想定外
「おい!まさか負けて戻ってくるとは思わなかったぞ!」
「ひええ!誠に申し訳ございません!!」
「まあ待て。セカンド。これは相手の力を侮っていた私たちの責任だ。しかし、お前ほどの剣技の使い手が負けるとは正直考えられんな。勇者とはそれほどか」
「それが、私が戦ったのは勇者ではなく、セレナという小娘でして・・・」
「たかが小娘に負けたのか!?」
「ひいい!!」
「落ち着け。まずは情報の整理だ。して、そのセレナとはどのような技を使い、お前を負かしたのだ」
「あやつは私と同等の水準の剣術を使い、途中までは私と互角に渡り合っていました」
「お前と同等など、勇者パーティのガーターか聖騎士団長くらいしかいないと思っていたが、その女は本当にそれほどなのか」
「はい、そして私が魔法を使って追い詰めようとすると、周囲に漂っていた闇に紛れて私を不意打ちし、破れたということです。」
「闇に紛れると、お前を狙うのは困難なはずだ。どうやってお前を認知したんだ?」
「奴は闇を操ったといっていましたが、そんなことが出来るとは思えません。探知魔法かと思います」
「ほう、そやつは魔法を使えるのにあえて使わずにお前を打ち負かしたと?」
「認めたくはありませんが、敗北の後、ヒールで私を回復したのはセレナです」
「・・・どう思う?サード」
「・・・十分、いや、最大限の脅威となり得ます。それらの話が本当だとすれば、彼女は現在世界最強かもしれません」
「私たちを除いて、だろ?」
「ふふふ、当然じゃありませんか。偉大なるかの方にいただいた強大な力が、凡人に負けることなどあり得ません」
「だろうな!!なら、私が出向いてそいつを倒してこよう!!」
「落ち着け。問題はまだある。ヒュー大陸北の王国についてだ。」
「北の王国については、準備が整っております。魔物の軍勢三万、いつでも王都に向かわせられます」
「これだけあれば、また勇者が来ても大丈夫だろうな!!」
「セレナがきたらどうする?サード」
「・・・来る可能性は考えられます。セレナは勇者の参加する戦争を支援したと考えられます」
「あ!たしかに、セレナは勇者には触れさせないといっておりました!!」
「・・・その戦い、私たちも参戦するぞ。そこでセレナとやらを始末し、勇者を捕縛する。計画を円滑に進めるのだ」
「・・・承知いたしました」
「おう!久しぶりに三人での戦いだな!相手が強ければいいがな!!拍子抜けだったら王都ごと吹き飛ばしてやろう!!」
「・・・いくぞ。すべては我が偉大なる主君のために」




