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ふたつめ2

デスは後悔した。どうしてこんなことになったのかと…


 1時間前


 「おい!ヒトミ誰が夫婦だ!兄弟じゃねーのか!」


 このじじい頭でも狂ったのか?なんで夫婦になるんだ。普通に考えて兄弟だろうに年齢も考えて。


 「すまぬ、ちょっと勘違いをして居った。そうなのだアリス私とデスは兄弟なのじゃ。」


 あら、やはりそうなのね。ヒトミが夫婦なんていうからびっくりしたわ。兄弟のことが好きなのね。そういうヒトミもかわいいかしら。


 「そうなのね。兄弟でしたの。一瞬ですけどもしかしたら私も夫婦ではないかと思っておりましたわ。」

 「いやいや、じ、ヒトミと結婚なんてありえねーから」

 「それはそれで傷つくのう。」


 このヒトミという男の子是非ともあたくしのものにしておきおたいわ。そうだわ結婚すればいいのだわ。

 

 「ヒトミ、貴方今恋人はいるか?」

 「いやおらんが…」

 「なら、私と結婚しよう。私は領主の娘だ。必ず幸せにになるだろう。いや、幸せにしてみせる。」


 この女はいったい何を言っているんだ?出会ってばっかで結婚?おかしすぎるにもほどがあるだろう。

確かにヒトミはイケメンだが13歳の子供と結婚するか?もしかしてこの世界だと13歳でも結婚は普通なのか?だからヒトミは俺と夫婦だといったのか?なら別に夫婦でもいいとは思うな。あとでヒトミに聞いてみよ。


 「まあ、ここで話すのもなんだし、町の中に入りろう。」

 「町の中に入れてくれるのか?」


 ラッキー、今まで町の中に入れなかったのにアリスのおかげで入れるぞ。これは殺戮ができるぜ。


 「ヒトミ、話だけでも聞いてあげたほうがいいんじゃないか?せっかく求婚してくれてるわけだし。」


 何を言っておるんじゃ。デスは。もしや、町に入れるから話だけでも聞けと?絶対に嫌じゃ。デスは知らんのだろう。この国では、階級は絶対、領主の娘となれば強制的にだって結婚することができる。


 「デス、少し話をしたいのじゃが…」


 デスとヒトミはアリスから少し離れ会話をした。


 「デス、この国の支配者階級は絶対じゃ。あの娘が本気になればわしは、本当に結婚してしまうぞ。結婚してしまうと今みたいにおぬしと旅ができんくなる。それでもいいのか?」

 「なるほど、それは大変だな。しかし、町の中に入れるのだったら入った瞬間に殺したらよくないか?」

 「そんな、パワープレイがなら門番を殺して、門をあけたらよかろうて。そもそも今回はおぬしがこの国の町をみてまわりたいといったから、門の前でぶらぶらしておったのだろう?」

 「確かにそうだった。村の時あっけなさ過ぎたから町並みを堪能してからやろうとしたんだった。」


 まあ、でもこんなめんどくさい感じだったら、今から滅ぼしてもなんも問題ないけどな。


 「なんかめんどそうだから今から滅ぼす?」

 「おぬしがそれでいいのならそれでかまわぬが。」


 ならそれにしよう。あとひとつ聞きたいことがあったんだ。


 「なあ、じじい俺と結婚しても年齢的におかしくないのか?」

 「そうじゃのう、貴族ならあるが、一般人からみると早く感じるだろうな。」

 「ということは、兄弟のほうが自然だけど、結婚しててもおかしくないという事だな?」

 「そうじゃな、一応この国では13歳かおっけいじゃ。」


 ふむふむ。なら結婚というか夫婦という関係にしておいたほうがいいのではないか?行く先にいちいちじじいが求婚されるのも面倒だし。階級が高い奴は無理にでも結婚できるというしな。よし、夫婦になろう。


 「じじい、これからは一応夫婦ということにしよう。今回のようなことがあったら面倒だ。」

 「いいのか、おぬしそれで?」

 「別に本当の夫婦になるわけじゃないし。別にいいだろ?」

 「おぬしがここの国の人ではないことをよく理解した。この国での結婚は夫婦の契りといってだな。お互いに相手の血を含み、キスをするのじゃ。もちろんディープなほうじゃ。そのあとに互いの口に入っている物を飲み込む。すると、舌に模様が出るのじゃ。これは浮気防止でもあってだな、浮気をしているとしてるほうの舌が痛くなるのじゃ。」

 「ならなんであの時、夫婦といったんだ?ばれるだろう?」

 「婚約前とかでいけるかなと。」


 なるほど、そういうのもありだな。というかこの世界の結婚めちゃくちゃだな。舌に模様とかありえん。というかじじいとキスのほうがありえん。


 「ちなみに模様はみんな違うのじゃぞ。結婚している夫婦ごとに模様が違うのじゃ。だから同じ模様を持っている男と女は夫婦という証明になるのじゃ。」

 「はーすごいな、同性でもできるのか?」

 「できるぞ。」


 こりゃまた驚いた。LGBTも解決だな。みんな平和ですわ。


 「で、これからどうするのじゃ。あの娘を殺して。町を襲うのか?」

 「んー、とりあえず。町見てみたいし。せっかくだから話乗ろうぜ。」

 「結婚させられそうになったら、どうすのじゃ。」

 「逃げればいいだろ。なんでそんなこともわからないんだ?」

 「おぬしこそわかっておらぬ。」


 なんでも結婚というのは一度すれば死ぬまで一緒になるらしい。結婚の際には、無抵抗になるらしい。階級が高い人たちは無抵抗にする魔法が使えるらしい。これは、極秘情報で貴族だったじじいから教えてもらったことだ。これをかけられるとやばいのでここで結婚のことを断っておいた方がいいという。


 「わかった、断りに行こう。」

 

 俺たちはアリスのところにいった。


 「二人とも遅いわ。何を話していたの?」

 「いやー、ヒトミが俺のこと好きだったみたいで結婚はお断りしたいといっていてな。」


 俺はヒトミをだしにつかい断る作戦にした。


 「兄弟なのでは?」

 「それが、血はつながってないんだ。俺ら親いないしで。いつも家族として過ごしていたんだけど。まさかまさかのびっくりだわ。」


 よし、うまくいった。これで婚約状態であり、フルことができる。


 「あなたはいいの?」

 「もちろんだ。」


 少し私ショックだわ。でもこんなにきれいな人には勝てる気がしませんわ。


 「わかりました。私が立会人となります。いつ結婚をなさいますか?私はヒトミさんに助けてもらいました。恩を返したいのです。教会などの結婚式の準備もしたいと思います。お願いします。このくらいのことはさせてください。大好きだった人のために。」


 おうふ。いきなりすぎんかこの子。さっきは、結婚したいといっていたくせに本当に困る。じじいと血みどろの濃厚キスなんて絶対俺はいやだぞ。どうにかして回避せねば。


 「いや、お言葉はうれしいのだが、」

 「ぜひ!!おねがいします!!!!」


 じじいが横から割り込んできた。なにをいってやがるこのじじい。


 やったぞ。この舞い降りたチャンス。わしは30歳になったとき、よく笑われたもんじゃまだ結婚してないのかと。わしは今まで結婚したいと思えるような人がおらんかった。だってよく考えてみろ。結婚したらその人しか愛せんのじゃぞ。そんなの嫌じゃ。しかし、わしはデスと出会ってこの女なら結婚してもいいと思った。いつ見ても飽きることのない見た目。完璧じゃ。本人はあまり乗り気ではなさそうじゃが、このチャンスを利用して逃げれんようにしてやるわい。


 「早く町へいって準備しましょう。」

 

 そういって、わしはデスとアリスの腕を掴み走った。洗濯物は忘れた。


 


 まず、町に入ると領主に礼を言われた。娘を助けてくれてありがとうという事じゃ。領主も結婚式を盛大にしてくれるという。町の人全員に感謝された。

 

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