エラーテル
アリスは会場に入っていった。会場の建物はドーム状になっていて中に入ると、たくさんの星が天井にみえていた。デスのいた世界でいう、プラネタリウムみたいにだ。
「はー、綺麗だなー。」
アリスは少し緊張している。そもそも人と余り話たことがないのでたくさん人がいるのが苦手なのだ。
アリスが会場で待っていると、声がした。
「これより!試験を開始する。知っての通りここは文武両道す全てに置いて最高の人材を育てるエラーテルである!これより、まず、このドームでする試験それは、自己紹介だ!前に立ち大きな声で発言するのだ。自己紹介の内容は各自好きに述べてよい。どれだけ自己アピールが出来るかそこにかかっておる。発表順は好きにしろ!やりたいやつからだ。自己アピール終わったあと、審査員の得点で合格か決まる。合格した者はドームのさらなる奥に、不合格は退場する。発表する場所はここ、私がたっているこの舞台だ。そしてその隣にすわっている3名が今回の審査員だ。彼らはエラーテルの師達だ。得点は1人10点の30点満点で合格ラインは30点満点だ。では始める。最初に発表するものはいるか?」
皆、誰も手をあげようとしない。中には無理だ、、、と頭を抱えている人もいる。
皆大きいのに情けないここは私がいく、そして手をあげようとした瞬間
「はい、私がいく、」
皆が彼女の方を向く、その姿に見覚えがある。それは周りもそうなのだろう。黄金の悪魔の娘、アリステラ・ゴールドだった。
「ほう、お前か。いいだろう。壇上にこい!」
アリスは壇上に登った。たくさんの人達が私をみている。中には怯えている人もいた。それはそうだろう。なぜなら私は人を殺しまくってるから。
「私の名前はアリステラ・ゴールドだ。皆よろしく。あと、気軽にアリスと呼んでもらってかまわない。」
アリスはとても緊張している。だからこそ最近ではなかったが、ヒトミ達と初めてあった時のように口調が男口調になっていた。
「私の自己アピールは国を滅ぼしたことだ。そして、プルト。」
そう、アリスが呼ぶと、アリスの妖精が姿を表した。
「私は妖精と契約している。」
そういい、髪をあげおでこの契約の印を皆に見せた。
「さらに、私はたくさんの魔法の使えるそれも強力なもの。それはSMSとかで私が暴れている動画をみてもらえればわかるだろう。まあ、持ってない人のために、私の魔法を見せてあげよう。」
すると、先程司会をしていた。こわもてのおじさんにむかって幻惑魔法をかけた。
「アリステラ様大好きです、結婚してください。」
周りは騒然としていた。
「じゃあ、元に戻すね。」
戻された、司会のおじさんはとてもご立腹でとても怒っていたがプルトが虹のビームを出そうとして、起こるのをやめていた。余談だがこの光景をみていた。今年の入学生にそのおじさんは舐められることになる。しかし、おじさんの授業はスパルタなのでなめていたやつも自然となめないようになった。
「私の自己紹介は以上だ。」
「ゴホン、えーでは、審査員に判定してもらいます。」
10点10点10点
「アリステラ・ゴールド合格!!」
「ありがとう」
アリスは奥に進んでいった。
ロネスは心配だった。ここにアリスがいるということはあの二人もいるのではないかと。リリエッタは大丈夫なのかと。
実際デス達は滅ぼそうとしたがアリスのために我慢している。特にデスが。
「次!」
司会のおじさんが呼んでいる。ロネスは手を上げた。復讐をする相手に負けるわけにはいかないのだ。
「ロネス・ガレオン。セメント大陸の国出身だ。そして私は血代能力をもっている。気力を上手くつかえる。」
そういい、ロネスは自分の剣を掲げ気力を放出し、剣に気力を集めた。凝縮されオレンジいや太陽のような輝きを放つようになっている。そして、元に戻した。
「以上だ。」
10点10点10点
「合格だ。」
ロネスは嬉しかった。はしゃぎたい気持ちを押さえつつ、奥に向かった。
奥を抜けると、そこは大きい広間にでた。
「こちらです。」
受付の人がいた。
「試験お疲れ様でした。これより、手続きに入りたいと思います。」
「え、試験ってあれだけなんですか?そうです。先生方が判断し、入れるかどうかをきめるだけのための試験です。」
アリスはすこし肩透かしをくらった気分だった。なにはともあれ合格したのだ。早くリリエッタに報告しなきゃ。
ロネスは自分の名前をいい。写真をとった。
「あなたの学生証です。なくさないように。学生証にあなたの学生番号とあなたの部屋の番号がかいてあります。」
17時に全体の説明があるということだ。その時保護者も同伴でもいいらしい。私はスムプでリリエッタに連絡した。
リリエッタと待ち合わせをした。お菓子屋さんにだ。
待っているとリリエッタがきた。
「よー、合格おめでとう!」
リリエッタが笑顔でいってきた。嬉しかった。そうだ、リリエッタに言わないと。
「ありがとう。あのね、アリスがいたんだ。ヒトミとかもきてるのかな。」
ヒトミはアリスの本当の母親の敵だ。
「ああ、あったよ。それにヒトミだけじゃない、デスもいる。あと、アリスはお前のこと覚えてるって。つーか、2回あったんだよなあいつらと。」
ロネスの目は業火にやかれた憎しみの眼を更にもやしていた。自分でも気がついている。親が殺されたあの日から自分の目はどこか変わったと。この目が怖いといわれセメントでは友達できなかったっけ。リリエッタはとても好きだといってくれるんだが。
「ここでは、捕まえられないし、殺せないもんね。あのね、後で保護者もきていい、全体説明会があるんだって。その時私怒りでどうにかなりそうだよ。どうしたらいい?」
「まあ、そうだな。まだ、ロネスには気持ちを押さえることはできないか。しかたがない、けどここにきたのは更に強くなるためだろ?強くなってあいつらを倒すんだろ?なら今は我慢して強くならなくちゃ。」
そうだ。私はここで強くなるためにきたんだ。リリエッタが進めてくれた。アリス達に追いつけるように強くなりたいという自分の願いのために。リリエッタはここの学生だった。なんでも89代騎士団団長 カロネス=シルバーという人物をとても尊敬しているらしく、カロネスもここの学校に通っていたからここに決めたといっていた。ちなみに私の実母もカロネスのことが好きだったみたいで私の名前もカロネスからとったらしい。
「そうだね、リリエッタ。私ここで強くなる。だから、強くなったら騎士団に入れてね。私の憧れはリリエッタ副団長だから。」
「ははは、嬉しいなーこのこの。」
リリエッタはロネスの頭をグシャグシャにしながら撫でていた。
「よし、なら全体説明会までどこかいくか!なんでもここでしか見れない幻の魔物を飼育している魔物園があるらしいぞ。」
「不死鳥いるかな?」
「どうだろね。」
リリエッタとロネスは魔物園で楽しんだ。
17時になった。ここは合格した時に出た広間だ。学生証を見せれば通して貰えた。受付をしていたお姉さんが前にでて来た。
「えーこれから、第202期生の説明会を行います。今回第202期生の人数は52人です。例年と同じくらいでしょうか。まあ、さておき説明を始めましょう。」
お姉さんは魔法で映像をだし説明しだした。デスはパワーポイントみたいだなと思った。
「まず、このエラーテルには学年はありません。そうないのです。卒業方法は6星になり、卒業試験を受けてもらい晴れて卒業することになります。ここでは、星制度の話をしたいと思います。星制度とは1から6まであり、卒業生は7になります。この星制度これはポイント制です。授業の点数、エラーテルが開く大会、イベントなどでの活躍でポイントがもらえます。20ポイントで2星。100ポイントで3星。300ポイントで4星。600ポイントで5星。1050ポイントで6星。2000ポイントで7星になれる挑戦権が与えられ、合格すれば晴れて7星となり卒業となります。次は退学に関して、お話をしましょう。毎年下位50名は退学とさせて頂きます。新入生は厳しい状況だということはわかっています。しかしあなた方の上の人達もそういう状況を乗り越えているのです。このエラーテルに残りたくは頑張るしかないのです。さらに、これは、1人のポイントではありません。このエラーテルでは基本二人一組です。部屋番号を皆さんに配りましたね?中に自分と同じ部屋番号の人がもう1人います。これはランダムで決めています。まあ、合格した人から適当にこちらが勝手に引いてくじで決めているだけですけどね。ともかく、二人のポイントの合計で決まります。即ち下位50名とは下位25組であります。後で配ります、エラーテル用のスマプにランキングという項目がありそれをみるとリアルタイムで自分のポイント順位がわかります。そして自分の学生番号が書いてあるアイコンを押すとこのエラーテルでの自分の事がリアルタイムでわかるようになります。自分のポイントなどがチェックできます。
では、これから授業の説明と参りましょう。先程学年はないと言いました。そうこのエラーテルでは、授業は自分達で選びます。後で授業の科目を載してある紙を配ります。自分たちの好きな授業を受けて下さい。ちなみに二人一組だからといって同じ授業にする必要はありません。それぞれ違う授業をうけてもいいのです。授業では、ポイントをとることができます。ただポイントをとることに必死になっても意味がありません。しっかりと学習し、自分に取り入れる、そういう人達に自然とポイントは集まります。更に、ポイントを集める方法があります。それらエラーテルが開く大会、イベントに参加し高得点をだすことです。これにより逆転も多いにあり得ます。最後にこのエラーテルでは最高で10年しかいることができません。10年以内に卒業できないといけませんよ。では質問ありますか?」
デスは手を上げた。
「はい、そちらの方。」
皆がデスを見る。皆表情が固まっている。本当に有名なんだなと改めてロネスは思った。隣にヒトミがいる。とても怒りが沸き上がってくる。どうしようもない怒りが。
「えっとー、その部屋って男女になることってあるんですか?」
「あります。」
オーマイガッ。うちのアリスがあぶない。変なキモオタロリコンみたいなやつが相手だったらどうすればいいんだ。
「なあ、アリス大丈夫か?」
「大丈夫だよ。なにかあったらプルトが守ってくれるはずだよ。」
本当に頼むぞプルト!
説明会が終わり、本当に別れての時がきた。
「じゃあ、俺達はいくよ。元気でな。」
「じゃあのう。アリス。」
やけにあっさりなのには理由がある。試験の時二人はもう別れの時のように熱く送り出してしまったため、本当の別れの時に言う言葉がなかったのだ。
アリスは広間を抜けると外にでた。芝生、石畳の道そして周りには色んな形をした建物。闘技場みたいな所もある。塔なんかもある。とにかく大きい建物が多い。迷わないか心配だ。
アリスは自分の部屋のある寮に向かった。想像したよりおんぼろな所だった。
相方だれかな?わくわくしながら部屋を開けた。
「誰かいますかー?」
部屋にはベットが2つ、そして机が2つだけだった。ベットに腰掛け、ふーといいながら寝転んだ。
ぎぃ、音がした。
「やあやあ、アリスちゃんじゃないか!初めまして私はギルネスの第一王子シューベルト・シュタイン。よろしく、わかいい悪魔さん。」
ロネスはおんぼろな寮にいった。部屋を開けた。
すると、ロネスは固まった。それもそのはず、筋肉ムキムキの頭ツルツルの髭ぼーぼーオヤジがいたからだ。
「やあ、お嬢ちゃんか、自己紹介きいていたぞ!我はカナヤワ出身のヤヘル・デビだ。よろしくだ。」
ロネスはとりあえず、出された手を握り握手した。