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最強勇者!異世界留学生リュート!  作者: なも
第1章
4/8

第4話 ナニワの天才ストライカー!最強勇者、初敗北!

関西弁おかしいとこあったらすみません!

前回、コンビニの売上対決で見事勝利を収めた最強勇者リュート!

そしてここは灼熱に包まれた川鷺(かわさぎ)市中区の(とどろき)スタジアム!


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!ファイヤーストライイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイクウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!」


リュートの足から放たれた炎を纏ったボールがゴールを狙い撃ち!

流石にやばいと思ったのかゴールキーパーは逃亡!何にも遮られずボールが相手のゴールにシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!ネットが炎上!!!


ピイイイイイイイイイイイイイイイイッ!


いい感じのタイミングで試合終了のホイッスルが鳴り響いた!


『高校サッカー全国大会準決勝!神奈山(かなやま)川鷺(かわさぎ)市代表奇術ヶ丘(きじゅつがおか)高校VS北海道(きたうみち)留別(るべつ)村代表択捉(えとろふ)高校の試合は16-0で奇術ヶ丘高校の圧勝!決勝へと駒を進めました!』


「やったぜええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!」


「やったyo!全国大会に進めたってだけでも奇跡だってのにyo!決勝進出って凄すぎるyo!これも全部リュートが来てくれたおかげだyo!」


「だろ?キャプテン!

それにしてもこの1ヶ月、いろんなことがあったな……!」



リュートがサッカー部に入ったのは1ヶ月前、コンビニの退職金を受け取った後だった!


「せっかく学生になったんだし部活でもやるかー

ど・れ・に・し・よ・う・か・な・ま・お・う・さ・ま・の・い・う・と・お・り

あっサッカー部だ」



そんな軽い動機でサッカー部の体験入部をやったリュートはそこでキャプテンに力を認められるのだった!



「ファイヤーストライク!」


リュートが炎を纏ったシュートを打ったら拍手喝采の嵐!


「おいおいマジかyo!一体どんな技を使ったんだyo!」


リュートのシュートをルッキングしてそう呟いたのはキャプテンの喜屋武(きゃん)(てん)!ポジションはミッドフィールダーだ!


「これが最強勇者の力だぜ!

でもお前ら超能力者なんだろ?こういうことお前らもできんだろ」

「高校サッカーは超能力禁止なんだyo。だから今回の練習も不正防止youに超高性能超能力超レーダーがついてるんだyo。だけどそれは反応しなかったyo。一体どうやったんだyo」

「これは超能力じゃなくて魔法。だから反応しなかったんだと思うぜ」

「魔法!!確かに超能力は禁止されても魔法は禁止されてないyo!だったらリュートの魔法を生かす形で大会に向けて練習しyou!」



そうしてスカウトされたリュートだったが、そこからの道のりは決して楽なものではなかった!


まずリュートはサッカー初心者……ドリブルすらもままならない!だからタイヤ特訓や滝行といった基本的な特訓から始めた!

剣術の特訓をしたことがあるリュートでも脚の特訓は慣れてなくて大変だった!


特訓以外にも大変なことはいろいろあった!先輩からのイビリ、スパイクの細工、八百長試合、ドーピング……etc


時にはめげそうな時もあった……だが、リュートはめげなかった!サッカーの世界でも最強勇者になるために!


回想終了!



『決勝の対戦相手は創立以来最強無敗の強豪校、難波総合(なんばそうごう)高校!

果たしてリュート選手の魔法のシュートで難波総合の強力なプレイを打ち破ることはできるのか!?

決勝戦は明後日。孔子園(こうしえん)球場で行われます!お楽しみに!』



「ふぅ~準決勝でこれなら決勝も楽勝だぜ!」

「決勝は舐めたら駄目だyo!ペロペロ〜」

「やめろよw気持ち悪いw」


試合を終えて家路に向かうサッカー部員達!


「駄目です」


突如声がして振り返ると、そこには見覚えのある姿が!


「アンジュ先生!?」


リュートを地球に連れてきた天使兼担任の先生アンジュ、1話以来の再登場!


「駄目ってどういうことだよ!」

「駄目駄目です。あなたのその戦い方は川鷺(かわさぎ)以外では通用しません」

「なんですかyo!先生me達のプレーにケチつける気ですかyo!」

「忠告しただけです。受け入れたくなければ気にしないでいいですよ」


そう言い残して去っていったアンジュ先生……!


「どういうことだよ……川鷺以外では通用しないって……」

「現にme達は全国の強敵達に勝ってきたyo!確かに準決勝までは川鷺市中区の(とどろき)スタジアムでの試合だったけどyo!me達は地元パワーだけで勝ってきたわけじゃないyo!」

「そうだな……勝ってアンジュにそれを証明してやるぜ」



翌日、決勝戦に向けて練習をした……!だけどアンジュ先生の忠告のせいか思うように身が入らず……なんかもういいやってなって……

そして……ついに試合の日がやって来た!



「ついに決勝当日……」

「アンジュ先生の言う事なんか気にすることないyo!いつも通りのプレーをすればいいんだyo!」

「そうだな。キャプテン」

『まもなくのぞみ444号博高(はたか)行きが参ります』


孔子園(こうしえん)兵古(ひょうこ)県にあるので、新幹線で行くことになる!

ちなみにこの作品の中では新幹線は新汚浜(しんよごはま)に止まらず、川鷺(かわさぎ)市中区の武蔵大杉(むさしおおすぎ)駅に止まることになっているぞ!


「さあ……行くぜ孔子園!」


奇術ヶ丘高校サッカー部、乗車!



初めての新幹線!ガンガンズダンダンと走る新幹線!

初めての川鷺脱出!初めての行き先が関西!パリからロンドンぐらいの距離があるぞ!おちんこでた気分も上々!


「いい眺めだなーーーーーーーーーああああーーーーーーー??????????」


音速で走る新幹線は川鷺市を出て汚浜(よごはま)市に突入!

だがしかし、リュートはそこで変な感覚に襲われた!


「あれ?なんか変な感じだぜ……なんか急に変になってきた……」

「孔子園を前に野球肘にでもなったのかyo」

「うーんなんていうか、体の表面に満ち満ちていた力が消えてくみたいな……とにかく変な感覚なんだ

でもどっかでこの感じ感じたことあるような……?」

「きっと電車酔いだyo。酔い止めあげるから元気だせyo」

「ありがとう」



キャプテンから貰った酔い止めを飲んだが、それでもその感覚は治らず、違和感を抱えながらも2時間半が経った!

新幹線を降りて在来線を乗り継ぎ、ついに孔子園に到着!


「結局体調は戻らなかった……けどここまで来たらやるしかねぇぜ!」

「体調不良でワイらに挑む……?最強無敗の難波総合(なんばそうごう)も舐められたもんやな!」

「誰だ!」


声を聞いて振り返ると、小麦色の肌に逆だった赤髪が特徴の人間がいた!新キャラだ!


「ワイは千菊蹴徒(せんぎくしゅうと)多阪市(おおさかし)西成区(せいせいく)出身。難波総合(なんばそうごう)高校1年のエースストライカーや!東京の無名校か知らへんが、最強無敗の難波総合の前には手も出されへんで!」

「最強……?いや最強はこの俺だぜ!

俺は最強勇者荒無双竜人(あぶそうりゅーと)!異世界から奇術ヶ丘高校にやって来た留学生だ!」

「異世界人……ワイの相手には丁度ええな!ほな、奇術ヶ丘の負け顔楽しみにしとるで!」


煽るだけ煽って去っていった千菊!


「なんだったんだアイツ……

でもあの煽りっぷりはきっと負けフラグだ。この勝負、勝ったも同然だぜ」



だが、タイトルにある通りこの予想は覆されることとなった……!

それも予想外の自体で!!


『間もなく奇術ヶ丘(きじゅつがおか)高校VS難波総合高校の試合が始まります。両選手はポジションについてください』


「決勝だからといって焦らないで、リラックスしてプレイするんだyo!」

「ああ!勝ちフラグは俺らにあるからな!」

「油断しとると痛い目見るでぇ」


ぴいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!


試合開始のホイッスルが鳴った!

先攻は奇術ヶ丘!キャプテンが巧みなドリブルで相手選手をどんどん抜いていく!

リュートはシュート以外はそこまで得意ではないため、キャプテンがゴール前までボールを運ぶぞ!


「Yo!リュート!」


ゴール前!キャプテンがリュートにパスを出した!

リュートはそのパスを受け取りシュート体勢へ!


「いくぜえええええええ!」


リュートが思念の力を込めると炎が……


炎が……


炎が……


炎が出ない!!!!!!!


「どうしたんだyo!リュート!」

「分かんねぇ!魔法のシュートが撃てねぇ!」

「とりあえず普通のシュートだけでもyo!」

「しゃぁねぇ!」


パァン


リュートはとりあえず普通のシュートを打った!

だがあっさりキーパーにキャッチされてしまう!


「自分、大したことないやん」


いつの間にかリュートの近くにいた千菊(せんぎく)はそう言い残し、フィールドを上がっていく!

キーパーがキャッチしたボールは難波総合のDF、MFとパスが繋がっていき、ついに千菊にボールが渡った!


「これが本物の最強シュートや!

くらえ!千ギックシュート!」


千ギックシュートは1秒間に1000回のキックをボールに打ち込む、千菊蹴徒(せんぎくしゅうと)の必殺技!

普通のシュートは1回蹴った威力なのに対し、こちらは1000回なので1000倍の威力!段違いの強さ!

キーパーはそのシュートを受け止めようとしたが、あまりの威力に吹き飛ばされてしまった!奇術ヶ丘、大会初の失点!


「リュートは打てなかったのにhe、魔法のシュートを打ってるyo!」

「あれは魔法じゃないぜ。マナの反応を感じないからな。俺とは違って純粋な身体能力だけで打ってるぜ……


…………そうか!マナだ!このフィールドにはマナがないんだ!」

「どういうことだyo!」

「魔法ってのはマナを使って発動するんだ……マナってのはそこらへんに満ちてて、俺はそれを当たり前に感じてた。

異世界に来てからもそうだった。マナがあるのが当たり前に思ってた。

だから新幹線で川鷺市を出た時に変な感じがしたんだ!あれはマナを感じないという感覚なんだ!そういえば川鷺市長戦でも同じ状況だったぜ!」

「じゃあアンジュ先生が川鷺以外で通用しないと言ってたのはyo……!」

「川鷺以外にはマナがない……いや!マナのある川鷺が異常なんだ!」


それからの試合は一方的なものだった……!奇術ヶ丘は元々予選1回戦で敗退する程度の実力……リュートとキャプテンに頼ってここまで来れたがリュートが魔法を使えないと途端にザコになる!しかも相手は創立以来無敗の強豪校!無理ゲー!


『高校サッカー全国大会決勝戦!彗星のごとく現れた奇跡の躍進校奇術ヶ丘高校も、創立以来無敗の難波総合の前には手も出ず、16-0で難波総合高校の圧勝でした!』


「ワイらこそが最強!難波ー1(ナンバーワン)や!」


難波ー1(ナンバーワン)!」「難波ー1(ナンバーワン)!」「難波ー1(ナンバーワン)!」「難波ー1(ナンバーワン)!」「難波ー1(ナンバーワン)!」


観客の怒涛の難波ー1(ナンバーワン)コールに、募る悔しさ……!


「魔法が使えねぇだけで……こんな無残に負けるとか……」

「準優勝ってだけでもすごいyo!来年頑張ればいいyo!」

「そうじゃねぇんだよ!これで証明されちまっただけじゃねぇか……俺は最強勇者なんかじゃねぇって。魔法が使えなきゃ何もできねぇ雑魚ってことがよ」

「リュート……」


マナのない川鷺市外で、敗北の味を知ったリュート……!最強勇者にとっての敗北は、苦渋を舐めるほど苦く苦しいものであった……!果たしてリュートはこの苦しみをどうやって乗り越えるのか……!

次回「音楽のまちかわさぎ!独立宣言!」に乞うご期待!

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