付け足すもの色々(前編)
とりあえず前回動きメインの骨組みをつくったのであれこれ追加していきましょう。ついでに推敲します。
とはいえただの例文で作品でも何でもないので心理描写を盛りづらいんですけどね。ストーリーあっての心情ですし。
私は戦闘描写だけを書いているので本当に最低限になっていますが皆様は小説という流れの中で書くのでもう少し詳細に書けているかと思います。
状況がどうだ、とか主人公の心情がどうだ、とか。
前回書いた動きの骨組みが約200文字なのでここからどのくらい増やせるか、という話になります。
最初の部分なんですけどとりあえず暴れている鬼を眺める場面、とします。
それで役割の部分で決めていた「刀を抜くことによる一時的な制限からの解放」というのを描写します。
before
――
カサネはゆっくり立ち上がる。
「人じゃないなら」
カサネは腰から刀を抜く。
「斬られても文句はないな!」
――
↓
after
――
カサネはゆっくり立ち上がる。遠くで暴れる鬼を、静かに睨む。
カサネの脳裏にはかつての教えが蘇っていた。
『人に刀を抜いてはならぬ』
それは、カサネに剣を教えた、師の言葉であった。カサネは刀をスッと腰から抜くと確かめるように横に持ち、その鞘を見た。
「人じゃないなら――」
鞘から刀の刃が姿を現す。
まるで水を閉じ込めたかのような、鮮やかな青の刀身が顔を出してきた。
刀は殺しの道具だ。結局、殺すために生み出されたものの使い道はそれでしかない。人を助けられた、守れたなぞは結果だ。
それでも人に刀を抜くなと教えられたのは――託された刀――退魔の剣に込められた想いゆえだろう。
「――斬られても、文句はないな!」
完全な抜き身となった刀はまばゆい光を放った。
――
見せ場だぞ、と言わんばかりに設定を開示することで文字数を増やします。刀を抜くという動作の間なので戦闘は全然始まってないです。ただ、これから戦うぞという感じは動作だけでも増しましたし、主人公の過去も少しわかる形になっていると思います。
次、主人公が敵に突撃します。
勢いをつけたい、となったときに動作を荒くすると性格も出ますし効果的だったりします。
今回は鞘を捨ててもらいます。
突撃させるので走ります。なので脚の描写が入るといいですね。
あとは勇ましさを強調したりするといいかもしれませんね
また鬼がでかいので武器もでかいとして、1動作の規模が人と違います。なので振り下ろす棍棒というのを降ってくる大岩とかに例えましょう。現代ファンタジーなら車とかでもいいかと思います。で、そういうのが降ってくるときというのは全体的に影になりますよね。なのでそれも描写します。
before
――
カサネの数倍はあろう巨体に、飛び込む。振り下ろされる鬼の棍棒を、カサネは股下をくぐり抜けることで躱す。
──
↓
after
――
カサネは勢いよく鞘を投げ捨て、姿勢を低める。
脚に意識を集中させ、力の限り大地を蹴った。
鬼の巨体はカサネの数倍はあった。しかし、カサネはそれに臆することなく、風を切って駆ける。
両手で刀を握り、右に構える。
鬼はカサネの気配に気づいたのか、こちらに顔を向けると棍棒を振り上げた。それが、カサネに向けて落とされる。
カサネのいる周囲だけ、太陽が隠れたかのように影で埋め尽くされた。
空から大岩が落ちたかのような、そんな一撃が襲い来る。
カサネは構わず――逆に速度を上げた。潰されそうなら潰されない場に行けば良いことだ。
見据えた先には鬼の股下がある。巨体が祟って……人が簡単に通れる空間になっている。つまりがら空きだ。
カサネは勢いよく跳ぶと、そこへ滑り込んだ。
勢いのまま、鬼の背後に回る。
それによって鬼の一撃を躱してみせた。
──
という感じです。だいぶ文字数増やせましたね。鬼が1回攻撃して、主人公が避けた、とそれだけの描写ですが、雰囲気が出たかなと思います。
これだけ書けたらあとは鬼側の反応を足したいなとか、セリフを増やしたいなとか、逆にこの比喩は今いらないなとか考えながら推敲していきます。
長いので残りは次でやります。




