世界の変遷と力
我が生まれてから七年が過ぎた。我は母親に言って毎日森に遊びに行っては、自分の力を試している。どうやら生まれ変わってはいるが、力は変わっていないようだ。我は生前、この世界唯一のテラ級の魔法を使えるものとして恐れられた。テラより先の魔法は発見されておらず、我が名付けた。それで言うと、我はペタ、エクサまでの魔法を使える。また、魔法の種類もしっかりと引き継がれていた。炎や氷、雷、風、土、水、治癒、身体強化、魔力増強、蘇生など一般的な魔法はもちろん、闇属性魔法や天気操作、転移、収納、使役、記憶改竄、各属性への完全耐性魔法など、特殊な魔法もすべて問題なく使えた。また、同時使用や合成も可能だった。さらに、長い時を超越し、時間に関する知識を得たからか、時間に関する魔法も使えるようになっていた。まあ、まだ未熟で10秒程度の時間停止しかできないが。魔力量、俗に言うMPも減っていないと思うが、こんなところで確かめるとオーラで周りの魔物に影響するし村人も恐怖するだろうから、あくまで推測だ。
そういえば、ここは人の住む大陸、ヒュー大陸にある共和国という国の、モースという小さな村らしい。我は将来冒険者になるべく、魔法や剣術を熱心に学ぶ健気な少女を装っている。
あるとき、我は村長であるじじいの家に来ていた。情報をえるべく、村長とは懇意に接するべきだ。
「おお、セレナ。よくきたねえ。今日はどうしたのかな?」
「おはよう!村長!わr・・・私はね!今日は歴史が知りたいの!この世界の!何か面白い話ない??」
「おお、そうかそうか。セレナは勉強熱心だねえ。それじゃあ、700年前にあった大戦争の話でもするかねえ」
村長の話はこうであった。昔、具体的には700年前、この世界は魔王による脅威にさらされて、抵抗するも敗北。世界は魔王の手に落ちた。まさに我の話だ。問題はこの続きである。どうやら私が倒れて以来、多くのものが離反したらしく、大魔国は崩壊。さらに混乱に乗じて再び人間と亜人による大連合を結成し、アクセリ大陸を蹂躙。現在アクセリ大陸は連合の盟主であった聖王国ホールが支配しており、栄華を誇った魔族は不毛の大地である南方の大陸ボルで、二つの国に分かれて争っているのだとか。
「そうなんですね!つまり、今二人の魔王がいて、争ってるってことですか?」
「そのとうりじゃ!まあ、ボル大陸とヒュー大陸は海によって断絶されておるし、その海がなかなか荒れていてのう。渡航はほぼ無理じゃろうて。安心せい。」
「アクセリ大陸はホールしか国はないんですか?」
「そうじゃな。じゃから多くの国に分かれているヒュー大陸の人間と聖王国の間では格差が生じておる。わしもあまり聖王国は好かん。」
「ふーん。今日はこんなところかな!ありがとね!村長さん!」
「またいつでもきなされ。それじゃ。」
なにしてんの!?栄華を知らしめよっていったじゃん!!内乱起こして崩壊とか終わってるわマジで!!しかも700年前!?700年間争ってんの!?馬鹿なんじゃないか!?そんなことしていないで大陸を一国で支配してる聖王国をなんとかすべきだろうが!!
はあ。いったん落ち着いて。これからどうするかきめないとな。やっぱ魔王になって、人間も魔族も亜人もぶっ飛ばしてみるか?いやでも、おもしろくないよなあ~。力の差がありすぎて絶対勝てるし。そもそも部下も強すぎて我の出番ほとんどなかったし。でも、無双の感覚も気持ちいいっちゃきもちいいしなあ。まあいっか。とりあえずこのまま修行しつつ、成り行きに任せよう!!
こうして、とりあえず一人で自由に行動できる年になるまで、私は昼は村のみんなと低レベルな剣術、魔術を学び直し、夜は一人で抜け出して、本気で剣術の練習をした。あの頃、剣術だけではホールが送り込んできた勇者に勝てなかった。なので、自分の分身を作りだし、剣のみで戦っている。また、せっかく人間になったのだからと、魔族のころはどうしても会得できなかった聖なる力も練習してみることにした。




