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懊悩の淵  作者: 粘土
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現実であろうとなかろうと、

 一週間程前から下血している。何をう工夫しようとも治らない。中身なので塗る薬も無し。いや、其れ以前に病院へ掛かる金も無い。人と云う生き物は、自らに創り上げた社会と云う世界のルールに適合しなければ生きては行かれない。特に“不良品”と呼ばれる“金型”は。

 眠れない日々は、人類にとって誇らしい事だろうか。きっと違う。“不眠症”と云う診断を下された人間の何処に正しさが有ろうか。人は一睡もしなくとも生きて行けると云う前例が有るが、皆が皆そうではないのだ。

 そんな日が続くと、こう思う。「あぁ、喧嘩がしてぇ」と。元々言葉や、文字で満足出来る性質たちではない。イキがった餓鬼共をぶちのめす事にこそ長けている。然し、ガキの頃から、人と決闘しては不可ないと教わっていたので、正直の好きな僕は其れを信じ、其の教えを守って来た。ややともすると、夜を生き甲斐にする輩に成ろうとした僕は、其の教えに因って縛られて来た。きっと、君達もそうだろう? 只、状況と云うものも有るのだ。守る可き人を守ろうとする力は、嘘偽り無く本物の力だ。本当の正義だ。

 其の所為で、ガキの頃はよく“半ツッパ”に絡まれていた。よく殴られた。けれども、一度として、痛いなどと思った事は無かった。只、武者震いを抑え、友好的な態度を示す事で其の場を遣り切った。『力無き者は結束を好む』。正に其れだ。僕は一人で何十人でも相手にする気持ちが有るが、そうでない連中は群れて行動するのだ。其れは畢竟、勝ち負けにしか目を向けていないのだと云える。たとい、負けようが、其れが何だと云うのだ。全力を出し切れたなら、其れこそ本懐を遂げるのと同義であろう。そうとも。対峙した相手、目標にした相手を打ちのめす事のみを考える可きなのだ。詰まり、体の不調など気にせず、社会の評価を気にせず、本来の、自身の夢見る先へ走る可きなのだ。自由に孤独は付き物なので、其れは致し方無いと心得る方が得策である。とは云っても、哀しいものは哀しいし、淋しいものは淋しい。けれども、“さもしい”と云われるよりはマシだろう? そう、思わないか?

 先ず、間違い無いだろう。少なくとも、僕と同じ様な境遇に居る人達はそう思うだろう。不具合を生じた人と云う生き物は、最早同じ処に居られないのである。到底理解し難い其の理屈が通るのは、正しく、政治家の所為だ。簡単に云うと、一千万以上の金を遣う仕事ではないのだ。其れが何を理由にだか知らぬが、何千万と貰っていて、然も、余った金を返さない。彼等は芸術家に相違無い。価値が有るのだか無いのだか知らぬ処に金を遣い、其の為に其れ以上の金を貰っている。万々歳だ。諸手を掲げて○○先生万歳である。腐っているとは云わぬが、間違っても正しくは無い。……之以上は蛇足かしらん。

 今現在在学中の学生諸君に告ぐ。今の政府は虚構である。直ぐさまレジストを強行し給え。神とは災厄に対する人の畏怖を具現化しようと目論むものである。聖オナンが好い例だろう。不確かを確かにし、其の為に子を作らなかった。其れこそ美しい所業である。彼はあくまでも、最期まで真を重んじたのであるのだから。実物は金を伴う。其れは悪鬼の如きなり。命が誕生しようとしまいと、其の行為を全うせよとの神の考えは、今の猿共の云う処だ。ならば、何故、装着した状態で“行為”をさせる? 矛盾しているだろう。詰まり、ヤリまくれと云うのが、聖典の教義であるのだ。ははは、馬鹿馬鹿しい。生と云うものをナメるな。営みと云う美しさを侮るな。人の創った偶像である神に、僕は盾突こう。


僕は構いません。

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