勇者の仲間
私は殺人の容疑があるものの、殺した男の行いが愚劣であったこと、さらに男の死因である魔法を私が使ったとは考えられないということで、沙汰が決まるまで幽閉された。
(どーする!?このままいればもしかしたら殺される!?なら逃げた方が、いやでもにげたら一生逃避行でしょ!?そんなのいやだ!!なんとか釈放に!!)
「あなたの能力が計り知れないので、勇者様のもとで役に立つと誓えるのなら釈放しましょう」
「何でもするんで助けてくださいいいい~」
こうして、勇者の保護下という名目だが、私は勇者の旅路に同行することになった。
「あ、あの、私、どーなるんですかっ?」
涙目で震えながら言ってみる。
「この子、すっごくかわいいです!髪色も同じだし、私の妹になりませんか!?いいですよね!アサトさん!?」
(何言ってるんだこの回復役)
「お前なあ・・。かわいいのはわかるが、一応俺たちはその子を警戒しろといわれてるんだぞ?自重しろ、マナミ」
「まあまあいいじゃないか勇者さん。こんなかわいい子が人を破裂させるわけないだろ?やったとしてもどうやってだよ?」
「それをいまこの国が総力を挙げて探してるんだよ、ガーター。この国は大変だね。森林の壊滅に未曾有の事件と。さすがに同情するよ。」
(やっべ!私のせいでこの国が大変なことに!?)
「ん?どうしたのおちびちゃん。汗がすごいわよ?怯えてるの?大丈夫よ♡お姉さんたちは何にもしないわよ♡」
「い、いやあ、この国も大変なんだなあと思いまして!」
ここはランデルの居酒屋。勇者アサトさんたちが寄ると言ったので仕方なく着いてきたのである。このローブを着て先ほどから妖艶な表情をむけてくる女が魔法使いのサーレさん。私を妹にすべくアサトを説得しているのが回復術士のマナミさん。酒を大量に飲んでるのが、騎士であるガーターさん。普段はこの四人で勇者パーティをしているらしい。
「勇者さんは何が目的なんですか?」
「ん?ああ、一応俺たちは魔王たちの討伐を目的にしているが・・・」
(ひゃー!殺されるー!!なんとしても正体を隠さなければ!!と思ったけど私もう魔王じゃないわ!!大丈夫ね!!)
「まだ勇者になって二年そこらだからな。仲間を集めたり、修行したりしてたってわけ」
「でも、勇者アサトさんはすごいんです!聖なる力を剣に宿し、敵を両断するスキル「聖断絶剣」はギガ級の魔法に匹敵するんです!」
それから、マナミによる勇者アサトの武勇伝が始まった。




