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魔王は勇者について征く  作者: 元魔王
10/28

準備

「そういえば勇者さん」

「アサトでいい」

「アサトさん。この国にはなぜ来られたんですか?」

朝、今日は旅の支度を整えるといわれ、仲間の皆さんの武器や防具を見に来た。いまはサーレさんやマナミさんの杖選びの最中だ。

「ここは俺の祖国でね。北の王国へ遠征して、帰ってきたんだよ。そこで、お前を拾ったんだよ」

「なるほど。」

「本当はこの後すぐに聖王国に行きたかったんだけど、共和国がこんな有様じゃあね。仕方ないし、帝国との交渉でもしてあげようかなって」

「共和国はもう帝国と戦争を?」

「ああ。帝国は森林の崩壊を機に攻めてきた。戦況は芳しくないらしい。そこで、俺が出て争いをやめさせて、なんとか和平までいけたらなと思ってる。」

「聖王国へはなぜ?」

「俺を共和国の人間なのに一方的に勇者認定してきたのは聖王国だ。おかげでおれは強くなったのはいいのだが、共和国と仲の悪い帝国が猛反発してきてね。さらに関係が悪化してきたってわけ。聖王国を恨んではないんだけど、魔王討伐の前に挨拶くらいしたいだろ?」

「なるほど~」

「ちょっとセレナちゃん!?これ、あなたにプレゼント!!」

「え!?ちょっ!?こんな立派な杖受け取れませんよ!!」

(こんな杖で魔法使ったらまずいんだよ!!村の安物の杖で森一つ壊滅させちゃったんだから!!)

「まあまあ♡受け取りなさいおちびちゃん♡あなたも自分の身は自分で守らなきゃ、っでしょ?」

「うぅ、はいい」


「よし、みんな準備できたか?」

「おう!」

「出来ました!」

「もちろんよ♡」

「あ、ちょっ、ちょっとまっててもらえませんか!?」

「うん?ああ、まあいいが」

私は人気のない路地裏へと向かった。ここにはチンピラのアジトがあるはず。

(いくらお金共有とはいえ、さすがに一文無しはまずい・・・)

「おい、何もんだ!!」

私は使役魔法を使った。

「金」

「どうぞ・・・」

(金貨2枚に銀貨5枚、銅貨30枚か。10人そこらだし上出来だわ!!さすがアジトね!!)

「おまたせしました!!」

「よし、じゃあいくか!!帝国との前線に!!」


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