決意を胸に
彼らが去った後、僕達も一旦、源さんの元に戻ることにした。怜君が僕達を裏切
ってまでして得た情報を聞き出さないと、ね。それに、戒さんが命を賭けて倒そ
うとした魔王って?
そして、僕達に魔王を倒せってことなのかな?
みんな、それぞれの想いがあるらしく、帰りは誰も話そうとはしなかった。あの
、光秀さえ。
源さんに今までのことを話した。
「孫が……。そうか」
と、下を向いていたが、顔を上げ、
「翔君達には、ぜひとも戒の意志を継いで欲しい。人とそれに携わる全ての生物
の命がかかっている。お願い、できるかな?」
僕はノー、とは言えず、はい! と頷いた。
光秀も、俺に任せろってんだ、と言い、
級長は、あまりノリ気ではなかったが、私に出来ることなら、します。と、言っ
ていた。
怜君は、顔を横に向けると、馬鹿げてる、といい、布団の上に寝てしまった。
仕方なく、僕達も寝ることにした。
起きた時、怜君はあの時何を話したのか、話してくれた。魔王は三日後、十年
後の未来からやってくること。
魔王も能力者で、世界を滅ぼす程の力を持っているということ。
世界の時を止めたのはより、多くの強い能力者を集めるため、だそうだ。
そして、集めた仲間は僕達の他に二人、いるらしい。条と晴美、愛さんを除いて
。
いろいろ、話している間に条と晴美がやってきた。
「戒は……逝ったよ」
と、晴美は悲しげな様子で大学時代の戒さんの話をしてくれた。
条も、
「戒が、これ、おじいさんにって」
と言い、腕時計と、手紙を源さんに手渡した。
「お、ぉ、ぉ」
と源さんは泣きながら手紙を読んでいた。
僕が、一人にさせてあげよう、といい、時も戻ったし、一旦、解散、ということ
になった。
時間は七時、暗くなっていた。家に帰ると、両親に宿題ぬけ出してなにやってた
!と怒られた。忘れてたよ、本当に。えーい、時よ、止まれ、と思ったが、止ま
るはずもなく、時は刻々と過ぎていった。
そして、源さんが、三日間は休みなさい、たまには静養も必要じゃ、というので
、魔王がくるまでの間、休むことにした。三日後、学校生活を楽しんで少しした
頃に、あるニュースが流れた。
「緊急速報です。現在、地球に向かって、いまだかつてない大きさの隕石が落ち
てくるとの、連絡をうけました。隕石は複数あり、地球全土を包みこむとのこと
です。落ちてくる日は後日、詳細をおって連絡いたします。あ、今、スーパーコ
ンピューターによる計算が終わったようです。え……、なんと、今日です。五時
間後に地球の生物全てが死に絶える程の隕石が降ってくる模様。繰り返します、
……」
僕は呆然と、ニュースを見ていると、級長が家にきた。
「ニュース、見た!?」
僕はうん、今、見ていたところ、と答えた。級長は、これが魔王の仕業だとした
ら、……とんでもない奴ね。と、言っていた。とりあえず、みんなと合流する為
、源さんの元へ向かった。源さんの家には、光秀や、怜君又、条や晴美がすでに
来ていた。
源さんが、
「予期していたことが起こってしまった。悪いが、わしは持病でここを離れられ
ない。みな、後はよろしく頼む!孫の手紙によると、場所は宇宙。魔王は何らか
の力を持って宇宙を天使界化している。天使界から入れるはずじゃ」
晴美が、
「ハッ、とうとう来やがったな、ぶっち(ぎり)で倒してやるぜ」
と言い、級長は、
「できることをできる限りやります!」
と言い、光秀は、
「ま、俺がいないと魔王は倒せないよなぁ」
と言い、条は、
「僕は、遠くから観戦させてもらうよ、愛と一緒にいるから、疲れたら、僕がワ
ープして、回復してあげるから。あ、僕は覗いたところにワープもできるんだ。
……ちなみに、残りの強力な二人だけど、遅れてくるみたいだ。」
怜君は終始黙ったままだった。
僕は、ごめん、思いつかないや。と言い、みんなは笑っていた。
みんながはりきって、外に出ていった後、怜君と源さんはまだ家の中に残ってい
た。
筆者、パソコンのとあるRPGをしたいのですが、今のノートパソコンじゃ
増設やグレードアップしても、できないらしいのです。
あ~、新しく買おうかな?でもまだお金が……金欠の筆者でした。
次回、波乱の予感、お楽しみに!