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帰宅

 家に帰る頃には既に25時を超えており、帰り道で車も人も見かける事は一度も無かった。


「まずこれで一つじゃの」


 サファイアはそう言ってソファーに寝転がる。


「まあまだまだ先は長いんじゃがな」

「後どんぐらいなんだ?」

「これで0.1%って所じゃな」

「驚くほど先は長いな」


 俺はキッチンに立ちエプロンを身に着ける。


「じゃあとっとと晩御飯作るわ」

「フレンチトーストで良いぞ」

「晩御飯フレンチトーストとか足りねえよ、普通にカレーだわ」

「ほーん、じゃあ明日の朝に作っとくれ」


 サファイアは寝たままテレビをつける。

 ついたのはニュース番組で、数年前に失踪した大学の教授の死骸が見つかったというような内容を取り扱っていた……物騒な話だ。


「……暇じゃ」

「なんか面白いのやってないのか? 今の時間だったら深夜アニメとかあるだろ」

「アニメって貴様、一話から見なければ嘘じゃろ」

「あぁ、まあ確かにな」


 サファイアは暇じゃ暇じゃと駄々をコネながら足をバタバタさせている。


「そんなに暇ならゲームでもするか?」

「人間が作った物なんざ面白いとは思えんがの?」


 嘘つけこいつ、昨日ペル〇ナ貸したら馬鹿みたいにやってたじゃねえか。


「……そう言わずにやってみたらどうだ、案外ハマるかもしれないだろ」

「……まあそうじゃな、食わず嫌いは良くないの。で、なんてゲームじゃ」

「〇ンスター〇ンター」

「面白そうな名前じゃの」

「パソコンに入ってるから勝手にやっていいぞ。元々あるデータは消したらしばくけどな」

「なるほどの、じゃあやって来るぞ……飯が出来たら呼んどくれ」


 そう言ってサファイアはリビングを出て俺の部屋へと向かった。


「なんかあいつ言動がニートだな」


 人参の皮をむきながらふとそう思った。


~1時間後~


「うっし出来た」


 カレーのルーはハウス〇ーモンドの辛口を使い、ニンジン一本玉ねぎ一玉牛肉のバラ……さっきまでバラバラ殺人が起こった現場に居たので少し肉を切る時少し気分が悪くなったが、まあ別に見たのって骸骨ぐらいだったので何とかなった。


「おーい、出来たぞ!」


 廊下へと出てそう呼びかける。

 しかし返事は帰って来ない。


「……あいつ、結局飽きて寝てるのか?」


 出来たら呼べと言っておいて寝るとはふてえやつだ。一発しばいてやる。

 自分の部屋まで行きガチャリと扉を開けるとサファイアの大きな声が聞こえてきた。


「しゃぁクソ熊がやっとくたばったな! 雑魚がァ!」


 そこに居たのは銀河の覇者と言うか何というか……画面に向かって中指を立て、目いっぱいアオ〇シラに向かって悪口をいうサファイアだった。


「……あのーサファイアさん」

「ぐぇえビックリじゃ!? ノックぐらいせんか貴様ぁ!?」

「晩御飯で来たんだけど……いや、何してんだ?」

「貴様がモン〇ンやったらどうじゃというからやっとんじゃろうが」


 画面にはラ〇スを持った全身光ってるキャラクターとアオ〇シラの死体。


「全く、つまらんゲームじゃ」

「めっちゃノリッノリでしたけど今。めっちゃ熱くなってましたけど?」

「はぁ? そんなわけないじゃろ、儂は銀河の覇者じゃぞ? ゲームごときに熱くなるわけないじゃろ……って貴様と話しとる間に時間無くなっとるじゃないかの!? 剥ぎ取り間に合わんじゃろ!?」

「……あぁ悪い、まあ剥ぎ取り終わったら下来てくれ」

「言われんでもそうするわい」


 俺はキッチンに戻り二人分を取り分ける。

 しばらくしてサファイアが戻って来たのでカレーを食べ始める。


「あれ、どうしたんだ?」


 先程からサファイアの食べる速度が遅く、不思議に思い顔を見ると少し渋い顔をしていた。


「……いや、儂辛いのダメじゃから」

「あぁ、食べるのやめとくか?」

「舐めるでないわい、儂を何じゃと思っとる」

「おこちゃま」

「殺すぞ貴様!」


 そんなやり取りを経て俺達の今日が終わった。

ここまで読んでいただきありがとうございます、一章終了です。

ブクマやポイント、感想頂けると大変うれしく思います。


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