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多分顔見知り

「……つーか何処だよ」


 放送施設を目指して歩き始めたはいいものの……結局そう言った物がどこにあるのかは分からない。


「恐らくここじゃろ」


 言ってサファイアはマップの端を指さす。


「何で?」

「電子鍵の付いた扉がそこにあったぞ……じゃからバックヤードの入り口なんじゃろ」

「なるほど」


 サファイアが示した場所に行くとそこには鉄の扉があり、取手の部分には言われていた通り1~9の数字が書かれたボタンがあった。


「……パスワードが分からんなぁ」

「総当たりしとくか?」

「何時間掛かると思ってんじゃ……手っ取り早くぶっ壊す方が早いじゃろ」


 サファイアが扉を殴るが何の変化も現れない……まあそうだろうな。


「本当にクソじゃケガレオトシめ!!」


 サファイアがガチャガチャと回り切らないドアノブを動かしていると、扉からガチャリという音がした……どうやら外に人が居るのに気が付いて中の人間が開けてくれたらしい。


「……内側に誰かおったのか」


 扉を開けると煙臭く……つーかむせるレベルヤニの匂いが鼻を攻撃し、扉の奥には目が痛いレベルの煙が充満していた。


「誰じゃこんな所でタバコ吸ってる奴は」

「いやー申し訳ない、ちょっと我慢できなくてね」

「……は?」


 なぜかそこには稲荷社の社長、バード絶対殺す同盟の仲間……狐日がそこに吐いた。


「なんかすごい事になってて笑っちゃうよね!!」


 狐日はタバコを口にくわえガハハと笑う。

 そんな風に笑う狐日の首を掴みサファイアは言う。


「このまま首を握りつぶされたくなければとっとと魔術を解くんじゃ」

「まあ待ちたまえよ、今回の事に関しては私は被害者側でね……どうだい協力しようじゃないか」

「被害者じゃとぉ? どう考えてそっちが加害者じゃろうが……使われとる魔術は『ケガレオトシ』の物なんじゃから」

「実は『ケガレオトシ』の物じゃないと言ったら信じるかい?」

「言ってみろ」

「いや『ケガレオトシ』の物ではあるんだけどもね」

「……喧嘩売っとんのか?」

「まあ最後まで話を聞いてくれたまえよ……あ、ちょっと待ってくれ」


 ポケットからライターとタバコを取り出すと、カチリッとタバコに火をつけ一吸いする。


「……ふー。それでな――」

「――こんな状況でタバコ吸ってんじゃないわい!!」

「タバコぐらいいいだろう?」

「こっちに煙全部掛かってんじゃわ!? しまいにゃぶっ殺すぞ!?」


 狐日は平謝りし、再び話を続ける。


「まあそれでだけども……この魔術、『ケガレオトシ』の物だけではなく『星守』の奴も含まれてるんだよね」


 狐日はニヤリと笑ってそう言い放つ。

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