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夏灯りの夜  作者: 気楽用
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あやつり人形

県警は徹底した聞き込みで、31日から行方不明人物をピックアップし、その全ての人物のDNAを速やかに入手していた。そこからとある3人と遺された足などから得たDNAが非常に近いものであることを確認したところであった。

そんな折、僕の元に田中さんから続報が届いた。。

<柴田くん、大変なことになったかも。

 ウチの学年で返信が来ない子が3人いて、その家に警察が引っ切り無しに出入りしているって。

 それともうすぐ連絡があると思うけど、明日は学校で臨時集会があるみたいよ……>


「そして昨日、県警察から当学校に連絡が入りました。

 まことに残念ながら、DNA鑑定の結果から被害に遭ったのは、

 ……3年C組の高橋君、同じくC組の山本君、そしてE組の鈴木君とみられるそうです」

ざわざわ!!!! ざわざわ!!!!!!! ざわざわ!!!!!!!! 

(そんな……、本当に……!?)

校長が話し終えると、体育館内は騒然とした空気になった。

泣き崩れる者、ショックで気を失う者、ちゃんと説明しろ!と教師に突っかかる者。

僕も気味の悪い鳥肌が収まらなかったが、収拾のつかなくなったその場で

【無】

そう、本当にその一文字がふさわしいほどの無表情で彼はただ立っていた。

(あれは……佐藤君?)

佐藤君は口を真一文字に結んで、ジッと虚空の一点を見つめていた。

彼があのとき何を見ていたのか、今はもう知ることはできないが、何か人の力を超えたものが存在するような空気を僕は感じたのだった-


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