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目が、めがぁぁぁあああ!by葉(前篇)

結城と晴人がよくサブタイ言ってますね。

........だって使いやすいんだもん!

そんなわけで、(どんなわけだ)どうぞ

午後、  文化祭とは違って(まぁ、当たり前なのだが)模擬店やクラスでの出し物など一切ない。

つまりクラスの競技に出ていなくて、自分の競技が午前中に終わった奴らにとっては一番退屈な時間なのだ。

......そんな退屈な時間を嘲笑うように、俺は傍から見ればとても忙しいという感じで校舎を駆け回っていた。

話は数十分前にさかのぼる。






「遅いですわよ」

会長からのぞんざいな言葉。これでも結構頑張った方なのにな。

なんせ、試合がぶっ続けで二回もあったんだから。

あの、言い方は悪いが、虐殺タイムみたいな一回戦と、全く同じような感じで二回戦も終わった。

ただ、相手も粘ってファールやらフォアボール待ちをしてたから遅くなってしまった。

「まぁ、聞いてくださいよ。ちょっとやきゅ....」

「あなたの事情なんてどうでもいいですの」

ひでぇ、理由すらいわせてくれねえ。

「あなた、ちゃんと分かっているのですか?今日と明日しかないんですわよ」

「もちろん、わかってますよ」

時間がないことは重々承知だ。

「そう、ならいいんですの」

「それで、手がかりは見つけたんですか?」

「当たり前です。そんなこともできないようでは生徒会長を名乗れませんからね」

「いや、別にそんなことはないんじゃ.....」

「とにかく犯人は絞り込めました。具体的には何人もいますが、その中でアリバイや動機がありそうな人物をビックアップしました」

おお、すげぇ。でも、アリバイや動機まで調べるとは.......会長は将来、警察になったらいいと思う。

「犯人は、この中にいます!!(.......たぶん)」

若干小声で不安になるような事を言ったが、今は無視しておく。

俺は目を手元にある書類へと走らせる。

まずは一人目

米沢聡よねざわ さとし二年B組所属。こいつは髪を染めていて、耳と鼻ににピアス。いかにもって感じの不良だ。

次は二人目、

麻生猛あそう たける三年E組所属。こいつも最初の奴と同じ髪を染めてて耳にピアス。鼻にじゃなくて舌にピアス。

最後に三人目、

輪島輝彦わじま てるひこ三年C組所属。こいつは前の二人とは違い、勉強ができる、秀才みたいな感じだった。メガネをかけている。

その他、出席番号やら血液型やら好きな食べ物など、よくもまぁ、こんなに調べたなと言っていいほどだ。

..........あ、輪島やっぱり頭いいじゃん。学年4位って書いてあるや。

「会長、最初の二人はわかりますが、最後の人は何でですか。そういうの全然やらなそうじゃないですか」

「あら、案外そういう人ほどやったりするものですわよ。それに、理由もちゃんとありますの」

「どんなですか?」

「まず、最初の二人はアリバイ、というか目撃情報。夜中に強姦があった場所でその二人を見かけたという証言がありましたの。もしかしたら二人で一緒にやってるのかもしれませんわ。

最後の一人はアリバイと動機。目撃情報はないですが、夜な夜な家からいなくなると家族の者の証言を得ています。動機の方は受験です。おおかた成績が上がらない腹いせというところでしょう」

「受験?まだ五月なのに?」

「その逆です。もう、五月なのです。彼が目指す大学は、昔、一年生の頃の彼の学力なら、三年になり、受験するときにはぎりぎり合格できる、というところだったんですの。

ところが、二年生の途中から急に学力が落ちてますの。ほら、そのグラフを見なさい」

えーと、これか?.....うわっ、一年の頃の学力から全部グラフになってやがる。

確かに、二年の秋ごろから急に落ちてるな..........それでも学年4位ってすごくないか。

「っていうか、諦めて別の大学目指しゃいいのに」

「意地、や、プライドの問題ですわ。一年の頃からの目標ですもの。そう簡単にあきらめるとは思いません。それに、周りが無駄にプレッシャーをかけてた分、彼の心は不安定になってるでしょう」

「プレッシャー?なんの?」

「........はぁ、あなたは本当に.......」

呆れられた。とても不本意なんだが。

「彼はテストを親に見せていません。つまり親には成績が落ちたのを黙っているんです。そして、何も知らない親は自分の子供に自信を持ってます。

もし、それをほかの人に自慢してたらどうなるでしょう?落ちた時は親にひどい目にあわされるでしょう。そうなれば、自分は受かるしかない、というプレッシャーができるわけです」

「ああ、そういうことですか」

「本当、ばかばかしい......」

会長が遠い目をしている。彼女は彼の、輪島の何倍ものプレッシャーと戦ってきたのだろうか。それでも、今は関係ない。

「それで、俺はどうすれば?」

「ああ、簡単です。輪島を尾行してください」

「........へっ」

「だから、輪島を尾行してくださいと言ったのです」

「なんで?」

「少しは自分で考えなさい。......体育祭にまぎれて、裏でやるかもしれないですわ。残りの二人は生徒会の部下を動かします。あなたは輪島の監視役です」

「俺一人で、ですか?」

「そうですわね.......そうですわ、副会長の二人を付けましょう。それでいいでしょう」

「......はい、わかりました」

「それではとっとと行ってください。生徒会室に行ってください。副会長二人ともそこにいますから。あと、輪島は、多分クラスで出ているので、観戦でもしてて、輪島が動いたら追ってください」

「はい」

そんなわけで、尾行作戦スタート。





心が折れました。

「せんぱい!?だいじょうぶですか!?」

「おやおや、ねむっちゃうの?」

ああ、目の前が真っ暗だ。あ、あれは、天使?

「せんぱい!?ほんとうにやばいですって!?」

おやすみ....パトラッシュ......

「せんぱい!?、起きてください!せんぱぁぁぁぁぁぁい!」

「どきなさい。こういうときは私の持ってる鞭で....」

「復活!」

「はや!?そしてよかった!おきてくれて!」

紹介しよう

テンションの高い方が一年生副会長 高峰紅葉。

鞭を残念そうにしまいこんでるのが、三年生副会長 霧島紫。

俺の心が折れた原因は、主に、というか完全に後者のせいだ。

一方で、紅葉ちゃんは俺を心配してくれたりと、すごくいい子だ。


この二人を入れて、尾行スタート。



初めて、前篇後編使いました。新キャラのキャラ説明はまた次話で。


この回は説明ばっかであんま面白くないかもです....

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