3年生が集まってきた。風花と千尋も見に行ったみたいだな。俺がどうしたら帰れるかと考えていると、晴人に声をかけられた。

「ねえ葉、これから秋葉原に行かない?新作のエロげーでててさ、それを買いにいきたいんだよ。」

みんなが橘に夢中で聞いてないからといって教室で堂々とその発言をするか?

「悪いな、今日は用事があるんだ。結城でも連れて行ってやれ。ていうか、結城はどこに行ったんだ?さっきから見当たらないが。」

俺は断ると同時に結城を生贄にささげた。晴人とどっかに出掛けると、必ずひどい目にあうからな。

「結城なら、さっき橘さんのとこにいってたよ。」

まじかよ。さっき拒絶されたばっかりなのに。よく行けるよな。

そんなことを考えていると、その張本人(結城)がこっちにきた。

「結城、どうだった?橘さんと話せれた?」

「おう!ばっちりだったぞ!ちゃんと会話をしたぜ!」

「へえ、どんな?」

晴人が問いかける。

「おれが話しかけて、二度と話しかけてくるなと言われたぜ!。」

ああ、だからこいつテンション高いのか。去年もこういうことを言われるとテンション高くして自分の都合のいい方に解釈してたしな。

「きっと人前だと恥ずかしいから、人前では二度と話しかけてくるな、という意味だったと俺は推測するんだ。」

「そのとおりだよ結城!やっぱり結城は女心がわかってるね。」

そういやこんな時こいつも悪乗りしてたな。心の中では絶対に結城の発言を否定しているだろう。ていうか、結城がしたのは会話じゃないだろう。一方的な拒絶だと思う。

「そろそろ俺は帰るぞ。じゃあな。」

晴人と結城にそう告げ、俺は帰ることにする。大量にいた人も少なくなってきてるし、一人くらいなら通れるな。



旅館に帰り、裏の普通の家のほうに入る。するといきなり瀬名がでてきて、こう言った。

「アルバイトを集めましょう。」

・・・意味がわからない。なんでいきなりアルバイトなんだ?俺は素朴な疑問を瀬名になげかけた。

「なんでいきなりアルバイト集めることになったんだ?」

瀬名から事情を聞いてまとめてみると、こんな感じだった。

俺達がいない午前中から夕方までの間に客の相手をする人は、父さんが集めておいてくれたみたいだ。

だけど、夕方から夜にかけては誰もいなくて、俺達兄妹だけなんだそうだ。

だからその間に一緒に旅館をやってくれる人を探している。でもなかなか見つからないから、アルバイトとして人を雇うことにした。

そんな感じだな。...瀬名よ、物事を話すときは要点をかいつまんで話してくれ

「できれば住み込みで働いてくれる人がいいですね。」

「そんな人はなかなかいないと思うぞ。」

「まあ、それは仕方がありません。それより兄さん、このびらを教室に貼っといてください。」

びらを見てみると、アルバイト募集!と書いていて、そこからまた細かいことがいろいろかいてあるようだった。でも俺はそんなものを見ずに連絡先のところをみていた。

「はあ!?なんでだ!?普通にそこら辺で配ればいいじゃんか!?しかもこのびら俺に訪ねてくるようにかいてるじゃねーか!?」

「それは仕方ありません。私は学校では優等生としていたいですし。あっ、安心してください。私もネトゲのほうで宣伝しておきますから。」

「それでもいやだよ!進級早々こんなことで有名人になりたくねーよ!」

そういうと、瀬名は怖いくらいのニッコニコの笑顔でこう言った。

「やりなさい。やらなかったら...オハナシをしますよ」

「イ、イエスマム!!」

「よろしい」

こ、こわい!瀬名のオハナシで俺は昔トラウマができたんだよな...




翌日、俺は朝早くに学校にいって、ぜんぶの教室、掲示板にびらを貼らされた。

もう、どうにでもなっちまえ。  

その日、奇跡的に教師にあのびらが見つからなかった。怒られる覚悟はしてたたけど、やっぱり怒られないのが一番だよな。

俺はやることがなくなったので、手元にあるびらを読んでいく。

アルバイトの人数は制限していない。一人見つかればいいほうだろう。なんせ、夕方5時から夜11時30分まで、できれば住み込み、というのが条件だからな。時給は後で瀬名が決めると言っていた。

さて、びらには夕方5時まで受け付けと書いたからな。授業が終わるのがだいたい3時くらいだから、ちょっとまたなければいけない。

受付場所は俺の教室、2年1組だ。今はもう誰も教室にいない。橘見たさのやつらも、橘が早々に帰ったからもういない。

さて、ひまだな...

どうやって退屈をしのごうか考えていると、ふいに教室のドアがピシャリと開いた。

入ってきたのは橘だった。忘れ物でもしたのか、そう思っていると橘が俺の目の前にきた。

まさか・・・そう思うと、橘がびらをだして

「このアルバイト、やりたい。」

そう言った。

すみません。ちょっと長くなってしまいました。たぶん次もこれくらいの長さだと思います。

ちなみに、このときはまだ旅館経営をしていません。準備期間といったところでしょうか。

なにはともあれ、またぜひ次話も読んでやってください。

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