表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

僕は時間子

作者: 365日本晴れ

 広い広い空間に今日も、いろいろなものが元気良く飛び交っている。赤い世界の玉、青い世界の玉、白い世界の玉、•••。

 皆が皆あて度なく、ほら、水槽の金魚のように思い思いに動き、重ねて合わさって透明な世界を創っている。ヒトには見えないけれど僕には見える。

 だからときどき僕がムラムラっとして、気の向いた玉に抱きつくと、それがヒトの目にも見える粒子になる、と言うわけ。なんか、収束するなんて言われているけど、まあ、どうでもいいや。

 でも僕は実験屋さん泣かせ。だって発射された玉にいつ僕が飛び付くか、飛び付かないかなんて、気分屋の自分にも分からないからさ。

 けれど、なんだか誇らしいね。だって電子にしたって光子にしたって、精子や卵子と同じで、それだけじゃどうしようもないもの。僕が抱き付く事で、彼らはこの世に時を刻めるようになるのさ。 

 さてと、•••チーン、チーン、チーン•••。何をしているのかって? 今日はシュレ猫の88回忌だからお線香をあげているところさ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ