散策
「やっぱ人多いな~。さすが王都ってだけあるな~」
勇者たちは会議に呼ばれ、朝から夕方まで帰ってこない。しかも会議は2週間近く先まで決まっているらしく、その間毎日私は昼間一人、要するに暇なのだ。そこで初日の今日、なんとなく城内の散歩にでた次第である。
「あ!武器屋だ!」
私は興味がわいたので入ってみることにした。
「いらっしゃい!」
部屋には大量の剣や弓、その他武器が飾られていた。
「おお~!」
中には私が知らない、よくわからないものまであった。
「これは?」
「そちらはブーメランです!うまく投げると、自分に返ってきますよ!木で出来ているので、投げやすいんです」
店主らしき男が言う。
「これはあなたが作ってるの?」
「いえいえ。うちの武器は裏で別のものが作ってるんです。私はあくまで、店頭にたつだけです」
「作ってるところ、見てみたいな~」
「・・物好きなお客さんですね。まあ、別にいいでしょう!」
「ありがと!」
中に通され、奥に入ると、そこには男が、剣を打っていた。
「ん?どうした嬢ちゃん?」
「ちょっとどんな人が武器を作ってるのか見てみたくって!」
「はっ!物好きな嬢ちゃんだ!何も面白くはないぞ?」
「さっきお店で見た剣のうちのいくつかは、鉄よりも軽く、頑丈そうだった。あれは何?」
「ん?鋼のことかな?」
「鋼?」
「ああ。聖王国発祥の合金でな。これがすごいんだ。鉄より軽く、頑丈。さらに安価ときた。聖王国曰く、神の叡智によって出来たらしいが、まあ確かにって感じだ」
「ふ~ん」
私はなんだか腹が立った。
「じゃあさ、」
私は物質変化魔法を使った。
「これは?」
私は作り出した青色に輝く合金を差し出す。
「ん?なんだい?この金属は。色は青銅に近いが、どうもそんじょそこらの金属じゃなさそうだが」
「知らないの?これはオリハルコンっていう・・・」
店長と男が顔を見合わせる。
「ハハハ!面白い冗談を言うね!君は」
「え?」
「オリハルコンは伝説の超合金だ。あったらいいが、そんなものはないよ」
(オリハルコンが実在しないだと?)
そのとき急にドアがあいた。
「こんなところにいらしたのですね」
「あ、ファースト」
「なんだ?このねーちゃん」
「あなたたちには関係な・・・!?オリハルコン!?」
「おいおい、ねーちゃんも常識知らずか?そんなものあるわけ・・・」
瞬間、店主と男は気絶した。ファーストが手刀を振るったらしい。
「お話ししたいことがあります。一緒に来てください」
「は、はい・・・」




