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プロローグ
街の喧騒に潜み、
彼らは存在していた。
人の枠を超え、
自身の諢名を刃に変える者達。
いつしか彼らは『Name:Code』と呼ばれるようになった。
「キミは、誰・・・?」
星の夜。
辺りを静寂が包み込んでいる。
彼女との出会いは、僕にとって唐突で 幻想的で 刹那的だった。
けれど、それは本当に一瞬のこと。
鋭い光が、音が、体を貫いて、
胸に空いた穴から温かい何かが滴り落ちる。
「キミは、誰・・・?」
喉の奥から何かが音を立てた。
もう一度声を出そうとするが、それは叶わない。
あぁ、どうして僕はいつもいつも・・・。
途端に体の感覚は遠退いて、僕は膝から崩れ落ちていった。