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家を出る

沙織は朝早く起きた、荷物を車に積む為である。

両親が起きる前に車に入れておかなければ、大きなボストンバックが二つとノートパソコン

玄関にある靴を4足入れた。

これで準備は出来た


家に入りもう一度布団にもぐりこむ

2時間ほどウトウトしていると母の声がした

「さおりー起きないと時間だよ」

何も知らない母友美恵は時間通りに声をかけてくれた

部屋を出てリビングに降りていく

リビングのベビーベットで生後6ヶ月の美穂が寝ている

離婚して家に帰って以来、美穂はずっとこうしてここにいる

沙織は同じ部屋で寝たことがない


美穂のことは友美恵が一手に引き受けている

仕事をしなくちゃ、働かなくちゃ、お金いるんだから稼いでもらわないと

そう言って友美恵は佐織から美穂を離した

沙織は仕事から帰って美穂の顔を見るか、休みの日に遊んでやるぐらいだ

オムツさえ替えてない。

 佐織はいつも、自分は何のためにいるのか?美穂の母親ではないのか?

と、自分に問いかけていた


朝ごはんを食べて、いつものように美穂に「ママお仕事行ってくるからね」と声をかけ

友美恵にも「いってきまーす」と言って玄関を出た

車に乗り込み、家の前を右に曲がった、職場に行くのは左だ

ガソリンスタンドに寄りガソリンを満タンにして準備はできた

美穂の実家は東京に程近い千葉県のはずれだ

これから向かうのは関西の滋賀県

この日のために沙織は2週間前から準備をしていた

実家のそばにある派遣会社に面接に行き、できるだけ遠くの仕事を探してもらった

派遣会社からはすぐに返事があり、滋賀県の工場で受け入れてくれることになった

もちろん寮に入るのである


 派遣会社との約束は7月16日午後3時

今日は7月14日の朝である。少し早いがこの日を逃すと約束の日に滋賀に入れない

とりあえず、予約を入れてあるビジネスホテルに向かう

今日はそこで泊まる

チェックインを済ませ荷物も降ろさずにまた車で出かけた

多分最後であろう地元の風景を目に胸に焼き付けるために出かけた

思い出ある場所をいくつか回ってホテルに戻ったのは夕方4時ぐらいだった。

いつもだと、仕事がそろそろ終わる時間

部屋に入ると佐織は携帯電話を取り出し、友美恵の携帯、父義夫の携帯、実家の電話を

着信拒否リストにいれた。


次の日朝早くにホテルを出て高速道路に入った

すぐに都内に入り、都内を抜け東名高速に入った

そこで、着信を確認する

夜から朝にかけて30を越す友美恵と義夫からの着信が入っていた

 佐織はサービスエリアで休憩を取った

なんだかんだで、3時間ほど運転している。

30分ほど休憩してまた車を走らせる

それを何度繰り返しただろう

ようやく滋賀県に着いたのは夜6時を過ぎていた

約束は明日だ、ここでもビジネスホテルに泊まった

 いよいよ明日派遣会社の人と会う。

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