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しっぽ
ばあちゃんの家にいたとき、私が初めてガリガリ君と会ったときから、しっぽは常に自分の身体にピッタリくっつけていた。寝ているときも、お座りしているときも、立っているときだけ身体から離れているそのしっぽが、びろーんと伸びていた。
寝そべる私に尻を向け、尻から伸びたしっぽ……
根元から優しく摘んでするんと撫でてもピクリともしない。しないから調子に乗って繰り返し繰り返し…で、流石にしつこかったのか、しっぽ定位置へ戻ってしまった。
まあ、申し訳ないのでお尻を撫でてたら、しっぽが手の動きと連動する。
……嫌ってことかな? と、犬とは違うと頭に入れておいたしっぽの気持ちを思い出し、撫でるのをやめる。
…ガリガリ君、振り向く。それまでの体勢を崩して、また私を見る。
…撫でる。
しっぽ動く。
やめる。
見つめられる。
…撫でる。
しっぽ動く。
やめる。
見つめられる。
……。
猫って、面白いね。