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主人公の年齢を13から16に変更しました。

 ゴーグルのおかげで霧に惑わされる事も無く湿地エリアを探索することができる。湿地エリアは霧がなければ地面がぬかるんでいる以外は快適だった。

 湿地エリアに出てくるモンスターは霧の中でも僕達の場所が分るみたいだ。多分だけど目以外の器官が発達しているんだと思う。

 そう考えるとガレッドさんにもらったゴーグルがなかったら今頃どうなっていたかと背筋が寒くなる。


 少し歩くと森が見えてきた。

 草木を掻き分けて進んでいくと大きな湖が見えてくる。早速ウーパールーパーを探してみるけど、そんなモンスターはどこにも見当たらない。


 「どこにもいないにゃー」


 「そうだね。まぁ、日も暮れてきたし今日はここでキャンプにしようか。」


 「ガウッ!」


 「じゃあ落ち葉を拾ってくるにゃあ」


 「待って、私も行くの」


 湖には魚の影が見える。考えたくはないけれど、あれもモンスターなんだろうな。モンスターは倒すとお金を落とすんだけど、偶にアイテムを落とす事もあった。

 大体のモンスターが落とすアイテムは毛皮だったり牙だったりするんだけど、中には食べられる食材を落とすモンスターがいる。

 僕が倒したモンスターの中だとニワトリがそうだった。

 ニワトリは倒すと2回に1回の確率で鶏肉を落す。何故か加工された状態で出てきて、出てくる部位は毎回違っていたっけ。

 毎回コロのご飯になっていたから多分食べられなくはないと思う。


 僕は現実世界にいる動物に似たモンスターは倒せばアイテムとしてその動物の肉を落とすんじゃないかと考えている。そういうモンスターはニワトリしか見てないから何とも言えないけどね。

 だから、魚のモンスターを倒せば切り身とかが手に入るかもしれない。


 「どうにかして捕まえられないかな」


 「ご主人、魚を食べたいのかにゃ?」


 「正直食べたいかな。保存食より美味しいだろうし」


 いつの間にか戻って来ていたタマは納得したように頷くと、1本の長い木の枝を拾って、それに青のナイフを縛り付ける。


 「ちょっとタマ、何やってるの?」


 「わたしも魚食べたいからちょっと採って来るにゃあ」


 タマはそう言うと僕が止めるのも聞かずに湖に潜ってしまった。

 ベラは我関せずと火を起こし始める。コロも心配をしていないのか欠伸をしているだけだ。

 不安なのは僕だけなんだろうか? 


 「ご主人は心配性なの。タマなら大丈夫なのよ」


 「そうかな。でもここの魚はモンスターなんだろう?」


 「そうだけど、タマならあんな小さな魚には負けないの。水竜種がいるなら別だけど、この大きさの湖は竜種が住むには狭すぎるし、安心するの」


 ベラはそう言ってくれるけど、それでも心配だ。

 湖の方を見ながらウロウロしていたらタマが勢いよく水面に上がってきた。


 「とれたにゃあ!」


 青のナイフの先にはサンマを倍くらいの大きさにして凶暴な牙を生やした感じの 魚が2匹纏めて貫かれていた。まだ生きているみたいで、ビチビチと暴れている。


 「トドメ刺してアイテム化よろしくにゃあ」


 そう言ってタマは魚をこちらに放り投げてまた潜ってしまった。

 ピチピチと跳ねている魚を倒したら鮭の切り身みたいのと400円が残る。

 今更だけど倒した後に出てくるアイテムが謎だ。なんで切り身の状態で出るんだろう。


 考えても分からないのは分っているので美味しくいただくことにする。

 僕は料理なんてやった事がないのでベラにお願いした。


 「まずは塩コショウで味付けるの。ご主人は味付けが終わったやつをこの薬草に包んで」


 ベラが言うにはこの時のコツは薬草に水を染み込ませる事なんだそうだ。そうする事で焚火の近くにおいても薬草が燃えずに残り、魚の蒸し焼きが出来るらしい。

 薬草は森に生えていたやつだからタダだ。これが本当に薬草かも分らないけど、ベラが薬草というなら薬草なんだろう。

 包み終えたやつを焚火の傍ギリギリに置いたら後は待つだけだ。

 思ったより簡単だった。これなら僕にも出来そうだな。


 「またまた採ったにゃー!」


 追加の魚が来たみたいだ。

 今度は僕も最初の味付けからやってみる事にした。

 やってみると意外と難しいのが分る。

 食事が出来上がる頃には日も暮れてしまっていた。

 最近はずっと戦闘や訓練ばっかりだったから、こんな日も偶には良いかもしれない。

 リザードマン達には悪いけど、底なし沼の方は明日行くことにしよう。



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