転生者と言い換えられた結果、記録が塗り替えられた。
日本はドンドン住み辛い国になって行く。
物価が際限知らずに高くなって行くのに給料は雀の涙程にしか上がらない。
その上なんだかんだと理由付けされた税金が次々と新設されて絞り取られる。
だから街や駅の中にいる人たちの顔を見ると2つの色に色分けされていた。
街や駅の中にいる人たちの約1割程の人たちの顔色は明るい、彼等の殆どは上級市民に属する。
逆に9割の人たちの顔色は暗い、彼等は上級市民に搾取されている庶民。
自殺者の数もうなぎ登り。
以前は1日の自殺者の数はギリギリ2桁台で推移していたのに、最近は1日の自殺者数が3桁を数えるのが当り前になって来た。
毎朝発表される昨日の自殺者数の自殺者と言う言葉に対し、知識人を称する者たちが外聞か悪いと異を唱え他の言葉が当てられる事になる。
それで今日の朝から自殺した人たちの事を転生者と言い換えられ発表された。
昨日の転生者数は288人と。
だけど言い換えられた言葉が悪かったのだろう。
転生者と言い換えられて発表されるようになった日の翌日発表された転生者数が、1日の転生者の記録を大幅に塗り替える。
昨日の転生者数は6桁を越えていた。