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プチ仙人=伝説のおじいさん

伝説の石を手に入れるも、妹の様子は良くならない。


伝説の石が四種類あると判明。僕たちが手に入れたのは願いの叶う石ではなかったという。そして願いの叶う石、神聖石を手に入れるためには能力者になることが必須らしい。僕たちは偶然手に入った、伝説の石の地図を見て、洞窟に入る。軽率な行動をとった光秀は罠を作動させてしまい、死ぬかというときに現れたのは能力者、村上 薫さんだった。薫さんは罠を破壊し、僕たちを助けると、伝説の石は早いもの勝ち、と言ったが、先に行かせてくれ、僕たち(級長だけ)は見事、伝説の石の力を手に入れた。

帰りの船で能力を披露するが、それは暴走した能力だった。


主な登場人物

翔……小六で主人公である僕 光秀……僕の親友 美智子……学校の級長を務めている 怜君……能力者であり、同級生 三浦さん……船の操縦士

皆、だれもしゃべれなかった。それはつまり、級長が能力をコントロール出来てないことだと、みんなわかっているからだ。それがどれ程恐ろしい事か。

三浦さんが沈黙を破った。

「リュックサックをイメージしてその箱に触れば元に戻せるんじゃねぇか?」

級長はこくこくと頷くと、目を閉じて箱に触れた。すると、もとのリュックサックに戻った。

「私、触れたもの全てを変化させてしまうの?」

級長は今にも泣き出しそうだ。

「大丈夫だって、美智子。つーか、むしろ、便利じゃん?」

光秀はフォローしたつもりなのだろうが、なってない。

僕は級長にかける言葉を持っていなかった。それどころか、一瞬、僕じゃなくて良かったとまで思ってしまった。僕って、最低な奴だ、と自己嫌悪した。

頼みの綱は……怜君しかいない。

ということで、怜君の家に向かい、怜君に事情を話した。

「成る程な。しかし暴走する能力は珍しい、むしろ、レアなんだろう。それほど強力だってことだ。羨ましい限りだ」

「なんだと、こっちは困ってるんだよ、怜!」

怜君は、はぁ、と溜め息をつき、どうどうと光秀をなだめた。

「落ち着け、トンガリ。俺の師匠に会いに行け。まだ3時、夕方までには着くはずさ」

光秀は俺は動物かぁー。と怒っていたが、それは無視して、僕は聞いた。

「本当に、なおせるんだね?」

「勘違いするな、コントロール出来るようにするだけだ。少しの間、師匠のもとで修行するといい」

級長はわかった、と頷いた。そして、怜君に地図を書いてもらい、出発した。

「山に住んでいるらしい。小さな山だけど。怜君が言うにはプチ仙人だって言ってた」

「仙人に、プチもプチじゃないもあんのかよ……」

僕と光秀は話しながら向かって行ったが、途中、級長が話すことはなかった。それほど、ブルーだったってことだろう。山はさほど険しくなく、なだらかなものだった。

それがせめてもの救いだ。やがて、一軒の家屋を見つけた。見渡したがチャイムもなく、窓も塗装もボロボロで、家というよりも、小屋という感じがした。

本当にこんなところに人が住んでいるんだろうか?

まず、僕はノックをした。

「なんだろうか?」

声からすると、60代のおじいさんっぽい。僕は能力が暴走した旨を伝えた。

すると中から、入りなさい、と聞こえたので、僕達は中に入った。

中は外と全く違って見えた。ボロいのは仕方ないとして、きれいだった。

並べられた、いすやテーブル、それにほこり一つないように見えた。おじいさんは目の前のテーブルイスに座っている。

しかし、ただのおじいさんというにはあまりにも聡明なオーラと気品に包まれている。

おじいさんは僕達を順々に見ると、

「お嬢さんか」

薫さんと同じく、見抜いた。

「分かった、こっちに来なさい」

級長が前に出た。目が潤んでいる。今まで泣いていたようだ。……それもそうか。

おじいさんは両目を閉じて左手を級長の額に当てると、すぐに目を開いた。

「分かった」

手を当てただけで分かるということはおじいさんも能力者なんだろう。

おじいさんは説明してくれた。級長の能力は物を手で触れることによって発動する。

そして、考えたもの何にでも変えることができる。ただし、イメージできる範囲で。

そして変えることができるのは一日に三回まで。

操るにはよほどの精神力が必要。とのことだった。

「結局、どうすればいいんだ、じいさん。そこがわかってねーじゃん」

光秀もいい加減焦れったくなったのだろう。僕も言おうと思っていたくらいだ。

「お嬢さんは、えーと……」

僕達は自己紹介した。おじいさんは源史朗さんというらしい。

「美智子ちゃんは、能力をどうしたいのかな?」

「え……と、いいますと?」


2010.11/3

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