~プロローグ~
久々に戻ってきた街に、故郷という言葉は似つかわしくなかった
前はマンションより高いビルすら存在しなかったが、今ではそのマンションより低い建物を探すことすら困難を極めている
何より違うのは目の前の建物
平均全長が高い建物の中でもひと際異彩を放つ建物、俺の転入先だった
話は3年前にさかのぼる。原因は一つのゲームだった
CONNECTと呼ばれるRPGが発売された
このゲーム、発売前からの情報で、これまでにない自由感、まるでバーチャル世界で暮らしているような感覚・・・など宣伝文句で、発売前人気がすこぶる高かった
RPGオタクを自負する俺は迷わず発売日に買う事を決意
しかもこのゲーム、この街で先行販売するというからには学校を休み一日前から店の前に並び、やっとの思いで手に入れたゲームを起動し名前を入力しようとした
これが俺のこの街で過ごした最後の思い出
目が覚めると俺はゲームの世界に入り込んでしまった
これは比喩表現でもなんでもない。俺はRPGオタクだったがまじめに学校へ行き、、しっかりとした日常生活の中でやるゲームが俺のモットーだった
つまり俺はこのCONNECTというゲームの世界に異世界転送されたのだった
案内板に書かれていた文は3つ
・この世界のどこかに存在する魔王を見事倒すことができた時、あなたは元の世界に帰還することができるでしょう
・ここでの一日は元の世界での一日と等価です
・ゲーム起動後に選んだ誓約は有効です
最初は戸惑い時には心配している家族を思い一日中泣いたこともあったが、3年目の今日、俺はようやく現実世界への帰還を果たした
異世界での一日が現実の一日と等価なため、俺は戻ってくることができても社会復帰は困難なものだと諦めていた
しかしここで衝撃の事実が明かされる
異世界に飛ばされたのは俺一人ではなかったのだ。
発売日にゲームを買ったプレイヤー全員が別々の異世界に飛ばされ、個別に魔王を倒して帰還を果たしているらしい
そしてそれら社会復帰不可能なプレイヤーたちは、国が運営している公共事業の仕事を任され、元学生だった人は国が新しく建てた学校で義務教育課程を修了させるというものだった
前置きが長くなってしまったが結論を言おう
これは勇者の後日談である。




