第1話 最強勇者の学園生活!異世界アンチの園子登場!
笑って楽しめる小説を目指してます!
ここは中世ファンタジー風の世界、ファンタジア!
とある町の中心部で今、大爆発が起きていた!
ドカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!ガラガラゴロゴロガラゴロドッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
無惨に粉砕されるヨーロッパ風の町!爆風に飛ばされる人間たち!クソでかい悲鳴!
「俺に勝てる自身があるって言うからどんな強い奴かと思ったら、ただの一般ピーポー集団だったな
ったく、無関係な住民まで巻き込んじまったぜ」
爆発の中心部で一人佇むドヤ顔の少年、そう彼こそが最強勇者リュート!青髪で勇者っぽい服装の少年!9月31日生まれで御年なんと16歳!本作の主人公だ!
「あーもーこの世界クソつまんねぇよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!雑魚ぶっ倒しても全然楽しくねーよ」
そう、勇者リュートは最強だった!このファンタジアに誰1人敵う者などいなかった!
村を0.000000001秒で人っ子一人いない廃村にするでけー魔法!めちゃすごい剣術!彼こそベストオブ魔法剣士に相応しい!
「最強勇者リュート……」
さっき人っ子一人いない廃村といったが、実は1人生き残ってたのだった!不思議な雰囲気の女性が瓦礫の影からリュートを見つめてるぞ!ヒロインかな?
「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーハッ!」
リュートはその気配に気づいて振り返った!
そこにいたのはなんと天使!比喩じゃなくてガチの天使!頭にわっかがあってOLみたいに髪を一つにまとめた天使!羽もある!でも見た目28ぐらいだからあまり天使感ないけどそこはスルーでいこう!
「俺の魔法を受けて生き残るとはなかなかやるじゃねぇかお前!この世界もまだまだ捨てたもんじゃねぇな」
「でも今からあなたこの世界捨てますよ」
「は?」
「私はアンジュ。上級天使よ。突然だけどあなた、異世界行きませんか?」
異世界、それはなろう読者の夢!希望!愛!ロマン!
だがそれは地球だけではなく中世ファンタジーの世界でも同様だった!
「行けるなら行きたいけど異世界ってトラックに衝突して死なねぇと行けないんだろ?俺はトラックごときで死ねるほどヤワじゃないぜ」
「それがワープ魔法でアッサリ行けちゃったんです。ワープ先の座標を10進数にしたらアッサリ行けちゃったんです。重要機密なので一般の人には内緒にしてくださいね。
それでまあいろいろと異世界の人とお話しまして、お互いの世界の最強の人を交換しようってことになりまして、というわけで最強勇者と呼ばれるあなたにお声かけしたのですが」
そう、今の時代ファンタジアで最強と言えば最強勇者リュート!昔は魔王とかいたんだけどもう10年ぐらい姿を見せてないから忘れ去られているぞ!一部では引きこもりという噂もあるようだ!
「最強……か、そう言われちゃ断れねぇぜ!行くぜ異世界!待ってろ異世界!異世界でも俺の強さを証明してやるぜ!」
「じゃあ今から転送しますね」
「おう!」
現在リュートは旅人の身!だから身支度など必要ない!356日24時間常に準備万端だ!
アンジュが手を上げると、リュートとアンジュの足元と頭上に白い魔法陣が出てきた!リュートとアンジュの体が虹色に光る!
シュワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!
異世界転移完了!
着いた場所は学校の面談室みたいなところだ!いつの間にかリュートとアンジュがコーデチェンジ!
征服コーデのリュートと社会人コーデのアンジュ!アンジュに至っては天使のトレードマークである羽とわっかも消えてるぞ!
「ここが異世界か……?」
「そうです。あなたには今日からこの奇術ヶ丘高校に通ってもらいます
奇術ヶ丘高校は異世界地球の日本の神奈山県の川鷺市の中部にあり、首都圏で最大手の超能力者学校です」
「超能力者って何だ……?」
リュートが疑問を抱くのも当然!中世ファンタジーにある特殊な力は魔法のみ!中世ファンタジーに超能力のような非現実的なものは存在しないのだ!
「この世界には魔法がなく、人間以外の高度知的生命体は存在しません。ですがたまに人間が超能力に目覚めることがあります。超能力は1人に1つしか使えない無属性魔法のようなものですね。ファンタジアで無属性魔法を使えるのは天使と悪魔だけですが、この世界は人間しかいないので人間が使えるんですよ。その人間たちを集めた学校が超能力者学校です」
「なるほどなぁ~!そういやこっちの世界って文字とか言葉とか通じんのか?」
「日本語圏ですから通じますよ。ファンタジアの日本語は元々地球から来た異世界転生者が広めたものなんですよね」
なんというご都合主義!
「日本語にそんな秘密があったなんて知らなかったぜ!」
「ファンタジア文化の大部分は異世界転生者が作りましたからね。漫画とか鉄道とかウォシュレットとか、全部地球から伝えられたものなんですよ。他にも……」
アンジュがそんな感じで地球のことを話していると……!
『キーンコーンカーンコーン』
始業のチャイムが鳴り響く!
「さあ、行くわよ。勇者リュート、ここでは私は学校の先生だから、ちゃんと先生と呼んでくださいね」
「おう!よろしく頼むぜ先生!」
-1年2組の教室-
ワイワイガヤガヤワイガヤヤ……ガラガララ!
始業前のガヤガヤした教室に、担任のアンジュが入室!
「おはようございます。今日からこのクラスに留学生がやってきます。入ってきて」
バァン!
リュートは勢いよくドアを開けてダッシュで教室に入る!そしてなんと宙返りをして教卓の上に着地!
「俺はリュート!異世界から来た!元の世界じゃ最強勇者って呼ばれてた魔法剣士だ!こっちの世界でもてっぺんとってやるぜ!自身のある奴はいつでもかかってこい!」
ざわ……ざわ……教室内にどよめきが!そりゃあ誰だってこんな自己紹介を聞いたら驚くだろう!
「異世界だってよ……」「3年遅れの中二病か?」「クスクス……w」「ソース出せよソース」
「粛清に。まもなく授業が始まります。準備してください」
そんなかんじで始まった初めての地球での学園生活!
異世界人が地球の授業についていけるのかと疑問に思った読者も多いだろう!実はファンタジアの教育レベルは異世界転生者のおかげで地球と同レベルにまで発達していたのだった!
見た目は剣と魔法の中世ファンタジー!文明レベルは現代!それが異世界ファンタジアである!
そして昼休みになった!
転校生の宿命、質問の嵐が最強勇者リュートを襲う!
「異世界人ってマジ?」「魔法とか使えんの?」「君イケメンだね(笑)何歳?どこ住み?てかLIиEやってる?」
「いっぺんに質問されても答えらんねぇよ」
初めての経験にリュート、戸惑う!
だがそんな光景を心底嫌そうに見ている金髪縦ロールの美少女がいた!
(なにが異世界ですの……下らないですわ)
「本当はどっから来たの?アメリカ?それともグレートブリテン及び北アイルランド連合王国?」「アナタニホンゴワカリマスカ?」「日本来たってことはアニオタ?」
「だから俺は……」
(ああんもう!うるさいですの!)
バァン!金髪縦ロールは堪忍袋の緒が切れた!
「異世界異世界うるさいですの!妄想癖がすぎますわ!テンプレなろう小説みたいに異世界異世界連呼しないでくださいます?」
金髪縦ロールはリュートに指を指して怒鳴る!彼女のその行動にクラス中が驚き、辺りは静まり返った!
「は?そう言われても俺実際異世界から来たんだからしょうがねぇよ」
「嘘に決まってますわ!私は異世界ネタが大嫌いなんですの!
放課後、私とバトルをしてくださいます?この学園に来たということはあなたも超能力者のはず。正々堂々とバトルで決着をつけましょう!」
そう言い残して教室から出て行った金髪縦ロール!
「一体なんだったんだ?アイツ」
そんなリュートの言葉にモブが回答!
「その子は伊勢園子。父は川鷺市の市長で母はこの学園の理事長というスーパーエリートお嬢様さ。
その子、普段は温厚なのに異世界モノの話になると急にキレるんだよな。噂では異世界に親を殺されたとかなんとか」
「異世界アンチの園子、か…」
数時間経って時は放課後!園子との決闘の時間がやってきた!
血統場所は体育館!この体育館にはリセットシステムという特殊なシステムが構築されていて、どんな傷をおっても死なない限りは元通りになるという超スゴイシステムなのだ!壊れた建物とかも元に戻る!
理事長の娘と謎の転校生の血糖なだけあって観客席は超満員!
果たしてどのようなバトルが繰り広げられるのだろうか!
「私が勝ったらその異世界かぶれの言動をやめてもらいますわ。あなたが勝ったら好きになさい」
「約束を決めるまでもねぇ!勝つのは俺に決まってっからな!」
「はりきってますのね。まあそれも勝負が始まるまででしょうけど。勝負は10カウント制。10カウント動けなくなるかギブアップをしたら負けですの。じゃあ始めますわ!」
園子が手を上げて観客に会津をする!すると観客によって結党開始のコールが始まった!
「「「「「「「「「スリー!ツー!ワン!レディー……ファイッ!」」」」」」」」」
「このような輩、さっさと倒して終わらせますわ!これを食らいなさい!」
試合開始早々園子はポケットから手のひらサイズの何かを取り出した!
「あれは一体……!」
「修学旅行で買った剣とドラゴンのストラップですわ!」
園子の言葉通り、園子の手には金色に輝く剣とドラゴンのストラップが握られていた!
リュート、意味が分からず茫然!
「そんなおもちゃで何すんだよ!」
「こうするんですの!」
園子はその小さな剣とドラゴンのストラップを構え、リュートに斬りかかる!
だがそんなストラップでは圧倒的に射程が足りてない!そもそも射程が足りていたとしても人を切れるストラップがあるとしたら回収モノだ!
「能力発動!」
園子がそう唱えると剣が一瞬だけ光を放った!その光にリュートが目を眩ませた瞬間……!
「必殺!ストラップスクラップ!」
園子の必殺技が炸裂!20センチほどの大きさだったストラップが一瞬で20メートルほどの大きさになってリュートがストラップの下敷きに!このままではリュートがスクラップのようになってしまう!
「これが私の能力、丸々盛々ですの!あらゆるものを大きくすることができて使い方次第は最強クラスの能力ですわ!」
「へへっ……これが超能力ってやつか……面白くなってきたぜ!」
「この状況で笑えるですって……あなたは一体どんな能力を持っているんですの!?」
「生憎俺には超能力はねぇ……だが俺は最強勇者リュート!最強の魔法剣士だ!
星の重力よ、最強勇者の意のままに……エクストリームグラビテイション!」
ヒュゥゥゥゥン!
リュートが魔法を発動!するとリュートは上にのしかかっていた巨大化したストラップから軽々と抜けることができた!
「エクストリームグラビテイションは重力を自在に操ることが地属性魔法だ!こんな風にな!」
「くっ……!なんですの!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
園子の周りの重力が大幅強化され、園子はしゃがみこんでしまう!
「俺が得意なのは魔法だけじゃないぜ!」
リュートは剣とドラゴンのストラップの持ち手部分で再度エクストリームグラビテイションを使用!リュートは20メートルの剣を軽々しく構え……!
「これで終わりだぜえええええええええええええええええええええええええ!!!!」
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
大剣を振るったリュート!剣を振るった衝撃で川鷺市は壊滅!辺り一帯に砂埃が巻き上がる!
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
園子はなす術もなくふっとぶ!園子が地に落ちるとカウント開始!
「10!98!7!……」
「もういいですの。ギブアップですわ……」
園子は声を出すのがやっとといったかんじで、観客のカウントを遮りギブアップ宣言!
「異世界でも俺は最強勇者だ!俺TUEEEEEEEEEEEEEE!」
決闘終了!リュートの勝利だ!
リセットシステムによって崩壊した川鷺市が一瞬で復興!
「約束は守りますの……あなたの好きにしていいですわ」
「好きにしていいって言われてもお前が売った喧嘩だろ……
とりあえず伊勢園子、お前が異世界を嫌う理由を教えてくれねぇか?」
「分かりましたわ……
私の両親はなろう系異世界チーレムの信者ですの。私が生まれる前からですわ。
たとえば子供の読みものって普通は絵本や児童書でしょう?
ですが私の両親はそういった本を一切買い与えてくれませんでしたの。
私が読んでいいのは異世界系のラノベのみ……
挙句の果てにはお母様が自分は異世界人だとか、お父様は昔異世界転移したことがあってそこでお母様に出会ったとか言い出しますの!
しかも家だけではなく学校にも異世界人を名乗る奴があらわれるなんて……もううんざりですわ!」
異世界はライトノベルにおける定番……定番ではあるが苦手な人も大勢いるジャンル!
しかも親がそれを押し付けるとはなんたる毒親!これでは異世界を嫌うのも無理はない!
「伊勢園子にそんな過去があったなんて思いもしなかったぜ……
まあなんつーか、嫌な思いさせたみたいだから謝っとくぜ。
だけど俺は異世界人である以前に最強勇者だ!異世界が嫌いなら最強勇者として俺のこと見てくれないか?俺もお前の前じゃあんま異世界の話しないようにするし」
「最強勇者リュート……私は異世界は嫌いですけどチーレムは嫌いじゃないですの。
よろしくお願いしますわ。リュート」
園子がリュートに手を差し出す!
「おう!これからよろしくな!伊勢園子!」
激戦の後の握手を交わす2人!会場から拍手喝采が沸き起こる!
「あとそのフルネームで呼ぶのやめてほしいですの。園子でいいですわ」
「どっちで呼べばいいのか分かんなくてフルネームで呼んでたんだ。じゃあよろしくな園子!」
異世界に来て初めての戦いはこんなかんじで大団円を迎えた!
だがまだ異世界に来て6時間……これから一体どんな生活が待ち受けているのだろうか!?
次回、「おもちゃで世界征服!川鷺市長の悪政!」に乞うご期待!