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青の扉

「これ開けた瞬間爆発とか無いよな?」

「ありそうで嫌じゃな」


 俺達は不審感を抱きながら青の扉の中に入る。

 どうやら爆弾は仕掛けられていなかったようで一安心。


「おぉ、凄いな……図書館とかでもこんなに本無いだろ」


 入った先にあったのは無数の本棚で、中には赤青黄白のいろんな本が並んでいた。

 タイトルを読むと……英語でもなければ韓国語でもなく、中国語でもなければ当然日本語でもない。

 何だこれ、知らない文字だ?


「ギリシャ語とかか?」

「どう見てもちゃうじゃろうが……こりゃぁ儂らの言語じゃ」

「儂らのって?」

「当たり前に皆使っとるから特に名前なんざ無いんじゃが、しいて言うなら宇宙語じゃな」


 へぇ、宇宙語か。


「全く読めないな」

「当然じゃ、なんか知らんが地球人共は独自の言語を好んで使っとるからな」

「ふぅん」

「しかしこの宇宙語は素晴らしいぞ、なんせ悪口の数が貴様等の使っとる百倍あるんじゃ。たとえば……」


 暫くサファイアが何かを喋っていたが……全く聞き取れない。


「などがメジャーじゃな」

「そうか、とてもいい言語だな宇宙語」


 ほぼ聞き取れなかったけど。


「そうじゃ、欠点を上げるとすればアレキサンドライト(へんたい)が作ったという点ぐらいじゃな」


 言いながらサファイアは本を一冊手に取り開ける。


「……ラノベじゃ」


 俺も一冊、手近にあった本を開ける。

 こちらは図鑑のようで恐らく全ての色についての物だ。読めない文字でいろんな色が開設されている……開けたページは青色の項目で、驚いたことに知らないほど数がある。

 青とか碧と蒼ぐらいしか違い知らねえよ。


「あ、なんか挟まってる」


 ページを数枚めくるとダイヤモンドで装飾された輪っかのアクセサリーが図鑑の間に挟まれていた。


「これは……腕輪か?」

「いやこれは腕輪というか足輪……アンクレットじゃな」


 アンクレット……ミサンガみたいなやつか。


「他の本にも何か挟まれとらんか探すぞ」

「そうだな」


 全ての本をひっくり返して中に何かないか探ったが……出てきたのは異常な物ばかりだった。


「うぉッ、耳!?」


 人体図鑑をパラパラとしてみると人間の耳がしおりの様に挟まれていた。

 他にも。


「うげぇ、爪じゃぁ!? きったねぇ!!」

「こっちは舌だ、触っちまったよ」


 本の間には大量の人間のパーツが挟み込まれており、唐突に現れるもんだから俺のメンタルをゴリゴリと削って来る。

 結局全ての本を検閲したのだが、他には歯とかしか出てこず何の進展も無かった。


「趣味が悪すぎるだろ」

「本当じゃ」


 俺達は青の部屋を後にした。


「しかしな、全ての部屋を見たが結局よくわからなかったな」


 何をしたらいいのかが分からない。

 俺はそんな事を考えながら下水道に出る。


「どうやら次に何をしたらいいかをあちら側が提示してくれたようじゃぞ……義務教育みたいじゃな」

「義務教育て」


 サファイアが指さす方を見れば壁にでかでかと赤い文字でこう書かれていた。

 『さて問題です、ピアスがあるのはどの部屋でしょう?』


「ピアスなんてどこにもなかっただろ」


 俺達が見つけたアクセサリーは三種類。

 赤の扉で指輪、白の扉でペンダント、青の扉でアンクレット……これで全部だ。


「見落としも無いはずだし確実にそれらしか無かっただろ」

「……いや単純じゃな、簡単すぎて本当に正解か疑いたくなるわい」

「はぁ?」

「いや……滅茶苦茶簡単じゃろ」


 サファイアは呆れたように俺を見ながらこう言った。


「まぁ儂についてこい、それでバッチ解決じゃ」


 サファイアは白の扉へと手を伸ばした。



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