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漢
ガリガリ君は、漢であったようだ。
ふかふか座布団の入った私お手製のベッドは、座布団を抜いたらご機嫌に使ってくれた。たいして柔らかくもない、いいや平べったくなったラグの上で、薄い腹に横になり、上腕二頭筋に顎を乗せて寛いでいる。
ああ…そういえば、毛布(お昼寝用)の上を歩くのも嫌がっていたな…
ああ…そういえば、ぷよぷよの私のお腹の上を歩くのも嫌そうであった。だから、胸の上で私に尻を向けて寝ていたのか……
魅惑の肉球は男味を出してきたと思う。サーモンピンクの可愛らしい色をいつの間にか脱ぎ捨て、「あれ?赤味が増した?」と思わせる引き締まった色合いになって来た。
前脚はほんのり太くなったようだし、足も大きくなって来たような…気がしないでもない。着地のへったぴさは相変わらずで、やっぱりキャットタワーの最上部にはジャンプ出来ず、階段は降りれなくて抱っこだ。
しかし、それでも彼は、漢であった――
が、またそれは、去勢の日も着実に近付いているということである。




