壁
「やっと着いたと思ったのに・・・」
私たちは共和国を出発し、北の王国とやらに進んでいた。道中も幾度か魔物に遭遇したものの、サクッと撃破した。そんな感じの旅を十日して、やっと北の王国の首都デタンに着いたと思ったのに。
「城が魔物に包囲されてるわ!!」
「急ぐぞ!この包囲を俺たちが外側から打破するんだ!」
(いや、いくら何でも無理じゃないか?結構な数がいるぞ?)
「あ、あの~、ちょっと無理があるんじゃ・・・」
「そんなこといってられっかよ!」
「ええ~」
(しょうがない。ぎりぎり勝てるくらいの支援魔法でもかけておくか)
私はばれないように詠唱も魔法陣の展開もせずに支援魔法を施した。
「「セレナはそこでおとなしくしてろ!あとで迎えに来る!」
「は、は~い」
(そうとう下に見られてるな。まあそっちの方が私もありがたいけど)
「まあ、今回は支援魔法かけたし、心配はいらないかなあ~。私は時間魔法の練習でもしておこうかな~」
勇者たちは戦いに善戦していた。
「そっちはどうだ!?ガーター!!」
「ああ!大丈夫だ!」
「シールドや回復、支援は任せてください!!」
「あら~♡城からも兵士が出てきたみたいよ~♡どうやら私たちに気づいて、呼応したみたいね♡」
「うおおおーーー!!勇者様に続けーーーー!!」
「よし、ここからは接続をはかるぞ!!」
勇者はどんどん前へ進む。
(なんだかいつもより進みやすいな・・・)
すごい勢いで王国の兵士と距離が近づく。
「あともうちょっと!!」
ドオオオオオン!!!!!
「!?」
突然空から何か降ってきた。
「ようよう、勇者さん。お初にお目にかかる。私はセカンドという。よろしく!!」
(緑の・・・エルフ!?)
「エルフが俺に何のようだ!!」
「なに、ちょっと聖王国に行かせたくなくてね!」
エルフは大振りの剣を振りかざした。
「そっちがその気なら、容赦はしない!!」
勇者がエルフを斬ろうとするが、その刃は片手でいとも簡単に防がれてしまう。
「なっ!?」
「これでわかっただろう。私とお前では、覆らない壁があると言うことが!!ハハハ!!」




