戦闘の役割を決めよう
はい。
では早速皆様が悩みがちな戦闘の動きの描写について――――の前に。
戦闘シーンを実際に書く前に、意識してほしいことがあります。戦闘の「役割」と「流れ」です。これを戦闘シーンを書く前に決めます。
「役割」と「流れ」がハッキリすると、どうなるか。
戦闘がだらだら続く、どこで終わったら良いかわからなくなるというのが無くなります。
というわけで今回は役割について説明します。次回に流れを説明しましょう。
ストーリー上の、戦闘の役割を決めていきます。
例えば今回は前回例に使っていたカサネの設定を深堀りしましょう。今作ります。
序盤の戦闘シーンでカサネは刀を抜いていません。この理由を考えて、漫画やアニメでいう1話のボス的なものを倒すことを目標とします。
で、1話で和風ファンタジーの方向に書いていきたいとなっていたとします。
・ジャンル 和風ファンタジー
・主人公の見どころ
・敵の特徴
・目的 「アニメ第一話」の「ボス戦闘シーン」にする
これをキャラ設定を元にどうするかを考えたり、プロットを考えていないパンツァーの仲間はここで設定を決めていってもいいです。
1話なのでわかりやすさ、派手さを重視します。
ジャンルが和風ファンタジーとすると妖怪とかが出てくればわかりやすいですよね。なので敵を鬼にします。
鬼と言えば金棒……棍棒を持ってもらって、カサネより数倍大きな巨体にするとします。「敵の特徴」がこれで埋まります。
・敵の特徴 鬼 武器は棍棒 巨体
強いか弱いかに関しては今回は弱めの敵とします。
で、敵が決まったら主人公をどうするか、を決めます。
刀を抜いていないまま話が進行したとして、「じゃあ、鞘から抜くのはどんなときか」というのを今回の答えとするわけですね。
妖怪相手なら刀を抜く。
にします。
理由はそういう剣を過去に教わったから、という心理的な理由と刀が「退魔の剣だから」で派手さを追加します。
なので
・主人公の見どころ 刀を抜くことによる一時的な制限からの解放
とします。
・ジャンル 和風ファンタジー
・主人公の見どころ
・敵の特徴
・目的 「アニメ第一話」の「ボス戦闘シーン」にする
↓
・ジャンル 和風ファンタジー
・主人公の見どころ 刀を抜くことによる一時的な制限からの解放
・敵の特徴 鬼 武器は棍棒 巨体
・目的 「アニメ第一話」の「ボス戦闘シーン」にする
というわけで、アニメやヒーローモノの1話みたいな爽快な戦闘シーンを目指しつつ、「退魔の剣」という設定のお披露目となるわけです。
この戦闘のストーリー的な役割は
・妖怪という存在があるという世界観の提示
・主人公が「退魔の剣」を持っていて解決する力があるという設定の開示
の2つとなります。
これが説明できるのであれば長さは長くても短くてもいいわけです。
ストーリー上の見栄え的な意味の目的は
・「アニメ第一話」の「ボス戦闘シーン」にする
ストーリー上の役割は
・妖怪という存在があるという世界観の提示
・主人公が「退魔の剣」を持っていて解決する力があるという設定の開示
これを意識して戦闘シーンを書いていきましょう、となるわけです。
ここまで読んだ方ならこう思うでしょう。
「え? 毎回これ考えて書き出さなきゃいけないの?」
と。
いらないです。
い ら な い です。
というのも事前にプロット(あらすじ)を書いている人はもうすでに書いているものだったりしますので、戦闘シーンを書く前に意識しながら戦闘描写を進行できればいいわけです。
なので頭の中で上記のような整理をしたり、推敲するときにこれを軸に文章量を調整したりすればいいわけです。
戦闘シーンでの軸が決まっていれば、意外と動きの描写はそこまで必要じゃなかったりして、「次の瞬間」「その刹那」「と思った矢先に」まみれになるという事態を軽減できます。
ですので必要だったら書き出してください。
私も普段書き出していないので。
ぼんやりと頭の中でわかっているものと、明確に意識して思考に組み込めるもので結構な差が出ます。
後者の頭に慣らしていきましょう。




