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犯罪組織

俺達はまた、例の森に戻りキャンプをした。それぞれ盗んできた魔法媒体道具をつけている。ピアスを開けるとき、めちゃくちゃ痛かった。アリスの氷雪魔法で耳の感覚を無くしていたけどそれでも痛いものは痛かった。じじいは泣いていた。じじいの癖に泣くな。


今俺達はぼーっとしている。そもそも俺はぼーっとするのが好きなのだ。少し落ちつくまでここにいようと思う。今回襲撃したのも魔法媒体道具を使って魔法を使うためだ。魔法を使えればもっと殺戮ができる。アリスを見ていて思ったが魔法は遠距離で広範囲の攻撃ができる。まさに俺の理想だ。今や俺には血代能力で広範囲の攻撃ができる。けど魔法ならさらに大きい範囲に攻撃ができると思うんだ。



俺はぼーっとしながらも、魔法のイメージトレーニングをしていた。


じじいもそうだ。イメージトレーニングをしている。


アリスはというと、今回の襲撃事件?殺戮事件?のことが世間ではどういう風になっているのか調べていってもらっている。盗んだ馬車を使って。一応顔がばれると嫌なので俺のフードつきのパーカーを貸してあげた。


アリスは小さいが幻惑魔法を使い、馬を落ち着かせて、命令を出している。


幻惑魔法は便利だ。応用もきく。幻を見せたり、麻薬のような効果を持たせたり、とにかく、便利だ。恐怖を与えたり、幸福感を与えたりと人の感情まで作用する。


今アリスは、周囲に自分を認識できなくするように幻惑魔法をかけている。



首都ローザンメイエフに着いたアリスはフードを深くかぶり、デスに言われたことを思いだした。「この国の首都ということは一番新しい情報やいろんな情報がある。俺達の情報もある。いろんな情報を集めてくれ。それで今後の方針を決めたい。」と。早速アリスは情報収集をした。



まず、張り紙をみた。壁にデスとヒトミの名前がはってあり、特徴も書いてあった。その下に自分らしき特徴が書いてあった。自分の名前はバレていないらしい。悪魔の子とかいてあった。



私は認識阻害の幻惑魔法を切って、騎士団のところにいった。危ないとは思うが、情報あつめには騎士団が一番いい。騎士団はこの国を守るために国中にいる。ここはその本部だ。いろんな所から情報が集まってくる。


「すみません、騎士団の人と話がしたいんですけど…」


私は騎士団の受付の人に話かけた。


「どうしたのかな?小さいお子さんがなぜ騎士団に?」


「私この世界のことが知りたくて騎士団の人物知りだからいろいろなお話聞きたいと思って。」


「そうかいそうかい、おじさん話してあげたいんだけど、今日は討伐隊が出発する日だからね。忙しいんだ。」


「討伐隊?何の討伐なの?」


「君しらんかい?あの黄金の悪魔を。あやつらを倒しにいくために討伐隊を組んだのさ。」


「そうなんだ…」


「また、今度話てあげるよ。そうだ、凱旋パレードがあるからみていきなさい。君より少し上のお姉さんもいるから。一緒に行こう。」



そういわれ、私は凱旋パレードをみにいった。たくさんの人だった。騎士のおじさんはさっきいったように少し上のお姉さんを連れていき騎士団で待っている私と合流した。


パレードにいく途中私達は自己紹介をした。


「私の名前はロネス、よろしく。」


「私はアリステラといいます。」


私は最近、ヒトミやデスとよくしゃべるので対人関係に少し強くなった。そう、緊張せずにはなせれるのだ。


「アリステラは親とかいる?」


「アリスでいいですよ。いますよ。」


「どんな親なの?」


「んー、難しい…」


どんな親と聞かれてもなんと言えばいいか。あの二人はなんというか言葉では表現できないな。


「まあまあ、話はここら辺にしてパレードが始まるよ。」


騎士団のパレードが始まり、今回の討伐隊のリーダーが掛け声をあげ、討伐隊は門から出ていった。皆はパチパチと拍手をしていた。





パレードが終わり、私は情報収集しようとしたがロネスに止められた。


「ねえ、あなた私の家にこない?」


私は少し考えたが、二つ返事でいいよと答えた。


ロネスの家に着いた。おじさんとは別れた。


「まあ、座ってお話しましょう。」


ロネスに言われる通りに私は座った。家には誰もいない。彼女は自分に親のことを聞いてきた。何かあるのだろうか?


「ねえ、ロネスには親いないの?」


ロネスはパッと目を見開いた。


「いや、いるよ。けど、討伐隊にいるんだ。母親だけ。」


「そうなんだ、なんかごめんなさい。」


「別に気にしなくていいよ。私ね、黄金の悪魔に親を殺されたんだ。その時いまの母親がね、私をもらったんだ。」


ああ、そうか。この子はデスとヒトミの被害者なんだな。しかし、被害者ということは黄金の悪魔のことを知ってると思う。この都市でどんな話になっているのだろう。聞いてみよう。


「そうなんだ。ねえ、私黄金の悪魔に興味があるの。話を聞かせてくれない?」


そう、私はいま幼児だ。だから少しくらい不謹慎でも許されるはずだ。


「黄金の悪魔に興味があるの?なんで?」


「だって、いっぱい人を殺したんでしょ?なんか興味があるの」


「でも情報だって、皆が知ってるくらいしかしらないよ?」


「それがほしい!皆がどうおもっているのか知りたい!」


「皆が知ってること知らないの?」


「私の親こういう恐い話教えてくれないんだ。」


「…わかった」


ロネスは私に黄金の悪魔の情報を教えてくれた。黄金の悪魔は人を殺して楽しむ快楽殺人者で、名前はデス=ゴールド、ヒトミ=ゴールドに彼らの子供がいる。そしてB級犯罪グループに認定されたということ。討伐隊が今まで探していなかった森などの動きにくい所を探しにいくことを教えてくれた。なかなかの情報だ。


「ありがとう。じゃあそろそろいくね。」


「まって!ききたいことがあるの。なんでフードで顔を隠しているの?」


「んー、恥ずかしいからかな?」


「ねえ、アリスひとついっていい?私ねあなたが着ている服みたことあるの。」


「こんな変わった服みたことあるんだ。」


「うん、デス=ゴールドが着ていた服なんだ。」










はーアリス遅いな大丈夫かな?少し心配になってきた。じじいは目を瞑り、イメージトレーニングをしている。親はじじいのほっぺをぺちぺちした。


「なあ、じじいアリス遅くないか?」


「んー、どうじゃろ。遅いといえば遅いのう。」


じじいはぺちぺちされながら嬉しそうにいった。


「なあ、心配なんだが。」


「そうじゃのう、明日来なかったら迎えにいくかのう。」


「しかし、俺達かなり有名な犯罪者だと思うんだが?捕まったらまた幻想砂漠かな?」


「どうじゃろな。昔ならそうじゃが。今はどうなのじゃろ。」


俺とじじいはアリスが帰ってこない場合のことを考えて、助けにいくために魔法の習得を急いだ。





私は初めてアリスをみた時から、胸がざわついた。なぜなら、デスと思われる女性が着ていた服を着ているからだ。


「あー、そっかそっか。私の両親は黄金の悪魔じゃないよ?」


「なら、フードをとって。黄金の悪魔の子供は紫の髪に紫の瞳をしている。」


私は幻惑魔法を使い私に見える髪色と瞳の色を緑にした。


「わかった。」


私はフードをとった。ロネスは申し訳なさそうな顔をした。


「ごめん、私の勘違いみたい。」


「まあ、そう思ってしまうこともあるよ。」


しかし、顔はバレてしまったな。まあー私が黄金の悪魔と関係していることがバレたわけではないけどなんか大変な1日だ。


「じゃあそろそろ帰るよ。」


「うん。ごめんね。なんか、あのね。また会える?私と友達になってくれない?私ねここの子供達あまり好きじゃないの。」


ロネスは手をだしながら私にそういった。左手だ。今私が左手を出すと魔女の爪があたってしまう。身長差で袖がすごいながいので爪事態は見えないが握手すると爪があたりそうでこわい。


私はそっと右手をだした。ロネスは困惑しながらも左手ではなく右手で握手した。


さあ、情報収集また開始だ。私は認識できなくなる幻惑魔法をかけ、情報収集をしようとしたその時。騎士のおじさんがきた。


「すまんな、ロネスとの会話を聞かせてもらった。俺は耳がいいんでね。」


「なんですか?」


「お前を黄金の悪魔の娘として捕まえる。」


「なんでですか?」


「俺たちもお前の服装をみた時から怪しいとおもった。そして会話を聞いているとき、だんだんお前が怪しくなった。お前は皆がどうおもっているのか知りたいといったんだ。これは当の本人がいうセリフじゃねえかと俺はおもっている。髪の色とかは違うらしいがそんなの魔法や染めたりなんかでどうとでもなる。」


しくった。このおじさん。私のこと疑っていた。しかし、ここは認識できなくなる幻惑魔法をかけて乗りきろう。


「何!?消えた?どこだ!」


ふふふ、見えてないみたいだ。さあとんずらするか。




ザシュッ


見ると自分のわき腹から血がでている。


おじさんは見えなくなった私をところかまわず切りかかることで私を倒そうとしたのだ。少しかすったが血がでている。私のからだに触れている間は大丈夫だが、やつの剣についた血は見える。


「ふん、あたったみたいだが浅いな。」


私は血がこぼれないように抑えながらおじさんから逃げた。


「かすかに血の後がある、あっちにいったか。これは騎士団長に連絡だ。」


おじさんが騎士団に報告している間、アリスは馬車のところまで来ていた。


「よし、逃げれる。」


自分に幻惑魔法で脳を少しいじり痛みを感じなくして、馬車を使う。


急いがないと出血で死んでしまう。




走ること、1時間もう意識がなくなり始めている。


すると、ドコドコと馬の走る音が聞こえた。騎士団だおじさんもいる。10騎がものすごいスピードで追いかけてくる。


私はもうだめだと思った。けどこんなもんだろうとも思った私は多くの人を殺したのだ。仕方がない。



「やあ、大変そうだね。力を貸してあげようか?」


突然現れた、醜い小さい怪物がそう話し掛けた。


「僕は妖精のプルトさ、僕と契約すれは僕を使役できる。いいと思わない?」


妖精か、なんか聞いたことあるな。確か気に入った人間を見つけて契約する生き物だっけ?人間に奉仕する生き物だったような…


「ちょっと!死なないでよ!契約するかどうなの?ちなみに妖精の契約は死ぬまで消えないから。」


まあ、妖精との契約は人間側に非はない。ただ、妖精が契約した人に使えるという契約だからだ。自分が妖精のしもべを手にいれたも同然のことなのだ。


「いいよ、契約する。」


「おっけい、じゃあ契約するね。」


そういうと、私のわき腹の血を飲み、私に自分の血を飲ませた。

すると両者のおでこに模様が浮かびあがった。噂にきく、妖精印だ。


「じゃあ、ご主人様さっそく傷を治すね」


私の傷はみるみる治っていく。


「じゃあ次はあの騎士達を倒すけどいい?」


「お願い」


プルトは黒い火炎をだして瞬く間に騎士団の人達を殺した。

殺した後私の膝に座りプルトは眠った。すごく、抱きつきながら。甘えたがりなのかもしれないとおもいクスッとわらった。



私は近くの川に馬車を止め今日はここで寝ようと思った。このまま帰ってもいいが、さすがに疲れた。私は周りに認識阻害の魔法をかけプルトを抱きながら眠った。甘えたがりなプルトをみると、かわいいとおもった。ぶさかわだ。





アリスが帰ってこない。やっぱり一人で行かすのはまずかったか?


「じじい準備はできたか?」


「できておるぞ、わしらの娘を取り返しにいくぞ!」


俺達は森をでようとした。


「ただいま!」


なんと、アリスが帰って来た。何かを抱いている?


「なんだこれ?」


「なんじゃこれ?」


「プルトだよ!」


俺達はプルトと呼ばれる物体をみた。


「あ、あのう。僕、ご主人様と契約した妖精です。よろしくおねがいします。」


妖精、?なんかイメージしてたのと違う。そう、デスとヒトミは思ったのでした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

プルト

主人 アリステラ=ゴールド


見た目 すごいデブ。ぼろぼろの服をきている。羽は小さくぼろぼろ。顔は豚の鼻に、蜂に刺されたようなまぶたに、ハゲ散らかしたあたま、そして虫歯でぼろぼろな歯と口。アリスいわくふざかわらしい。


大きさ 40cm妖精のなかではとてもデカイ。平均10cm


プルトはその見た目から契約してくれる人がいなかった。その見た目から仲間たちからも疎外されていた。プルトはひとりだった。いつも契約するときは人が死にかけているときだった。その時だけは皆プルトと契約するのだ。しかし、助けたあとは姿を見せるなと命令され、死ぬまで姿をみせないのだ。アリステラを見つけたときも同じだ、だから現れて契約しようとした。プルトは怖かった自分の見た目でまた姿を見せるなといわれひとりぼっちになることが。プルトは思いきってアリステラに抱きついた。するとアリステラは自分を抱き返してくれたのだ。初めての暖かい感触、感情にプルトは気持ちよくなり眠ってしまった。




妖精とはとても希少な種族で契約している人もこの世界では指で数えるくらいしかいない。それでも契約されなかったプルトは可愛そうとしかいいようがない。まあ、アリステラと契約して幸せになることを願う。








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