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ディアローズ

アリスがさって2ヶ月がたった。アリスは元気にしているだろうか?気になってしょうがない。


デスは自分の仕事を部下に押しつけ、天空の城のとても豪華な部屋でごろごろしていた。ちなみに天空の城はイクコ亜人国の城の上にある。ヒトミが移動させてくれた。デスはふかふかのベットでアリスのことを心配しながらも、イクコ名物、亜人饅頭を食べていた。


ごろごろしながらスマプをみていると。後ろからいきなりお腹を捕まれた。


「デスや少しばかりぷよぷよしてきておらんか?」


そう、ヒトミが触ったのだ。何故ヒトミが?と思うだろうが単純なことだ。ヒトミも部下に仕事を押しつけデスと一緒にベットの上でごろごろしているのだ。


「うるえせ!、さわってんじゃねえ!」


デスはヒトミの手を払った。最近ヒトミのスキンシップが激しい気がする。


いやー、まじたまってんのかな。そりゃそうか、俺と結婚してから1度もそういうことしてないもんな。結婚の儀式のせいで1人でするのにも舌が痛くなるらしいからな。


このスキンシップの多さは今までのヒトミの我慢とデスと一緒にベットに寝れたり、一緒にごろごろできるよつになってより拍車が掛かったのだ。


この二人どうして一緒のベットにいるのかというと、これもまた単純な話なのだ。


ただ、ヒトミが頼みこんだだけである。





回想


「デス、後生じゃ!一緒にベットに寝かせてくれ!!」


「何でだよ、他にもベットあるだろ?」


「デスと寝たいんじゃ!わしの身にもなってくれ。わしら夫婦じゃぞ?一緒にねるのが夢なんじゃー!!!」


「いやーしかしなー、お前襲うだろ?」


「襲わない!」


「へー、でもなー」


「アリスもおらんしいいじゃろ?一緒に寝ても!!!!!!!!!!!!!」


「うるせーよ、余計に危険だわ!」


「頼むデスわし、契りのおかげでずっと舌が痛いのじゃ。」


「なんでだ。」


「契りはのう。してしまうと性欲発散するには奥さんとするしかないのよう。それ以外は全て浮気になるのじゃ。」


「まじか!それはつれーな」


デスは元々男なのでその辛さを理解できていた。


「しかものう、ここの亜人達可愛い子も多くてのう。悶々しとるわしが見ると、どうしてもそういうことを考えてしまって舌が痛いのじゃ。」


「あー、で?」


「デスと一緒に寝れたらわしまだ大丈夫な気がするんじゃ。」


「んー、」


「お願いじゃ!」


ヒトミはデスに土下座した。デスは、つらそうだなーと男の気持ちがわかる分悩んでいた。


「お願いしますじゃ!」


ヒトミはデスが悩んでいる間土下座しながら500回くらい同じセリフをいった。高速で。


「わ、わかった。ベットに入ってもいい許可をあげよう。」




現在


手を払われたが、ヒトミは知らんぷりでデスの後ろから手をだし、足をからませながらハグをした。


さながら、恋人達の休日のようである。


「おい、じじい!何してやがる!はなせ。」


「嫌じゃ。」


このじじい!凄い力で抱いてきやがる。くっそー、またお腹触りだしやがった。つーか密着しすぎだ。俺のお尻にあれが当たってんぞ。


これは、失敗したなと後悔したデスであった。


デスは抵抗すんのも体力を使うのですぐに諦めた。そしてヒトミにまさぐられながらも、無反応にスマプを見ていた。


「デスお主不感症か?」


「うるさい、いつまで触るつもりだ。下手くそ。つーかこれ見ろ。」


ヒトミはデスを抱いたまま少し顔を上げてデスのスマプを見た。


「なんじゃこりゃ?イクコにB級犯罪組織が攻めてくるそうじゃのう。」


「そうそう。なんかそう発表したんだって。俺ら忙しくなるかもな。」


そこに、ある人が訪れた。ユーリアである。この前のようにユーリアがここに来た。


「すまん、二人とも犯罪者退治に協力してくれ!」


勢いよくドアを開けたユーリアは目が点になった。


何故なら今の光景が行為をしたあとの事後のようなラブラブな感じがしたのだ。そして、自分が来てはいけないときに来てしまったような気がしてならなかった。


この二人の大事な時間を邪魔したことでこの国が滅ぼされるかもしれないと悟ったユーリアは即座に土下座をしながら、


「申し訳ありませんでした!!!」


といい、去っていった。


デスは何だったんだ?と思いながら、そのまま昼寝した。


ヒトミはデスを抱き枕にして、デスと一緒に昼寝をした。







ユーリアが帰ってきた。いつもあの二人は仕事をしないが、戦いになるといつも我先にと戦場に飛んでいく。


帰ってきたユーリアにベアトリスは聞いた。


「ユーリア、二人ともどうだった?」


ユーリアは神妙な顔をしていった。


「いや、なんか今日はいいかな。たぶん、今日はいいよ。うん。明日言うよ。」


「どうして?まあ、明日でもいいけど。いってきたんじゃないの?」


「いやー、なんていうか、なんだろ。まあ、なんか明日でいいかなーって思ったんだ。」


オロオロしてユーリアがいった。ベアトリスはオロオロしているユーリアも可愛いと思いながらも、二人が何かしていたのかな?と考えていた。


ベアトリスは何となく察した。ベアトリスは感がいいのだ。





昼寝をした後、デスはヒトミの手をどかしベットから降りた。ヒトミはまだ寝ている。


デスは部屋をでて、植物魔法で例の如く羽を生やし、町に降りた。そう外食しようとしたのだ。お腹がペコペコなのだ。


イクコ亜人国には沢山のおいしい食べ物がある。この中で一番デスのお気に入りは刺身である。


イクコ亜人国の湖にはたくさんの魔物がすんでいる。元いた所では魚と呼ばれるものに近い。


ちなみにこの世界では、動物という概念はない。皆魔物にくくりつけられている。勿論人間も魔物の一つとされている。犬や猫も魔物だ。そう全ての生物は魔物とひとくくりにできるのだ。そこから種などに枝分かれしていく。面白いことに人間からも枝分かれする。それは、人間にもいろんな種類があるからだ。変身できる人間や、血代能力のある人間という風に枝分かれしていく。といっても、ここでは詳しくいわないがその枝分かれに入っているからといって血代能力や変身能力がある訳ではない。その人種の中でたまにそういうのをもつ物が現れるだけで皆もっているわけではないのだ。



デスは美味しい、魚魔物料理店に向かった。魚料理キレンという店屋はもう常連のようになっている。それもそう。デスはもう、イクコ亜人国に8ヶ月いるのだから。


「おっすー。大将今日もおまかせお刺身セット。酒は焼酎で。」


「いっらっしゃーい。大臣!いつものね。了解」


デスはカウンターに座り、大将の魚さばきをみながらスマプをいじっていた。


「なあ、今度B級が攻めてくるってしってっか?」


「ああ、町のニュースで見たぜ。でも大臣たちはA級なんだろ?心配してねえさ。」


「あ、そんなもん?へー」


デスはそういって、またスマプを眺めだした。


そう、この8ヶ月でデス達の信用度は暴上がりしている。それもそのはず攻めては滅ぼし攻められても滅ぼし、負けなしなのである。


そして国の英雄だといわれ、イクコ亜人国の民には好かれている。しかし、その一方で他国には悪魔として恐れられている。


ぼーっとしながら待っていると大将が「おまちっ」といってデスに刺身の盛り合わせを渡した。


デスは刺身が大好きだ。いつものようにわさびを大量に乗せて食べている。辛いのも好きだ。


んー、美味しい!!さすが大将!大将の刺身は新鮮でいつもたまらんなー。


ヒトミは置いてきたけど、まあいいか。なんか幸せそうに寝ていたし。でも確かに1度も抜けないのは可哀想だな。とおもいながら刺身を食べているデスであった。




デスが店をでて、歩いていると、叫び声が聞こえた。


「キャー私のバックが盗まれたわー誰かとってー。」


声をする方を見ると男がパルクールをして軽い身のこなしで屋根に上りながら上を走っていく姿が見えた。


デスはなんとなくだが気まぐれに助けてあげようと思い、手から植物のツタをたくさん生やた。


そのツタはどこまでも伸び男を追いかけた。男はいきなり追ってくるツタにわけがわからず腰を抜かしそうになるもなんとか避けながら逃げていく。


「こんなところでつかまってたまるかー!」


男はそういって、追いかけくるツタをナイフで切りながら逃げていく。


デスは自分のツタで捕まえられないことに驚きなんとか捕まえようとするが、男の姿が消えてそれ以上ツタでは追えなかった。仕方がなく植物の羽を生やして飛ぼうとするがそこである姿を見てやめた。


上空から稲妻が走り落ちていく。


ドゴォン!


デスの視界にはうつらないが落ちたらしい。そしてその稲妻はデスの方に向かって一直線に駆け出した。


「おい、デスわしをおいていくな。あと、こやつなんじゃ?」


ヒトミはデスがツタで追いかけていた。ひったくりの服の襟を持っていった。


「こいつがそこの女性の鞄をとったんだとよ。」


ヒトミは男から鞄をとると、女性に渡した。女性はペコペコしながら礼をいって去っていった。


「しかし、このイクコ亜人国で普通の人間か。この国は亜人しかおらんはずなのだが。」


そういいながらも、その辺にいる憲兵に男を渡した。



「なんか、最近こういう奴ら多いよな?」


デスはヒトミと町をぶらぶら歩きながらさっきのことをはなしていた。


「そうじゃのう。わしらが滅ぼして国が亡くなった奴らが悪さをするようになったという意見が多いのう。わしの会議でそういう話しとったような気がするわい。」


「まあ、住むとこない、金ないとなると悪事に手を染めるのもしょうがないのかな?」


「ま、人それぞれじゃろ。」


デスとヒトミは歩きながら話た。空にはたくさんの星が輝いている。


もうすっかり夜になっていた。


「そういえば、適当に歩いてるけどなんか目的あんのか?」


「わし、ご飯食べておらんのう。」


「そか、じゃあ先に帰ってるわ。」


「ちょっとまつのじゃ!」


デスはいつもドライじゃ。本当に。この場合付き合ってくれてもよくないか?普通一緒に食べてもいいじゃん。


本当にいつもドライですこし、傷つくのう。とほほ


「わしと一緒にどこか料理店で食べんかのう?」


「さっきたべた。」


ヒトミはちーんという擬音語が聞こえてきそうなそういう状態になった。かなしそうだった。デスはというとあっさり帰っていった。


ヒトミは渋々いきつけの肉料理店にむかったのだった。







朝、デスはいつものようにヒトミの体を押しのけて起き上がる。いつも抱きつかれるのだ。


魔法道具の洗面所にむかい、顔を洗い歯を磨いた。


朝食は玉座の間のキャンプ場で火を起こし(勿論火を魔法でつけれないのでマッチ棒で)、フライパンの上に買ってあった卵をわり焼いた。


今日はデスが朝食の当番なのだ。デスは二人分の目玉焼きをつくり、皿とコップを用意した。


ヒトミが起きてきた。


「おはよう、デス。」


「おはよう、ヒトミ。」


二人は朝食を食べていた。


のんびりした。いい朝だ。鳥の鳴き声が心地いい。二人とも会話はないがこの落ち着いた空間がとても良かった。二人共この時間が好きだったりする。


そんな時


「コホン、いいかな?二人共。」


ユーリアが表れた。


「いきなりだがB級犯罪組織ディアローズがこのイクコ亜人国に宣戦布告してきた。二人にはディアローズを退治してほしい。」


「いいけどディアローズはどこにいるんだ?」


「ディアローズはクウタョヌクという国がケツモチしている組織だ。多分そこにいると思う。」


「人数はどのくらいじゃのう?」


「したっぱ含め5万人の大組織だ。」


「へーそれは、結構暴れることができていいなー。クウタョヌクはどこにあるんだ?」


「ここから北の大陸ライアットの一番北にある国だ。ここは獰猛な魔物もたくさんいるので気をつけるんだ。」


「わかりやした。」



ヒトミとデスは朝食をおえるとライアットにむかった。



















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