異世界輪廻
森の中に捨てられた赤子
死んだ
狼に食われて
また森の中に捨てられた
今度は餓死した
泣き叫んでも誰も来なかった
次に遊郭のカワヤで産まれ捨てられた
寒さと飢えで死んだ
今度はまた森に捨てられた
狼に拾われ
育てられた
野生児として生きて
死んだ
誰とも交流はなかった
ただ狼に育てられて
木の実や肉を食べることを覚えて
狩りを覚えた
体の中は寄生虫だらけだったと思う
来世もまた森に捨てられた
今度はなき叫ぶこともせず
ただ餓死して死んだ
今度も森に捨てられた
狼に育てられたが
親狼が死んだ時に
森から出てみた
そしたら人に遭った
殺された
産まれてまた森に捨てられた
今度も狼に育てられ
狼が死んだ後
人が森に入ってきた
出会ってすぐ殺された
産まれて今度は捨てられなかった
ミルクをもらえなくて
死んだ